【調査結果】対応済み企業の割合は?Gmailガイドライン変更の影響を調査しました!
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「まだリストが少ないのだけれど、リスト数がどれくらいになったらメール配信システムを入れたほうがいいのかな」
「ショッピングカートシステムのメール配信機能ではダメなの?」
どのメール配信システムを使おうかという悩みの前に、そもそもメール配信システム自体が今の自社に必要なのだろうかとお悩みを持たれている方も多いと思います。
特に配信すべき顧客リストがまだまだ少ない時や、普段使っているシステムに標準機能としてメール配信が付属している場合に、わざわざ数万円もするシステムを導入するのは費用対効果の面から見て割に合わないのではないかという心配が多いようです。
また、お問い合わせで多いのが、利用中のCRMやショッピングカートシステムのメール配信機能からの乗り換えです。
そこで今回は、それぞれのケースからメール配信システムを導入するタイミングについて検討したいと思います。
関連記事:おすすめメール配信システム比較20選!図解とランキング形式で解説
事業を立ち上げて間もない時に便利なのが、ツールに営業先リストがすでに組み込まれている営業支援ツールです。
業種や地域、役職など、アプローチしたい条件を入力すると、ツールが保有する企業データベースの中から条件に合致したリストを自動で生成することができるので、まだ十分な営業先を持たない企業にとって、とても便利なツールになっています。
このようなツールの中にはメール配信までをワンストップで出来るサービスもあります。
配信まで行えるツールの場合、配信先のリストが手元に残るわけではないため、同じ企業に継続的にアプローチを行っていくことは難しいのですが、まずは広くアプローチして反応を確かめたいという時には便利です。
このケースでは、自社ではまだ1件も顧客リストをもっていないため、当然ながらメール配信システムは不要です。
取引相手が固定されている企業などで、配信先のリストが少なく、現在はメールソフトを利用して1件ずつ送っているという企業においては、メール配信システムの利用はまだ必要ないでしょう。
メール配信システムを利用することで、宛先の入れ替え作業が不要になったり、開封確認などが出来るようになったりというメリットはありますが、費用が回収できるほどの効果があるかは微妙なところです。
このようなケースでは、配信リストが増加するまでは、メールソフトを使っての配信で十分です。
配信リストが少ない場合の一斉配信方法としてよく利用されているのが、メールソフトの「BCC機能」を利用した一斉配信です。
BCC機能を利用して送られたメールは、受信者側のメールソフトには受信者以外のメールアドレスは表示されないため、宛先に含まれる他の人のメールアドレスが受信者に漏れることはありません。
普段利用しているメールソフトのBCC欄に複数の宛先を入力するだけで、手軽に一斉配信をすることができるのが最大の特徴です。
一方で、この手軽さゆえに、本来ならば「BCC」に入れるべきメールアドレスを、「CC」に入れて配信してしまいアドレスが流出してしまうという人的ミスによる漏洩事故が後を絶ちません。
「え?今時そんなことをやっている企業なんてあるの?」と思われるかもしれませんが、BCC機能を利用しての配信は、未だに多くの企業や団体で利用されており、誤った操作による漏洩事件も頻発しております。
下記は検索エンジンでの検索結果です。驚くことにこの最近においても漏洩事件はなくなっていません。
メールアドレスの漏洩をしてしまいますと当然ながら社会的信用を大きく失墜させることになります。
BCC配信は社内や仲間内での情報告知など、仮にメールアドレスが漏れたとしても問題がない範囲で利用するものであり、社外の人に一斉配信をするのであれば、その時点でメール配信システムを導入すべきと言えます。
関連記事:BCCで一斉配信してはいけない7つの理由
メールソフトのBCC機能を利用しているけれども、送り先はすべて知り合い同士なので、仮にメールアドレスが漏洩したとしても問題にならない。この場合は、メールソフトを利用しての配信で問題ないのではないかと思いがちですが、実は、リストの数によってはメール配信システムを導入する必要があります。
少し技術的な話になってしまうのですが、メールの送信に使用されるサーバーにはグローバルIPアドレスという固有の住所のようなものが割り当てられています。
メールの受信側は、メールの受信時にこの送信元に使われているグローバルIPアドレスをチェックすることで、受信するメールが受け取るべき正規のメールなのか、送信元が偽装された迷惑メールなのかを判断しています。
迷惑メールかどうかを判断する基準はいくつかあるのですが、その中の一つに「1つのサーバーから大量にメールが送られていないか」というものがあります。
そのため、メールの送信に使用されるサーバーでは同時に送ってよいメールの送信数を制限しています。
つまり、あなたが送ろうとしているメールの配信数がサーバーの制限を超えている場合、メールを思ったように送信することはできませんし、ケースによっては以降のメール送信が制限されてしまう場合もあります。
この状態を避けるために、まずは自社が利用しているサーバーの一斉配信に関する制限を把握し、制限を超えるようであれば、メール配信システムを導入しましょう。
現在では多くのショッピングカートシステムや、顧客管理システムにおいてメール配信機能が標準機能(もしくはオプション機能)として提供されています。
