メルマガの件名に絵文字を使用する際の注意点とは?

メルマガの件名に絵文字を使用する際の注意点とは?

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「メルマガの件名に絵文字を入れると開封率が上がる」というテクニックを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか? たしかに、テキストばかりの受信トレイの中でカラフルな絵文字は目を引く存在です。

一方で、海外の調査では、件名に絵文字を使用すると受け取り手のネガティブな感情が増大するといったデータも出ています。件名に絵文字を使用するかどうかは、どのような注意点があるのかをあらかじめ知った上で慎重に判断する必要があるでしょう。

本記事では、メルマガの件名に絵文字を使用する前に知っておきたい注意点をご紹介します。

関連記事:メルマガのタイトル(件名)の文字数は何文字が最適?【検証結果付き】

メルマガの件名に絵文字を使うときの注意点とは?

「開封率向上」というメリットが語られがちな絵文字ですが、デメリットも存在します。

Nielsen Norman Groupが実施した調査によると、メールの件名に絵文字が含まれていると、読者がそのメールに対して抱くネガティブな感情が26%増加したという結果が報告されています。

参考:Emojis in Email Subject Lines: Advantage or Impediment?

たとえ開封率が向上したとしても、読者にネガティブな印象を与えてしまっては、長期的な関係構築において逆効果です。

具体的にどのようなことに注意する必要があるのか、3つの観点から解説します。

アクセシビリティの観点で問題がある

絵文字の使い方によっては、スクリーンリーダーの利用者にとって理解しづらい件名になってしまう可能性があります。

スクリーンリーダーとは、画面に表示されている情報を音声で読み上げるソフトウェアです。日本国内だけでも推定で約164万人が視覚障害を抱えていると言われており、多くの人がスクリーンリーダーを利用しています。

スクリーンリーダーでの絵文字の読み上げ方の例を一つ見てみましょう。

例:「🎉🎉🎉 セール開催中 🎉🎉🎉」

この件名は、スクリーンリーダーで「クラッカー クラッカー クラッカー セール開催中 クラッカー クラッカー クラッカー」のように読み上げられるため、肝心な「セール開催中」という情報にたどり着くまでに時間がかかり、利用者にストレスを与えてしまいます。
絵文字を使用する場合でも、件名の冒頭で連続使用するのは避けたほうが良いでしょう。

絵文字の意味を誤解されるリスクがある

同じ絵文字でも、人によって解釈が異なる可能性があります。分かりやすい例を挙げると、手を合わせた絵文字(🙏)は日本では「ありがとう」や「お願い」の意味で使用されることが多いですが、海外では「ハイタッチ」と解釈されることがあります。

また、女性が片手を上げて案内しているような絵文字(💁‍♀️)は、海外では皮肉っぽい態度や強気な態度を表現する絵文字として解釈されることがあります。

このように、文化圏によって絵文字の意味が異なるケースは珍しくありません。意図しないメッセージとして伝わってしまうことがあるため、グローバルな読者を抱える場合には特に注意が必要です。

ブランド毀損のリスクがある

絵文字はカジュアルで親しみやすい印象を与えます。その印象が読者に好まれる場合もあれば、逆にブランドイメージを損なう場合もあるため、自社のブランドイメージと合っているかどうかは慎重に判断すべき点です。

特に、以下のようなケースでは絵文字の使用がマイナスに働く可能性があります。

・BtoB(企業間取引)
・金融、法律、公的機関など、高い信頼性や誠実さが求められる業界
・高級感が重視されるハイブランド

これらの分野で件名に絵文字を使うことは、「誠実さに欠ける」「ビジネスにふさわしくない」「安っぽい」といった印象を与えかねません。

顧客が自社のブランドに期待するイメージと、絵文字が与える印象にギャップが生じると、これまで築き上げてきた信頼を損なうリスクにつながります。

ABテストを実施するのもおすすめ

そもそも件名に絵文字を入れることが効果的かどうかは、自社のブランドイメージやターゲット層によって異なります。「絵文字を入れても効果は見られなかった」という企業様もいらっしゃいますので、自社の場合はどうなのか、ABテストを何度か実施して確かめてみるのがおすすめです。

ラクスが提供するメールマーケティングシステム「楽楽メールマーケティング」(旧:配配メール)には、手間をかけずにメールのABテストを実施することができる「A/Bテスト配信」機能が付いています。手作業でABテストを実施するのは非常に手間がかかりますので、こういった機能を活用すると良いでしょう。

関連記事:楽楽メールマーケティングの「A/Bテスト配信」機能詳細

重要なのは、「開封率」だけを見て判断しないことです。その先のクリックやコンバージョンといったアクションにつながっているかどうかも忘れずに確認しましょう。
また、読者が意味を理解しづらい件名になっていないか、ブランドイメージと合っているかといった観点からも検討した上で、絵文字の使用を判断してみてください。

関連記事:ABテストでメールマーケティングを改善しよう!実践方法やコツを紹介

関連記事:メルマガのタイトル(件名)の文字数は何文字が最適?【検証結果付き】

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垣内ちか

前職ではWebメディアのディレクターを担当。2021年10月にラクスにジョインし、オンラインマーケティングチームにて広告運用やメルラボのコンテンツ作成を行っている。
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