【調査結果】対応済み企業の割合は?Gmailガイドライン変更の影響を調査しました!
- メールマーケティング
- 調査データ
2024年2月よりGoogleの「メール送信者のガイドライン」が変更され、Gmailアカウント宛てにメールを送信する際の要件が強化されました。特に、送信数が1日あたり5,000件を超える場合は厳しい要件が求められています。
要件の一つである「ワンクリックでの登録解除」については、2024年6月以降に適用されることが明かされています。
この「ワンクリックでの登録解除」とは、メール本文内に配信停止リンクを設置すればよいというものではありません。
それでは、具体的にどのような対応が求められているのでしょうか? 本記事では、2024年6月までに対応が必要な「ワンクリックでの登録解除」について詳しく見ていきます。
>> メールマーケティングの最新情報をお届け! メルラボ / 配配メールのメルマガ登録はこちら
Googleの「メール送信者のガイドライン」のページには、Gmailアカウント宛てに送信したメールがスパムメール扱いされることを防ぐためのガイドラインが記載されています。
ガイドラインに沿った対応をしていない場合は、Gmail宛てのメールが届かなくなったり迷惑メールに振り分けられたりする可能性があります。
このガイドラインの中で「1日あたり5,000件以上のメールを送信する場合の要件」の一つとして、ワンクリックでの登録解除ができるよう対応することが求められています。以下、ガイドラインから該当箇所を抜粋してご紹介します。
マーケティング目的のメールと配信登録されたメールは、ワンクリックでの登録解除に対応し、メッセージ本文に登録解除のリンクをわかりやすく表示する必要があります。
ワンクリックでの登録解除を設定するには、送信メールに次の両方のヘッダーを含めます。
・List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-Click
・List-Unsubscribe: https://solarmora.com/unsubscribe/example
受信者がワンクリックで登録解除すると、次の POST リクエストが届きます。
“POST /unsubscribe/example HTTP/1.1
Host: solarmora.com
Content-Type: application/x-www-form-urlencoded
Content-Length: 26
List-Unsubscribe=One-Click”
引用元:Gmail「メール送信者のガイドライン」(※2024年3月13日時点)
最初の文章のみを見ると、メール本文内にワンクリックで登録解除できるリンクをわかりやすく表示すれば良いように思えますが、ガイドラインの詳細も見ていくと、本文内の登録解除リンクだけでは不十分であり「List-Unsubscribe」ヘッダーの実装が必要であることが読み取れます。
「List-Unsubscribe」とは、メール本文内の配信停止リンクをクリックせずにメールの配信停止を可能にするものです。
メール本文内に配信停止のためのリンクが設置されていても、フィッシングを警戒してリンクをクリックしづらい場合や、遷移後にログインが必要となるなど配信停止の手続きに手間がかかる場合があります。
そういった場合にも簡単かつ安全に配信停止できるようにするのが「List-Unsubscribe」の仕組みです。
具体的には、メールのヘッダーに以下のような記載を追加します。(※メール配信システム側での対応が必要です。)
List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-Click
List-Unsubscribe: https://example.com/unsubscribe/example
メールが無事に届くと、受信側のメールクライアントがList-Unsubscribeヘッダーを認識し、ワンクリックで購読解除できるボタンが以下の赤枠部分のように表示されます。
▼Gmail(PC)での表示例
※ヘッダーにList-Unsubscribeを記載していても登録解除ボタンが表示されない場合もあります
>> メールマーケティングの最新情報をお届け! メルラボ / 配配メールのメルマガ登録はこちら
ここまでの内容を整理すると、メルマガの配信停止導線について、送信者には以下2つの対応が求められます。
一つ目は、「List-Unsubscribe」ヘッダーを実装しワンクリックでの登録解除に対応することです。
これは通常、メール配信システム側で対応するものです。本文内にワンクリックで購読解除できるボタンを設置しても、Gmailの送信者ガイドラインの要件に対応したことにはなりません。
