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- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
- 事例/インタビュー
メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第三弾をお届けします!
今回はメルラボ運営元であるメールマーケティングサービス「配配メール」のCS(カスタマーサクセス)担当・戸谷(とや)さんにお話をお聞きしました。 のべ数百社のメール営業・メールマーケティングをお客様のそばで支援し続けている戸谷さんが語る、メール活用に成功する / 失敗する企業の特徴とは……?ぜひご覧ください!
まこりーぬ:戸谷さん、本日はよろしくお願いいたします!はじめに、戸谷さんの仕事内容を教えてください。
戸谷:私は2017年4月にラクスへ入社して以来、配配メールのCSを担当しています。具体的には、上位プラン(配配メールBridge)をご契約中のお客様、通常プランの中でもよりご活用いただいているお客様を対象に、ツールの導入から活用までをサポートしています。
まこりーぬ:担当社数でいうとどれくらいの数になるのでしょうか?
戸谷:現在はBridgeプランだけでも約70社を担当しています。ありがたいことに契約社数もどんどん増えているので、今後も手厚いサポートを継続させるためには、さらなる人員体制の強化が必要になると考えていますね。
まこりーぬ:そ、そんなに多く抱えていらっしゃるとは……!(涙)お客様にはどのようなタイミングでコミュニケーションをとっていますか?
戸谷: Bridgeプランの場合、はじめにお客様がやりたいことをすり合わせ、初期設定を支援するキックオフミーティングを実施します。その後も導入して3ヶ月間は月1でミーティングをおこない、お客様の運用開始を丁寧にフォローします。
無事に運用がスタートできても、ご利用いただく中でさまざまな課題が出てきたり、効果に悩まれたりするケースは少なくありません。そのため導入後4ヶ月目以降も3ヶ月に1回程度はコンタクトをとり、お客様のお悩みをその都度解決できるよう努めています。
まこりーぬ:ものすごい数ですね……!本日はお客様に最も近い立場で数百社支援されてきた戸谷さんに、メール営業・メールマーケティングで成功するためのヒントを教えていただこうと思います!
まこりーぬ:早速ですが、メール営業・メールマーケティングに取り組むお客様がつまずきやすいポイントと、その対処法について教えていただけないでしょうか。
戸谷:お客様によってさまざまではありますが、多くの企業様が最初につまずくポイントは「配信するコンテンツがない」ですね。この場合、お客様と一緒にWebサイトを見ながら「このページの内容を細分化してメールに落とし込みましょう」とコンテンツ作りをお手伝いするようにしています。また、「きちんとメールの本文を書き込まなきゃいけない」と肩に力が入っているケースも多いので、「1メール1コンテンツで十分ですよ!(※)」と配信ハードルを下げるようなアドバイスも同時におこなっていますね。
※参考:配配メールのマーケ担当が本音で語る!メールマーケで本当にやってよかった施策と、意味がなかった施策って?
「配信する時間がない」というお悩みもよく聞きますが、こちらは先ほど同様1メール1コンテンツでクリアできます。お客様と一緒にメールのテンプレートを作るなかで「あぁ、このくらいライトな量でいいんですね」とご理解いただけることが多いですね。
まこりーぬ:戸谷さんのアドバイスでメール作成のハードルはかなり下がりそうですが、それでもブログやセミナーを運営していない会社だとコンテンツを出し続けるのが大変な印象があります。こうした企業様の場合はどのように支援されているのでしょうか?
ライター まこりーぬ
戸谷:「一度配信したメールは、2ヶ月ほど期間をあけてから件名等を少しだけ変えて再度配信してみましょう!」とコンテンツの再利用を提案することも多いですね。躊躇されるお客様もいらっしゃいますが、開封率がおおよそ15%~20%前後であることを踏まえると、80%以上の受信者は本文を見ていません。気にせず送ってしまってまったく問題ないと考えています。
まこりーぬ:なるほど。再利用前提であればコンテンツ数が少なくても運用できますね。それならどんな企業様でもなんとかなりそうです!
戸谷:コンテンツや時間の問題はわりとすぐに解決できるのですが、その次に立ちはだかる「メールを配信しても成果が出ない」問題は支援に時間がかかりますね。お客様によって対策が異なるため、決まった正解がないんですよ。
まこりーぬ:たしかにそれは難しい問題ですね……!実際にCSの現場ではどのように支援しているのでしょうか?
戸谷:まずはそのお客様にとっての成果がなんなのかをしっかりすり合わせます。それからメール配信〜成果に至るまでのステップを細かく分解し、どこにボトルネックがあるのかを探りにいきますね。
たとえばクリック率は高いのにお問い合わせ(成果)につながっていない場合、そもそも配信頻度が足りないのか?LPでの離脱が多いのか?などをデータで確認します。メール配信そのものではなくその先の営業活動によっても成果は大きく変わるため、より踏み込んだ分析や提案をすることもしばしばありますね。
まこりーぬ:まるでメール営業・メールマーケティングのコンサルティングのようですね。お客様の成果と向き合う姿勢、すばらしいです!
