「ほぼ毎日ウェビナー配信中」のBiziblに聞く!告知メールで読者を飽きさせないための工夫とは?
- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
- 事例/インタビュー
メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第20弾をお届けします。
今回のテーマは「インサイドセールス(以下IS)」! ということで、メルラボ運営元である「配配メール」のISチームリーダー・中村さんに、リアルに成果が出た施策を教えてもらいました。
徹底的な検証を繰り返して生まれた “再現性の高い” IS×メール施策、ぜひご注目ください!
株式会社ラクス ラクスクラウド事業本部 配配メール事業部 インサイドセールス チームリーダー 中村 小太郎 さん
新卒でホテル業界へ入社しゲストリレーション業務に従事した後、 ダスキン業界の営業職へ転身。さらに提案の幅を広げたいという想いから 異業種であるラクスへ入社して2014年に名古屋営業所の垂直立ち上げに従事。その後、東京本社へ異動となり、配配メールの営業人材育成に携わる。 前年比で商談化率2倍、商談化数2.7倍を達成。現在は、インサイドセールスリーダーとして、 顧客育成の体系化とオペレーターの教育を担う。
まこりーぬ:中村さん、本日はよろしくお願いいたします! お話をうかがうのは約2年ぶりですね。前回の取材から、ISチームにはどのような変化がありましたか?
前回の取材:営業メールは送り続けないと意味がない!?メールで商談を増やすためのポイント3選!
中村:この2年間さまざまな改善に取り組んできましたが、メール施策におけるもっとも大きな変化は、配信目的を「態度変容を起こすこと」から「態度変容を検知すること」に変えたことです。
まこりーぬ:なんと、それは意外です! どのような心境の変化があったのでしょうか?
中村:配配メールのISチームでは、いままでお役立ち情報をお届けするナーチャリングメールと、アポイントを提案するセールスメールの2種類を配信してきました。
しかしあるときから、メール経由の成果が落ちてしまったんです。というのも、メールをクリックしてくださるのは「習慣的にお役立ち情報をいつもチェックしているが、サービス導入は一切検討していない人」ばかりになってしまっていました。これはこれでありがたいことですし、長期的に見れば売上につながるはずです。しかし目の前の売上を伸ばすためには、テコ入れが必要でした。
改善の糸口を見つけるため、まずは過去の受注案件を洗いざらい調べました。するとほとんどのお客様は「いま使っているサービスの契約更新時期だったから」「予算が余ったから」といった外的な要因でサービスの検討を始めているとわかったんです。つまり、我々が送っているメールコンテンツによって態度変容が起きたのではなく、 “態度変容が起きたタイミングに運よく我々のメールが届いていただけ” でした。
もちろん、メールコンテンツによって態度変容が起きる確率もゼロではありません。しかし現実的には、態度変容を “検知する” 精度を上げたほうが、再現性高く成果が出せるのではないかと考えるようになりました。
まこりーぬ:なるほど。たしかにサービス導入のきっかけは「契約更新や予算消化といった外的な要因」であることが多いですもんね。
まこりーぬ:「態度変容の検知」に目的を変更してから、メール配信業務は具体的にどう変わったのでしょうか?