メルマガ配信に使用している配信システムが対応しているかどうか、また、必要な作業があるかどうかを確認しておきましょう。
※弊社ラクスが提供しているメール配信サービス「配配メール」は、ワンクリックでの登録解除に対応しており、ご利用者様側での特別な作業は不要となっております。ご利用者様専用のサポートサイトにも詳細を掲載しておりますので、配配メールをご利用中の方はぜひそちらもご確認ください。
二つ目は、メルマガの本文内に登録解除の案内をわかりやすく表示することです。
これは「特定電子メール法」にて定められている内容ですので、宛先リストにGmailアドレスが含まれていない場合でも必ず守る必要があります。
また、本文内の登録解除導線に関してはワンクリックである必要はありません。
関連記事:メルマガの法律『特定電子メール法』とは?オプトイン・オプトアウトも解説
簡単に配信停止できるボタンが目立つ位置に表示されるようになることによって、「購読解除が増えてしまうのでは?」と不安に感じているメルマガ送信者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、ワンクリックでの登録解除は受信側だけでなく送信側にとってもメリットがある仕組みです。
送信側にとってのメリットの一つ目は、受信継続を希望する読者のみにメルマガを届けられるため、リストの質やエンゲージメントを高く維持することができるという点です。
二つ目は、配信停止の目的で迷惑メール報告ボタンを押されてしまうのを避けることができるという点です。本文内の配信停止ボタンが見つけにくい場合や手続きが面倒な場合、迷惑メール報告が増えてレピュテーションが下がる可能性があります。
弊社にて実施した調査では、受信しているメルマガについて迷惑メール報告をしたことがあるかを問う項目にて、約3割の人が「したことがある」と回答しています。
その理由としては、「配信停止の方法が記載されていなかった/見つからなかったから」が41.2%、「配信停止の方法は記載されていたが面倒だったから」が24.3%となっており、スムーズに配信停止できないことが迷惑メール報告につながっていることが分かります。
ワンクリックでの登録解除に対応することで、読者は簡単に配信停止手続きをおこなうことができ、配信停止のために迷惑メール報告をおこなう必要がありません。これは送信側にとってもメリットといえます。
A. Gmailの送信者ガイドラインの変更は2024年2月よりすでに適用されていますが、「ワンクリック登録解除」の要件に関しては猶予期間が設けられています。GoogleのFAQページには「2024年6月以降」に適用開始と記載されていますので、2024年6月までには対応しておきましょう。
A. ワンクリックでの登録解除が必要なのは、マーケティングやプロモーションのメールのみとされており、トランザクションメール(パスワード再設定メール、予約確認メールなどの自動送信メール)はこの要件の対象外です。
A. はい。弊社ラクスが提供しているメール配信サービス「配配メール」はワンクリックでの登録解除に対応しています。また、ご利用者様側での作業は不要です。(別途、特定電子メール法で定められている本文内へのオプトアウト導線表示は引き続き実施してください。)
ご利用者様専用のサポートサイトにも詳細を掲載しておりますので、配配メールをご利用中の方はそちらもあわせてご確認ください。
2024年6月以降に適用される、Gmailの「ワンクリックでの登録解除」について解説いたしました。
まとめると、メルマガ送信者は購読解除の導線について以下2つの対応が必要です。
①「List-Unsubscribe」ヘッダー実装によるワンクリックでの登録解除への対応
②メール本文内に登録解除の案内をわかりやすく表示
自社が利用している配信システムがワンクリックでの登録解除に対応しているかどうか、必要な作業があるかどうかを早めに確認しておくことをおすすめします。
「ワンクリックでの登録解除」に対応しているメール配信サービスをお探しの方は、ぜひ以下のリンクよりお気軽にお問い合わせください。
なお、本記事は執筆時点の情報をもとに作成しております。ガイドラインやFAQの内容に変更が生じることもありますので、以下のガイドラインとFAQページもあわせてご確認ください。
関連ページ:Gmail「メール送信者のガイドライン」
関連ページ:Gmail「メール送信者のガイドラインに関するよくある質問」
関連記事:【2024年2月】Gmailの送信者ガイドラインが変更!必要な対応をわかりやすく解説
関連記事:【調査結果】対応済み企業の割合は?Gmailガイドライン変更の影響を調査しました!
>> メールマーケティングの最新情報をお届け! メルラボ / 配配メールのメルマガ登録はこちら