まこりーぬ:さてさて、ここで本日最もお聞きしたかったことをズバリ質問させてください。数百社支援している戸谷さんから見て、メールで売上を伸ばすことに成功している企業様の特徴はいったいなんでしょうか?
戸谷:総じて、しっかり分析をおこなっていることだと思います。どちらの件名の開封率が高いかA/Bテストをするとか、配信先リストを変えてみてコンバージョン率が変わるかどうか見てみるとか、こうした分析を積極的におこなっている企業様は成果が出ていらっしゃいますね。
「成果が出ない」と悩む企業様って、実はそもそも「なにを成果とするのか」が漠然としているケースが多いんです。一方で分析している企業様は、当然ながら成果の定義や改善への道筋がハッキリしています。その結果として成果が出るのだと思いますね。
ちなみに配配メールは半数以上が営業部門、残りはほぼマーケティング部門に導入されているのですが、後者のほうが分析に意欲的である傾向があります。営業担当の方が片手間で配信している場合、どうしても送りっぱなしになりがちなことが多いですね。
配配メール カスタマーサクセス担当 戸谷
まこりーぬ:なるほど……!めちゃめちゃわかりやすい特徴ですね!(涙)
戸谷:また、マーケティング担当の方がメール配信を担う場合は、他のマーケティング施策と絡めて効果的なタイミングでコンテンツを配信する、メール経由で獲得したリードを成果へつなげるための営業体制をきちんと構築しているケースが多く、効果が出やすいと感じています。
まこりーぬ:営業・マーケティング活動全体を横断しながら、施策の1つとして適切にメールを活用している人こそ成果が出せる、ということですね。非常に腹落ちしました。
戸谷:あとは、週1回など高頻度でメールを配信していることも成果を出している企業様の特徴と言えます。2~3ヶ月に1回程度のメール配信では、やっぱりお客様に自社を認知してもらうことは難しいんですよね。前回の取材記事「営業メールは送り続けないと意味がない!?メールで商談を増やすためのポイント3選!」にもあったとおり、大前提としてメールを配信し続けること、その結果からしっかりとPDCAを回し続けることは成果を出すための必須条件だと思います。
まこりーぬ:ありがとうございます!成果を出している企業様の特徴が非常にクリアになりました。
まこりーぬ:一方で、成果を出していない企業様に共通する特徴はありますか……!?
戸谷:基本的には先ほどの裏返しで、そもそも成果の定義がはっきりしていない企業様は当然ながら成果を出すのは難しいですね。それ以外ですと……読者目線ではなく自分たちが伝えたいことを羅列するだけになってしまっている企業様はやっぱり成果が出しづらい傾向があります。たとえば、「ただ商品の機能が詳細に説明されているだけで、お客様にどういうメリットがあるのかがわからない」といったケースは非常によくあるんですよ。こうしたメールは読者に離脱されやすく、クリック率が0.1%を切ることもありますね。
まこりーぬ:あぁ、これはみんなよくやりがちではないでしょうか……。心が痛みます(涙)。
戸谷:私が所属するCS課でも時折アップセル目的のメールをお客様へ配信しているのですが、商談につながらなかった場合はたいていターゲット像がぼんやりしているときなんです。「どんなターゲットにどんな態度変容を起こしたいか」を具体的にイメージできているか否かは成果に影響するな、と身を持って感じています。
まこりーぬ:相手目線でないコンテンツは高頻度で配信しても成果にはつながらない……と言えそうですね。独りよがりなメールになっていないか、今一度冷静に見直したいと思います!
まこりーぬ:さいごに、戸谷さんはどんなお客様にメール活用をオススメしたいですか?
戸谷:営業もマーケティングも本来は1社1社お客様に寄り添ってコミュニケーションをとることが理想ですが、現実はそうはいきませんよね。さらには、コロナ禍でそもそも訪問営業自体いままで通りにはできなくなっています。メールの強みは「見込み客全員に均等に情報を届けられること」にあるので、時間が足りない、人手が足りない企業様はぜひこの特性を活かして営業・マーケティングを推進いただけるといいな、と感じています。
あとはお客様側からしても「いま電話や訪問されても困ります」というケースはよくあると思います。メールは「いつでも気軽に声をかけてくださいね」という姿勢をさりげなく示し続けられることが利点なので、私もCSとして積極的に活用し続けていきたいですね。
まこりーぬ:押し売り感なく効率的に接点を持ち続けられるのはメールならではですよね。戸谷さん、本日はありがとうございました!
メールで成果を出す企業の特徴
―しっかり分析している=成果の定義や改善の道筋が明確である
―週1以上の頻度で配信している
メールで成果を出していない企業の特徴
―成果の定義があいまいである
―自分たちが言いたいことだけ送っている
……こうして並べて見るととてもシンプルですが、数百社のお客様をそばで支援し続けている戸谷さんからお話しいただくことで非常に重みを感じました。
また、3回続けて配配メールのみなさんに取材してきましたが、みなさん口を揃えて「お客様の売上につながる支援をしたい」とおっしゃっているのが印象的でした。今後もチーム・配配メールがメールから売上を創出する勝ちパターンを生み出し、情報発信されていくのがとても楽しみです!
以上、まこりーぬがお届けしました!