【イベントレポート】 御社のメール見せてください!! BtoB企業編第5弾 文面作成のコツ/開封率・クリック率/コンテンツ選定の考え方を大公開
- 事例/インタビュー
「リードナーチャリングをやってみたいけど、具体的なやり方がわからない…」
「リードナーチャリングを始めたけど、なかなか成果が出ない」
BtoBビジネスで活用されているリードナーチャリングですが、こういった悩みを抱えるマーケティング担当者はたくさんいらっしゃると思います。
自分で試行錯誤することはもちろん大切ですが、成功企業の取り組みを見て自社の改善ポイントを知ることも、成功への近道ですよね。
というわけで、メールを活用したリードナーチャリングで成果をあげている「株式会社シンフィールド」様に、実際にどのようにして成果をあげているのか?その取り組みを詳しくお話しいただきました!
(リードナーチャリングとは?)
見込み顧客の育成。見込み顧客に対して段階的なアプローチを行い、徐々に検討意欲を高めていく手法。特に、検討期間の長いBtoBビジネスにおける顧客の中長期的なフォロー、関係づくりに活用されている。
―まず、リードナーチャリングに必要なリストの獲得について伺います。リストを獲得する施策は展示会などが代表的ですが、シンフィールド様の場合はどのようにリストを獲得していますか?
藤原様 年に数回出展している展示会での名刺交換に加えて、自社開催のセミナーや、普段の営業活動もリスト獲得の機会ですね。現在リストは10,000件弱あります。
―営業マンの名刺交換もリスト獲得の場として活用されているんですね!非常に上手く運用されていると思いますが、それには営業部門の協力が重要だと思います。運用にのせるのは大変ではありませんでしたか?
藤原様 営業マンが数十名いるわけではなく、個々のやり取りもある程度把握できる規模なので、実はそれほど大変ではありませんでした。日々の活動で獲得する名刺は、社内に「○曜日の○日までに名刺提出してください」と声を掛けて、毎週1回まとめて入力しています。
―獲得したリストに対してメールでフォローする、いわゆる「リードナーチャリング」の活動ですが、施策全体のゴールはどういったところに置いていますか?
藤原様 メールから営業部門へつなげる、営業支援の意味合いが強いですね。お客様にお送りしているメールには2種類あって、定期的に配信しているものは「お役立ち系」のメール、もう1つは営業色の強い不定期の「引き上げ目的」のメールです。「お役立ち系」メールの内容は、ランディングページを作るにあたってはこんな心理学を導入しましょうとか、実際にアサインした漫画家さまのご紹介とか、売り込み要素のないもので、2週に1回の頻度でお送りしています。定期の「お役立ち系」メールで関心を引き寄せて、不定期に「引き上げ目的」のメールで意欲の高いお客様を抽出するイメージですね。
―ちなみに、メールはテキスト形式かHTML形式のどちらで作成していますか?
藤原様 「お役立ち系」の定期配信はHTML形式で作成していますが、「引き上げ目的」のメールはテキスト形式で送ることが多いです。お客様が会社で使用しているメールアドレスへお送りしているので、HTML形式のメールが表示できないことも想定されます。そのため、HTML形式で送る時は、テキストメールも表示ができる「マルチパート」で作成、配信しています。
―メールの効果測定で取得できるデータの活用法として、クリックされたお客様にフォローコールをされていると伺いました。具体的にはどのように行っているのでしょうか?
藤原様 フォローコールは、営業色の強い「引き上げ目的」のメールをお送りした時に行います。メール本文内に設置したURLをクリックしたお客様にフォローコールをしています。
―通常のアウトバウンドコールと比較すると、お電話できるお客様の数も少ないと思いますが、効果はいかがですか?
藤原様 むやみにテレアポするよりも、URLをクリックしているお客様の方が、明らかに反応が良いです。断られることもありますが、もともとシンフィールドの誰かと面識があるので、無下にされることはあまりなく、結構すんなりアポイントが取れるんです。フォローコールからのアポイント率は10~15%くらいですね。営業メールのクリック率がおよそ1%なので、効率としても数としても、非常に良いと思います。
―数値を伺うと、通常のアウトバウンドコールと比べて、とても効率が良いですね!お客様がメール本文内のURLをクリックしてから、どれくらいの時間でお電話されていますか?
藤原様 当日から次の日にはお電話しています。1回お電話してつながらない方には「先ほどお電話差し上げましたが、ご不在でしたのでメールいたします。一度お打ち合わせのお時間をいただきたくご連絡いたしました」のようなメールを送っています。
―確かに、お客様にメールをクリックした記憶があれば「怪しいメール」だとは思われないですね。メールマーケティングにかけるコスト(メール配信システムの利用料金と、メール作成や配信にかかる時間の人件費など)に対するリターンという観点では、回収できていそうですか?
藤原様 はい!全く問題なく回収できています。アポイントからの成約率も、今はちょっとわからないですけど、私ひとりでやっていた頃は5件に1件は成約していました。その時はひとりだったので、どれだけ効率的に売上をあげるかにこだわっていましたね。
―どんな広告にも当てはまりますが、施策の正当な評価をするために「費用対効果」の検証はとても大切ですよね。成果が出たようで実は赤字だったり、逆に少ないコストで回収できていたり。メールマーケティングは、比較的少ないコストで取り組むことができるので、予算が少ない・人員が割けない中小企業にこそ活用のチャンスがありますね。
―「マンガマーケティング」はシンフィールド様の登録商標で、まさに先駆け企業ですが、最近は、多くの企業が漫画を活用した広告サービスを展開していますよね。
藤原様 競合サービスが増えているので、私たちとしては引き離していかないといけないです。私たちは、漫画やアニメを作っておしまいではなくて、その漫画をどう見せるかであったり、売上をあげるためには漫画をどう使っていけばいいかであったりというところまで、一貫してお手伝いをさせていただいております。ランディングページに人を呼び込むには、リスティング広告がいいのか、ソーシャルメディアがいいのかといったあたりまで。どこまでお手伝いをするかはケースバイケースで、場合によってはこちらで広告を運用することもあります。
―今、新しく取り組んでいる事業とかサービスなどはありますか?
藤原様 人材採用の分野ですね。求人倍率がすごく上がっているので、多くの企業様が頭を悩ませています。例えば、先輩社員の1日といったテーマも、動きがあるからわかりやすいですよね。ある食品メーカー様の新人営業マンの場合、入社前の華やかなイメージとは違って、実際の業務はスーパーをひとつひとつ回って商品を売り込む、非常に地道な仕事です。そういった現実を就活生に自然に伝える目的でも使われています。
―弊社(ラクス)でもシンフィールド様にランディングページを制作していただいたことがあります。成果も良かったようで、社内の評判も上々でした!
実際にリードナーチャリングに取り組んでみると、特に頭を悩ませるのは、仕上げとなる最後の「引き上げ」の部分。メールのみのコミュニケーションで引き上げるのではなく、電話やセミナーなど、他のチャネルと組み合わせると良さそうですね。
今回のシンフィールド様の取り組み、皆さまも、自社の取り組みに取り入れられる部分を実践してみてください!
また、シンフィールド様がリードナーチャリングに活用している、弊社メール配信システム「配配メール」の導入の経緯や決め手については、こちらのページで詳しくご紹介しています。