BtoBメルマガは“売上”を考えるべし!—メルマガにKPIを設定する際の基礎知識—

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BtoBメールマーケティング担当者が知っておきたいメール&コンテンツ制作・基礎中の基礎講座 この連載では、メールマーケティングに有効なコンテンツや配信方法、効果測定による検証と改善の必要性などをご紹介してきました。でも、いくらメルマガ自体の効果が上がっても、売上に直接的につながっていかなければ意味がありません。今回は、メルマガと売上との関係について考えてみたいと思います。

「売上」までに“関所”を設ける?

BtoBメルマガは単なる“読み物”ではなく、企業が発行するものですから、最終的には売上や受注につながるものという大前提があります。ただ、売上に至るまでには長い道のりが必要かもしれません。ですから、メルマガの目的設定としては、「認知度の向上」「ホットリードを増やす」といような、“チェックポイント”を用意して、ちゃんと顧客が売上までの道のりを進んでいるのかを確認する必要があるのです。 メルマガの配信が売上につながるまでの“道のり”を見てみましょう。各社でその道程は異なりますので、ここではA社の場合を例に挙げます。 A社では、コールドリードに対してメルマガを送信。そのメルマガでは自社サイトへと誘導しています。また、自社サイトの記事を閲覧してさらに興味を感じる読者は資料をダウンロードする流れになっています。A社では資料をダウンロードした時点で、コールドリードがホットリードになったと見なすことにして、営業対応することにしています。つまり、売上までは下記のような流れを想定しています。
コールドリード→記事の閲覧→資料ダウンロード→ホットリード→営業アプローチ→商談化→売上→カスタマー化
売上をゴールとすると、そこまでの道筋での「○人が資料をダウンロードした」という情報が “チェックポイント”であり、1つの“関所”のようなものと考えてみてはいかがでしょうか。

“関所”とゴールの関係とは?

次に、この“関所”を通過する人を、数値で把握することが必要となります。その数値はKPI (Key Performance Indicator:重要業績評価指標)と呼ばれます。「コールドリードからホットリードになる」、「営業アプローチ」、「商談化」という“関所”を通過するのが、○人:○%…というように測定します。 このことで何が分かるのか? 例えば、KPIを測定した結果、A社では、
  • コールドリードからホットリードになる(資料がダウンロードされる):1000社
  • 営業アプローチ成功:100社
  • 商談化:20社
  • ゴール(売上):5社
A社KPIの例 …という数値が分かったとします。 その時の売上目標が「5社」分だったとしたら、メルマガの目標としてはホットリードになる人数を1000名は確保しなければならないということが分かります。このように、売上から逆算することで、メルマガが達成しなければならない数値も明確になるわけです。

メルマガを売上につなげるためにも、システム化は欠かせない

このように、KPIを道筋のどこに設定するのかを定め、継続的に測定することで、売上との関連性が見えてくることがお分かりでしょうか。 このとき、2つのポイントがあることを覚えておいてください。
  1. 各メルマガのKPIが明確に測定できること
  2. どの顧客が、どのフェーズにいるのか(コールドリードなのかホットリードなのか)が分かること
この2点のポイントを押さえるためには、メルマガの配信システムはもちろん、顧客の状態を把握できるSFA(※1)やCRM(※2)と呼ばれる、顧客を管理するシステムも必要となることでしょう。 「メルマガ」は実は、作成、配信、分析、そして売上につなげる…という、総合的な力が必要だということが分かります。とはいえ、メルマガの種類や配信数や増えるとそれだけで管理が煩雑になってしまいます。メール配信システムはもちろん、SFAやCRM等、必要なシステムを見極めて効果的に活用していくことがおすすめです。 次回は、「配信リスト」について考えていきます。 ※1 SFA:(Sales Force Automation)営業支援システム。顧客情報や商談情報、営業情報、営業日報などを管理するシステム。 ※2 CRM:(Customer Relationship Managemant)顧客を管理すること。またはそのシステムを指す。顧客の取引状況、関係性など各種情報を管理すること。
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鈴木 久仁香

ターゲットメディア株式会社執行役員。創業時よりBtoB企業のマーケティング支援業務に携わり、現在は主にBtoB企業のリード獲得、リードナーチャリング案件を担当しています。
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