【イベントレポート】 御社のメール見せてください!! BtoB企業編第5弾 文面作成のコツ/開封率・クリック率/コンテンツ選定の考え方を大公開
- 事例/インタビュー
2021年2月17日、弊社MC事業部長の安藤とオフライン施策担当の宮坂、オンライン施策担当の山盛の3名が集まり、メルマガ添削イベントを開催しました。今回は、事前にメルマガ添削の希望企業様を募り、メルマガを添削、その結果から見えてくることについてお話しました。
メルマガ添削イベントを始める前に、山盛から「最低限知っておきたいメールマーケティングの基礎知識」についてショートセミナーを行いました。
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メルマガとメールマーケティングの大きな違いは「目的」です。
メールマーケティングの目的である「態度変容」とは、メールを受け取ったお客様がそのメールをきっかけに資料請求や商品購入など何らかのアクションを起こすことを意味します。
メールマーケティングを成功させるには、目的が達成できているか効果測定を行い、数値をもとに改善していくことが重要となります。
先にお伝えしたように、メールマーケティングの成果はどれだけの人が行動を起こしたか、つまり態度変容を起こしたかです。
「どれだけの人が」という分母は不達率や購読解除率といったKPIを確認し、「行動」という分子の部分は開封率や反応率といったKPIで確認していきます。
さらにひも解くと、メールマーケティングの成果とは、
・リストの質
・タイミング
・コンテンツ
の3つの要素の掛け算の結果に他なりません。
つまり、適切なリストに適切なタイミングで適切なコンテンツを届けることがメールマーケティングに於いて最重要となります。
メールマーケティングの確認すべきKPIは5つです。
「コンバージョン率は?」と思った方もいるかもしれませんが、コンバージョン率はメールだけではなく、遷移先のWebページのデザインや内容も影響しますので、純粋にメールの成果を測ることのできる指標ではないため、含めていません。
ですが、メールマーケティングの目的は態度変容ですので、CV率が出ているかどうかというのも確認しましょう。
メールマーケティングを行う上で必ず知っておかなければいけない「特定電子メール法」という法律があります。
特定電子メール法とは、迷惑メールの送信を規制するための法律です。
違反した場合、法人だけでなく、違反したメールを送信した個人にも1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が科されるため、メール配信をされている企業様の場合は、配信に関わる一人一人がしっかりと理解し、守っていくべきものです。
・受信者の同意を得てから送る(オプトイン)
・受信者がいつでも・用意に配信停止を行えるようにする(オプトアウト)
・メールに送信元の正しい情報と、オプトアウトの導線を必ず記載する(表示義務)
の3点を守りましょうという内容になります。
今回はメールの作成に大きくかかわる、表示義務の部分をご説明します。
他の部分についても詳しく内容を知りたい方は総務省からガイドラインが出ていますので、そちらをご確認ください。
総務省:特定電子メールの送信等 に関するガイドライン
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_syohi/pdf/m_mail_081114_1.pdf
特定電子法の「表示義務」とは、送信者の名称や住所、オプトアウトの導線をメール内に記載しなければいけないというものです。
記載していればいいというものでもなく、読者の目につく場所にわかりやすく明記していないと記載していると判断されませんので、注意が必要です。
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このイベントで学べる事 は下記2点です。
①メールマーケティングのPDCAの回し方
②メールマーケティングの成果は リスト×タイミング×コンテンツ
本イベントでは14通のメルマガ添削をご紹介いたしました。 その中から成功例、失敗例を3つずつ抜粋しご紹介します。
配信対象:未契約含む取引先企業
配信目的:候補者(人材)に興味を持っていただく
配信頻度:週1回(木曜12:45)
お悩み :クリック率を上げたい
山盛コメント
添削前後で比較すると添削後は具体的な内容が冒頭に来ています。
開封する読者は、まずどんな人材があるのかを知りたいはずだと思います。
山盛コメント
FVにCTAが入っているというのが一番効果は高いです。
リンクがテキストなのでボタンにするとさらにクリック率は上がると思います。
安藤コメント
人の視線は左から右に移るため、重要なものは左に置くことが大切です。
FVにCTAを置くと効果が高いということも弊社の調査で分かっているので、今回の例は勝ちパターンにはまったと言えます。
配信対象:人事担当者、代理店
配信目的:アンケート回答(ニーズ把握)
配信頻度:週1~2回
お悩み :アンケート回答率向上
山盛コメント
不要なワードを削除して件名を短くしたことで、件名を一目見るだけで、内容が入ってくるというのが開封率に影響したと思います。
宮坂コメント
CTAボタンにすることで、クリックするハードルが下がります。
山盛コメント
弊社で提唱しているFVにCTAを入れるという勝ちパターンがはまったと考えられます。