中村:大きく変えたのは「配信リスト」と「配信後のアプローチ方法」です。いままでは基本的に、すべての見込み客に対してメールを一斉配信し、クリックした方全員にお電話やメールで後追いをしていました。しかしこのあとお話しする変更を加えたことで、商談獲得率は2.5倍になり、生産性が大きく向上しています。
まこりーぬ:商談獲得率2.5倍はすばらしいですね! ぜひ詳細を教えてください。
中村:まず配信リストは、「過去に配配メールについて説明したことがあるか否か」で分けるようにしました。実は、配配メールについて一度も説明したことがない方、つまり配配メールがどのような価値を提供できるかをまだご存じでない方から、IS経由で受注した実績がほぼなかったんです。
過去にサービス説明をしたことがある方に対しては、「配配メールの◯◯機能を使ったメールマーケティングの成功事例」といった、よりサービスに近い具体的なノウハウをお送りするようにしています。結果として、メールの反応率(クリック/開封数)は約1.5倍改善しました。
また、メール配信後のクリック者への後追いは、「受注しやすい条件」を満たしている方から優先してアプローチするように変更しました。条件の1つ目は、ごく当たり前のことではありますが、リード獲得が直近2年以内の方であること。実際のところ、初期接点から2年以上経過しているお客様からの契約実績はほぼありません。
もう1つの条件は、過去に配配メールの資料請求を “申し込んでいない” 方であること。一度お問い合わせいただいたことがある方って、検討が再開したときも基本的にフォームから相談してくださるんですよ。逆にセミナーや展示会参加者といった、もともと配配メールを検討していなかった見込み客のほうが、“IS経由” での受注が生まれています。
まこりーぬ:2つ目の条件、言われてみるとたしかに! ですね。ISがフォローすべきお客様をしっかり見極めることが重要だと感じました。
まこりーぬ:改めまして、IS×メールで成果を出すためにもっとも重要なポイントはなんだと思われますか?
中村:実はいま、配配メールのISチームに溜まっているメールノウハウをお客様へ還元するため、私はカスタマーサクセス(以下CS)も兼任でおこなっています。
CSをやってみて改めて気づいたのですが、やはり多くのお客様は「目標を設定せずにメール配信をスタートしてしまっている」と感じます。あるべき姿がなければ、当然振り返りも生まれません。その結果、「なんとなく成果が出ていない」と判断してしまっているケースが多いのではないでしょうか。
成果を出すには、「受注を10件獲得するためには何件商談が必要で、そのためにはメールをクリックする人がこれくらい必要で……」とKPIを定める必要があります。そのためにもまずは自社の資源(リストやコンテンツ)と実績(メールの配信結果や商談率・受注率など)を把握することから始めるのが、なにより重要だと思いますね。
まこりーぬ:具体的な目標を立てるためにもまずは現状把握から、ですね!
まこりーぬ:最後に、配配メールのISチームが今後チャレンジしたいことをぜひ教えてください。
中村:配配メールのISになって約4年間、「メールの有用性をお客様へお伝えして役に立ちたい」という思いで行動し続けてきました。しかしCSを兼務するようになってから、 「 “こうすると成果が出ます” と発信してきたノウハウの一部は、再現性が低かった」ことを痛感しています。
だからこそ今後は、「態度変容の検知」を極めていきたい。配配メールの過去最高受注率は40%強ですが、成果の再現性を突き詰めることで、IS経由の受注率を50%まで持っていきたいと考えています。この高い目標に向かってトライアンドエラーするなかで、最終的にはどのお客様に対しても「この条件に当てはまる見込み客がメールに反応してくれたら、商談のチャンスですよ」とアドバイスできるようになりたいですね。
まこりーぬ:中村さんにCSについてもらえるだけでも、配配メールを導入する価値があるんじゃないか!? なんて思いました(笑)。本日は実践にもとづく貴重なお話をありがとうございました!!!
配配メールが激推しするIS×メール成功施策
「IS経由で受注しやすいお客様の条件」をメールの「配信リスト」「配信後のアプローチ方法」に反映させる。配配メールの場合は以下のとおり
・過去にサービス説明済みの見込み客をリスト化して具体的な情報提供をおこなう
・リード獲得が直近2年以内の方を優先してアプローチする
・過去に資料請求をおこなっていない方を優先してアプローチする
過去に受注したお客様をしっかり分析した結果、成果につながる施策が生まれている点がとても印象的でした。なんでも、日・週・月単位で細かく振り返りをおこなっていて、雲行きが怪しい部分があれば十分に観察し、すぐにテコ入れすることを徹底しているとのことです。
顧客の分析、細かな振り返り。凡事徹底がいかに大切かを痛感します。私もしっかり徹底してまいります!!!
以上、まこりーぬがお届けしました!