海外のマーケティング事情についてご紹介するこの企画、今回のテーマは、マーケティング先進国であるアメリカでは当たり前となっている、メールを中心としたリードナーチャリングの重要性について取り上げます。 「Email Marketing Tips Blog.」サイト内の記事「Scoring With Your New Leads in Email Marketing」を紹介しながら、盛り上がりつつある日本のBtoBマーケティングについても触れていきます。
リードナーチャリングは年々、その取組みが当たり前のものになってきている
日本では今、リードナーチャリングやコンテンツマーケティングといった言葉が急速に普及しています。これらの言葉を持ち出すまでもなく、そもそも見込み顧客が購買に至るまで、どのようなマーケターでも常に見込み客に対し、自社製品やブランドに継続的に触れる機会を提供する戦略を立てているかもしれません。しかし、その戦略は現在本当に「有効な手段」になっているでしょうか? 米マーケティング研究機関のMarketingSherpa社のリサーチ(※1)では、獲得したばかりのBtoBのリードは、その時点では73%が営業に引き渡しのできるリード(Sales-ready lead)になっていないという調査結果があります。――言い換えると、リード獲得時点でそのまま営業に引き渡せる見込み客は3割にも満たないのです。 ※1:http://sherpablog.marketingsherpa.com/about/ こうした背景には、マーケティング先進国であるアメリカでも、多くの企業がメールを中心としたリードナーチャリングへの取組みに対し投資を加速しているという状況があります。 さらに米マーケティングツールベンダーの共同調査“The State of B2B Lead Nurturing”(※2)のレポートの中では、実に93%のBtoB企業が、リードナーチャリング戦略なくして
有効なマーケティング活動はできないと述べています。 ※2:http://www.slideshare.net/BizoInc/the-state-of-b2b-lead-nurturing-2014-report 日本国内ではリードナーチャリングに取り組む企業は拡大している途中であることを考えると、調査結果は異なるものになると予想されますが、アメリカでのリードナーチャリング戦略の有効性の証明は私たちも大いに参考にしたい事実です。 さらに米国で近年になってから見え始めた興味深い事実があります。
それは、今まではリードナーチャリングの取組みを主体的に行う企業は高額商材・高付加価値商材や営業リソースに限界があるようなBtoB企業が中心となっていましたが、その有益性がゆえに、メールを主とするリードナーチャリングはBtoCや低単価の商材でも取組みも目立ってきているというデータです。 リードナーチャリングの取り組みは、時代の変化とともに、限られた領域での有効な手段ではなくなってきているのでしょう。それは日本国内にも当てはまるものと思えます。