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- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
- 事例/インタビュー
メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第19弾をお届けします。
みなさん、「Aladdin X」というホームプロジェクターをご存じですか?
照明一体型プロジェクターとして2018年にリリースされて以来、累計販売は22万台超、SNS公式アカウントの合計フォロワー数は16万を誇ります。
今回はそんな「Aladdin X」を提供するAladdin X株式会社の岡田さんに、コンテンツ発信のこだわりをお聞きしました。BtoCマーケティングに携わるみなさん、ぜひご覧ください!
Aladdin X株式会社 営業部/マーケティング部 マネージャー 岡田 雄介 さん
2021年5月にpopIn株式会社に入社。広告プラットフォーム営業を経て、ホームプロジェクター事業に従事。2022年7月より事業移転に伴いAladdin X株式会社へ転籍。現在は公式サイトの運営・SNSアカウントの運用・広告運用・メールマーケティングなどを中心に担当。
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まこりーぬ:岡田さん、本日はよろしくお願いいたします! 今回はAladdin Xさんがコンテンツ発信において大事にされていることをぜひお伺いさせてください。
岡田:弊社では開発当時から、明るさや画面サイズ、値段といった “スペック” で他のプロジェクターと勝負するのではなく、Aladdin Xを購入した先にどんな “暮らし” が待っているのかを提案することに強くこだわっています。
そのため公式SNSやメールのコンテンツを作る際は、お客様がSNSに投稿してくださった、リアルな「Aladdin Xのある暮らし」(写真)を積極的にお借りするようにしています。
公式Instagram(@aladdinx_jp)より
岡田:「このお写真、弊社で活用させていただけませんか?」とDMすると、ありがたいことに9割はご快諾いただけます。こうしたコンテンツ発信は他のメーカーさんにはなかなかマネできない、Aladdin Xならではの強みだと感じますね。
まこりーぬ:「モノではなくサービスを売る」をまさに体現していらっしゃるのですね。すばらしいです!
まこりーぬ:上記方針のもと、SNS・メールはどのように使い分けていらっしゃるのでしょうか?
岡田:写真が重視されるInstagramでは、先ほどお伝えした「お客様の暮らしを紹介するコンテンツ」を中心に投稿しています。一方でTwitterは流れが速いので、「今日は◯◯の日」といった日々のトレンドにのっかった投稿を意識していますね。
また、未購入者には週1ペースでメールを配信しています。メールはSNSよりも多くの情報をダイレクトに届けられるので、ハロウィンやお正月などシーズンに合わせたAladdin Xの楽しみ方を提案したり、そのなかでお客様の投稿を紹介したりしています。
どのチャネルにおいても、こうした読み物コンテンツを定期的に届けつつ、合間にお得なセール情報を案内することで購入へつなげています。
まこりーぬ:BtoC商品にしてはメールの配信頻度がやや控えめだと感じましたが、週1ペースにしているのはどうしてですか?
岡田:「できるだけたくさんお客様に接触したい」という気持ちはあるのですが、送る回数を増やすと、やっぱり配信解除も増えるじゃないですか。
登録いただいたメールアドレスの数は僕らにとって資産なので、それをむやみに減らしたくはないんですよね。体感値的に、週1回程度がウザくない、ちょうどいいコミュニケーション頻度ではないかと考えています。
まこりーぬ:「配信解除を極力減らす」ことを優先されていらっしゃるのですね。ちなみに、BtoCにはLINEを活用している企業様が多い印象ですが、御社は使われていないのでしょうか?
岡田:そうですね、LINEアカウントの運用は現在あまり積極的におこなっていません。過去に2回ほどトライした経験はあるのですが、SNSやメールほど成果が出ず……。
BtoCのなかでも「Tシャツ」「食品」といったすぐに購入できるもの、繰り返し購入するものであればLINEで十分成果が出るのではないかと思います。
一方でAladdin Xは10万円以上する商品です。たとえセールでお得だったとしても、初見で衝動買いされることは多くありません。顧客調査の結果、「購入までに平均10回弱Webサイトを訪問している」「約3割の顧客は購入までに1〜2ヶ月間検討している」こともわかっています。シンプルに、LINEとは相性がよくない商品だったんだと思いますね。
まこりーぬ:なるほど。BtoCで一括りにすることなく、自社のお客様の行動特性にあわせてコミュニケーションをとることが大切ですね。
まこりーぬ:後半はメール施策について深ぼります。メールマーケティングで成果を出すポイントは、ズバリなんだと思われますか?
岡田:「1メール1メッセージ」が重要だと感じています。
僕がメールマーケティングを担当しはじめた当初、「せっかくだから一つのメールでたくさんの情報を伝えたい」「ゴリゴリのセール情報は嫌がられるかもしれない」という思いから、読み物コンテンツの最後に「ちなみにセールやってます」と案内するメールを作っていたんですよ。これが全然購入につながらなくて(苦笑)。
ぱっと見でセール情報が目に入らないと、「お得に購入したい」と思っている人はすぐにメールを閉じてしまいます。一方でそもそもまだ購入する気がない人がセール情報をGETしたとしても、Aladdin Xのような高額商品の場合はなかなか購入につながりません。
この反省を踏まえて、読み物コンテンツとセール情報は完全に分けて配信するようになりました。
まこりーぬ:「1メール1メッセージ」は、配配メールさんも勝ちパターンとして提唱しているものですね。やはり普遍的なノウハウなんだな、と感じました。
まこりーぬ:最後に、岡田さんがこれからチャレンジしたいメールマーケティングをぜひ教えてください!
岡田:現在は季節やセールのタイミングにあわせてコンテンツを発信していますが、将来的には、「引っ越し」「誕生日」といった “お客様のタイミング” にあわせたコミュニケーションをとっていきたいですね。
住所や生年月日データを取得するのはなかなかハードルが高いことですが、お客様にとって適切なタイミングを逃さずに需要を掘り起こすためにも、今後ぜひチャレンジしてみたいと考えています。
まこりーぬ:御社のメールマーケティング、まだまだ進化しそうですね! 本日は貴重なお話をありがとうございました!
ホームプロジェクター「Aladdin X」のコンテンツ発信術
当記事を執筆するにあたってAladdin Xの情報を収集した結果、私自身の購入意欲が完全に高まってしまいました(笑)。商品購入の先にどんなワクワクする暮らしが待っているのか、どのチャネルでも一貫して伝えきっているからこそだと思います!
モノではなくサービスを売っているメーカーの代表例として、当記事がBtoCマーケティングの参考になれば幸いです。
以上、まこりーぬがお届けしました!
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