安藤コメント
URLリンクはハードルが高いため、ボタンにするとハードルがぐっと下がります。これは絶対にボタンにしたほうがいいです。
配信対象:SQL・MQL
配信目的:セミナー集客
配信頻度:週1回(火曜~木曜の11時半からお昼ごろ)
お悩み :セミナー参加者を増やしたい
山盛コメント
BtoB業界は、差出人名に「担当者名・サービス名」を入れることがポイントです。脱Excelやペーパーレス化といったワードが引きになったのではないかと思われます。
宮坂コメント
本文の文字サイズを大きくするという提案も行いました。
山盛コメント
FVにCTAを入っていることで、クリック率が上がったのだと思います。
どのデバイスで見てもFVにCTAがくることと、文字サイズを大きくすること、行間を広くすることは意外とクリック率に影響します。
安藤コメント
読者は、差出人名を見れば誰から来たメールか分かるため、ロゴを本文のFVに入れることは無意味です。どうしても入れたい場合はFVの下に入れることをお勧めします。
配信対象:BtoC企業
配信目的:営業・販促
配信頻度:定期配信ではなく試験的な運用の段階
お悩み :申込者数を増やしたい
宮坂コメント
浄水器が使える家やマンションの住居者に、あらかじめ浄水器が使えるというのを伝えることを目的としたメールです。
山盛コメント
件名自体は後ろの社名があるかないかだけなので、この要素が開封率に影響したとは考えにくいです。
今後同じテストを何度かし、数値の変化を確認していただきたいと思います。
山盛コメント
クリック率が下がった要因は、申込みのCTAなくししたことだと考えられます。
申込みはハードルが高いのではないかと思ったため、削除することをご提案しましたが、それゆえに申込したい人が態度変容するための導線がなくなってしまったことでクリック率に影響したと考えられます。
実際に添削前のメルマガで、どこから多くクリック率が出ているか見たところ、申込のCTAが多くクリックされていました。
また、文字サイズを大きくするご提案もしたのですが、それゆえに文字が詰まりきつくみえてしまっているも影響している可能性があります。
この結果を受けて弊社で行間が広い、狭いでABテストをした結果、行間が広い文面のクリック率は0.4pt 高くなりました。
安藤コメント
件名で省略した文言は、23文字以降のため一覧画面では省略され変化が見えないはずなので、開封率が下がった要因が件名とは考え難いです。
クリック率が下がった要因としては、CTAを1つにしたのがよくなかったと考えられます。
配信対象:人事担当者、経営者の方など
配信目的:セミナー集客
配信頻度:セミナー1週間前と2週間前に1通ずつ
お悩み :セミナー参加者数を増やしたい
山盛コメント
「知らないと損」を削ったことで、キャッチーさが無くなってしまったと思われます。
山盛コメント
リンク設置数の違いが影響したと考えられます。添削前のリンクはテキストと画像とボタンの3つのところを、CTAボタンのみにするご提案を行いました。
どこからクリックが出ているのかを確認し、クリックが多く出ているリンクをFVに持ってくるとクリック率が向上する可能性が高いので、今後試していただければと思います。
安藤コメント
画像は文字の5,000倍もの情報量があるといわれています。内容と関連した画像を使うのは効果的ではないかと思います。
配信対象:設計士、建築家
配信目的:営業、ニーズ把握
配信頻度:月1回
お悩み :開封率と比べ、クリック率が低い
宮坂コメント
画像が多くて、開封後のメールの表示スピードが若干遅かったため画像を減らすご提案を行いました。
山盛コメント
件名を長くしてしまうと、省略されて見えないという点で端的にするご提案をしましたが、 そこに意識が行ってしまい、営業色が出すぎてしまったのではないかと思います。
山盛コメント
CTAを1つに絞らなかったことが要因と考えられます。どちらをクリックするか迷ってしまい、その結果離脱してしまうこともあります。
このメルマガは読者のニーズ把握という目的があると伺っています。
FVの下のクリック率はそこまで出ていません。
弊社の調査でも2つ目以降のコンテンツのクリック率は下がることがわかっているため、今後メールを分けて配信することを試していただければと思います。
宮坂コメント
月1回の配信頻度のため、別のコラボ事例が多いメールとなっています。メールを分けて配信することで、どの素材を紹介したことでそう変わるか見ていただければと思います。
安藤コメント
クリック率が下がった要因として、添削前は何がもらえるかが画像でわかります。添削後はボタンだけのため離脱してしまったと考えられます。
セミナー終盤では質疑応答を行いましたので、一部抜粋してご紹介します。
宮坂回答
厳密にお伝えするのが難しいのですが、お手元のデバイスやメーラーによってもちがうためGmailやYahoo!メール、など様々なメーラーやデバイスで確認していただければと思います。
山盛回答
件名は、読者が開封するかどうかを決める重要なポイントです。長すぎる件名は省略されてしまうため、そこに名前を入れるのはもったいないです。弊社でもタイトルに名前は入れません。どうしても入れたい場合は、本文に差し込む方が良いでしょう。
安藤回答
効果的か効果的じゃないかだと、ほとんど効果はないため入れないほうが良いです。
(宮坂から質問) 本文にいれるのはどうでしょうか?