マスターとなる顧客データベースから直接メールが配信できるので、多くの企業で使われています。
このケースの場合は、以下の2点の基準を満たしていない段階では、まだメール配信システムの導入を検討する必要ありません。
①そもそも成果が出ていない
ECショップを運営している企業で、ショッピングカートシステムからメール配信をしているのにもかかわらず、顧客からの反応が全くないような段階であれば、まだ専門のメール配信システムを導入する必要はありません。
メール配信システムは導入することで突然売上げが出来るようなシステムではないので、ある程度の売上が出るようになってから導入を検討しましょう。
②十分な機能を有している
HTMLメールが作れない、配信数に制限がかけられている、到達率が悪いなど、何かしらの問題が無いのであればわざわざ専門のシステムを導入する必要はありません。
当然ながら、付属の機能が必要十分な機能を有している場合は、専門のメール配信システムを導入する理由がありません。
ショッピングカートシステムやCRMに付属のメール配信機能を使っていく中で、メール配信の効果が出てきたタイミングや、やりたいことが出来ないと感じ始めたタイミングが、専門のメール配信システムを検討する時です。
「メールマーケティング」は数あるデジタルマーケティングの中でも特に費用対効果の高いマーケティング手法として知られていますが、マーケッターから特に支持されている点はその手軽さです。
メールマーケティングを実践するにあたり、必ずチェックしなければいけない指標は「BounceRate(不達率)」「OpenRate(開封率)」「CTR(クリック率)」の3つです。
逆に言えば、この3つが計測できないシステムでは、メールマーケティングを効果的に実践することはできません。
BounceRate(不達率)
配信リストのうち、10%以上のエラーアドレス(バウンスメール)が含まれていると、そのリストは迷惑メールの疑いがあると判定され、相手に届かなくなる可能性が急激に高くなります。
これを避けるためには、メール配信システムのエラーアドレス管理機能を利用してリストをクリーニングすることで、不達率を10%以内に抑える必要があります。
エラーアドレスには「永続的なエラー(HardBounes)」と「一時的なエラー(SoftBounces)」の2種類があります。
受信サーバー側では、迷惑メール対策として、一定時間内に受け取るメールの受付数をコントロールしています。
「一時的なエラー(SoftBounces)」には、このような受信サーバー側による受付拒否になったメールも含まれます。
専門のメール配信システムはこのような事態にならないように、受け取り手ごとに最適な配信通数になるようにメールの流通量をコントロールしています。
OpenRate(開封率)
配信したメールがどれだけ開封されているか、つまりどれだけ読まれているかの計測です。
配信タイミング(曜日や時間)やメールの件名、メールの中身(コンテンツ)により開封率は大きく変わります。
開封率はメールの本文中に含まれている極小の画像データが表示されることで計測されるため、HTMLメールを送ることでしか計測できません。
つまり、HTMLメールを送ることが出来ないということは、メールがどれだけ読まれているのかということが分からないということです。
また、メールの中身(コンテンツ)が魅力的でない/自分がほしい情報と異なる場合は、2度目以降の開封率がぐっと下がってしまいます。
例えば、食品のECショップから来るメルマガが文字だけのメールよりも、しずる感のある画像が含まれたHTMLメールのほうが購読率は高くなるというのは想像に難くないと思います。
BtoBにおいても、いまや受信者側でHTMLメールが禁止されている環境はごくわずかですので気にする必要はありません。
HTMLメールを送ることで、どれくらい読まれているかを計測・把握することが重要です。
CTR(クリック率)
メールの文中にあるURL(もしくはURL付きの画像)がどれだけクリックされたかを計測します。
どのリンクが読者の心に響いたのかが分かることで、メールのコンテンツ作りの大きなヒントになります。
例えば、ある商品ではメールでのクリック率は高いのに、実際の購買につながっていないという場合には、実は商品ページでの詳細な説明が不足しており購入に二の足を踏んでいるなんていうことも考えられます。
クリック率はメールの受け取り手の期待と、送り手の期待するアクションとのギャップを埋めるヒントになるのです。
このように、専用のメール配信システムにはメールマーケティングを効果的に行うための機能が備わっています。
そのため、CRMやショッピングカートシステムのメール配信機能で少しでも効果が出せているのであれば、専用のメール配信システムに変更することでより大きな効果が期待出来るのです。
専用のメール配信システムを入れるタイミングについて、まとめると以下のようになります。
・自社でリストを保有しており、メールアドレスの漏洩がリスクとなるタイミング
・リストが増えてきて、契約しているサーバーの制限に引っかかるタイミング
・メルマガで効果が出始めてきたタイミング
おおまかな分類ではありますが、このようなケースに自社が当てはまるのであれば、専用のメール配信システムの検討時期が来たと考えて間違いありません。
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