山盛回答
一斉送信であれば無意味。顧客属性をセグメンテーションして配信するなら反応率が高くなるかと思います。フルネームだといかにも自動で入れている感が出てしまうので、苗字だけにするなど工夫することが必要です。
宮坂回答
メール配信でよく聞く事故が、メールアドレスと宛名がずれている。 効果がなさそうであれば、作成上の手間やリスクの観点でなくしたほうがいいです。
山盛回答
差し込んだ宛名が間違っていた場合、相手からの信頼度などに影響してしまうため、入れないほうがいいのではないかと思います。
宮坂回答
配信担当としては怖いところです。リスト作成の段階から注意が必要です。
山盛回答
FVにCTAが入っていればどちらでも効果があります。コラムのような文章であれば、3-4行に収めるのが良いでしょう。FVにCTAを入れるという点が大切です。
タイトルはキャッチーなほうがいいです。それでも、開封率が下がったり、数値が変動しないのであれば、ABテストを行ってどういう件名が、数値が良くなるかを見ていくのが良いでしょう。
貴社のお客様にとっては、箇条書き、コラムで反応が違うかもしれないので、 ぜひ試していただければと思います。
山盛回答
HTMLメールの方が断然効果は高いのでHTMLメールで配信することをおすすめしますが、あえてテキストでということであってもFVにリンクを入れるということは意識したほうがいいです。弊社のメルマガでは、マルチパート配信で受信者の環境に合わせてHTMLメールとテキストメールを出し分けていますが、どちらのメールにおいてもFVに URLとURLへ誘導する文言を入れるということを意識しています。
宮坂回答
Gmailは確認したほうがいいです。
弊社にて、どのデバイスやメーラーで受信しているかを調査した結果、6割がGmailで確認していると出ています。 個人でも会社でも使われているのがGmailです。
BtoBだと様々なメーラーがありますが、BtoCはYahoo!メールなど無料で使えるものをいくつか確認することをお勧めします。
BtoBはPCでの閲覧が多いですが、スマホも増えています。スマホでみること前提で作成すると、PCでもそこまで崩れません。ボディとコンテンツで背景色を設定するなどもお勧めです。
山盛回答
最後まで目を通してほしいのであれば、メールを分けるのが一番効果は高いです。
2つ目以降は別のメールで案内することをお勧めします。件名で何を案内しているかにもよりますが、件名に二つの要素が入っていればまだいいとは思います。
安藤回答
下に行くほど効果が薄れてします。
どうしてもやりたいのであれば何がコンテンツに下にあるのか 、冒頭にインデックス(目次) を入れることや、スクロール範囲内の下に画像を入れて、まだ続いているというのがわかるような見た目にすると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?
メールマーケティングでさらに成果を出したい、あまり成果を感じられないといった方は、ぜひレポートでご紹介したポイントを試してみてはいかがでしょうか。
また紹介した内容は業種業態によって効果の差はあるかと思います。まずは、自社で気軽に取り入れられるものから初めてみるのが良いかもしれません!
以上、メールマーケティングについての研修レポートでした!
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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