そのメール、もしかすると相手に届いていないかも?最低限知っておくべき“メール配信の仕組み”を教えます!

そのメール、もしかすると相手に届いていないかも?最低限知っておくべき“メール配信の仕組み”を教えます!

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メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第五弾をお届けします!

今回はメルラボ運営元であるメールマーケティングサービス「配配メール」の開発メンバーであり、この道10年の大ベテランでもある小林英夫さんにお話をお聞きました。 相手にきちんとメールを届けるために、我々配信側が最低限知っておくべき技術的な知識を教えてもらいます!記事後半では、開発メンバーだからこそ語ることのできる「配配メール」の開発の裏側についても聞いていますので、ぜひご覧ください。

迷惑メールフォルダにすら到達しないメールが存在する?

まこりーぬ:小林さん、どうぞよろしくお願いいたします!本日はなかなか聞く機会のなかった、メール配信の仕組みについてぜひ質問させてください。

はじめに、「送ったメールがなぜか相手の迷惑メールフォルダに入ってしまう」という、相手にメールがちゃんと届かない現象ってたびたび起きるじゃないですか。これってなにが原因なんでしょうか?

小林:プロバイダが公表していないため正確な情報としては出せないのですが、迷惑メールフォルダに入ってしまう主な原因は以下であると考えられます。

  1. 配信元の証明が行われていない
  2. スパムと認識された(本文なしや公序良俗にひっかかる内容が含まれている)
  3. ・受信者自身が「迷惑メールである」と報告した

外部のシステムを利用してメールを配信する際は、配信元アドレスが第三者によって不正に利用されていないこと、つまり「なりすましメールではないこと」を証明する必要があります。

※参考:なりすましメールに注意!SPF認証とDKIM認証の違いとは

まこりーぬ:あぁ、その昔私がMAからメールを配信してバンバン迷惑メールフォルダに入ってしまっていたのは、間違いなく配信元の証明できていなかったことが原因な気が……!(涙)

小林:配信元の証明は、システム提供側ではなく配信側でしかおこなえません。そのためシステム側が「メールを配信する前に必ず証明してくださいね」とお客様へしっかり案内しないと、わりと抜けがちなんですよね。

きちんと相手にメールを届けるために配信側が知っておくべきメール配信の仕組みって、実は他にもあるんですよ。たとえば、エラーアドレスに大量配信すると迷惑メールフォルダにすら届かず、プロバイダからブロックされることをご存じでしたか?

まこりーぬ:なんとおそろしい。知りませんでした……!(涙)

小林:「この配信元は迷惑メールを送り付けてくる」とプロバイダが判別すると、一時的に通信を遮断してしまいます。そうなると、同じサーバーを使って配信していたすべてのメールが届かなくなってしまうんですね。つまり自分たちが正しくメールを配信していたとしても、同じサーバーを使っている人のなかに無茶な配信をする人がいれば、影響を受けてしまう可能性があるということです。

まこりーぬ:仮にスパムメールを送っているような業者が同じ配信システム・サーバーを使っている場合、自分たちのメールも知らぬ間にブロックされてしまうリスクがあるんですね……!?

小林:そうなんです。そこで配配メールではお客様のメール配信が遮断されないように、プロバイダとの通信状態を24時間365日監視しています。万が一ブロックされても「別のサーバーへ切り替える」といった対策がとれるように体制を整えていますね。

まこりーぬ:ちなみにプロバイダによるブロックって、わりと頻発するものなんでしょうか?

小林:配配メールにおいては、何度か起きていたような時期もありました。しかし最近は営業やCS(カスタマーサクセス)メンバーの努力によってお客様側に「正しいメールの送り方」が浸透してきているため、ブロックはほとんど起きなくなっているように感じます。

相手にメールを届けるために配信側が最低限やるべきこと

まこりーぬ:ここまでのおさらいにもなりますが、相手にきちんとメールを届けるために我々配信者側が最低限やるべきことを改めて教えていただけないでしょうか。

小林:以下3つにはぜひ取り組んでもらいたいですね。これらは配配メールとしてお客様に伝えていることでもあります。

  • ・配信元の証明をきちんとおこなうこと
  • ・許諾をとった正しいメールアドレスに配信すること
  • ・エラーアドレスは除外してきれいな配信リストを保つこと

配配メール  プロダクトエンジニア 小林

配配メール プロダクトマネージャー 小林

まこりーぬ:承知しました!実行しなかったときのリスクまでしっかり学べたので、いままで以上に気を引き締めて取り組んでいけそうです。あ、あとは……配配メールのような安心安全なメール配信システムを選ぶことでしょうか?

小林:お客様のメールがしっかりと相手へ届くように心がけているプロダクトなので、ぜひ選んでいただけると嬉しいですね(笑)。

関連ページ:セキュリティや迷惑メール判定に関する「配配メール」の取り組み

開発者目線でのメール配信システムの見極めポイント

まこりーぬ:無料から有料までメール配信システムにはさまざまありますが、開発者目線でのメール配信システムの見極めポイント、ぜひ教えていただきたいです!

小林:やはり上記の「プロバイダとの通信状況の監視」「スパムメール防止」をおこなっているかどうかは見るべきポイントだと思いますね。「通信状況の監視」は有料サービスであれば基本的におこなわれているはずですが、無料サービスではサポートされていないこともあるでしょう。

また、「スパムメール防止」については「公序良俗に反するメール内容やエラーアドレスへの大量配信は避けてください」と、お客様全体にただ投げかけるだけではあまり効力がないと感じています。そこで配配メールでは、実際にメール配信到達率が低いお客様をデータから特定し、開発からCSへ伝達。CSがお客様の配信状況を確認して是正すべきポイントが見つかれば、きちんとお客様ご本人へ伝えるように連携しています。

まこりーぬ:なるほど。スパムメールの防止にはお客様とのコミュニケーションが欠かせないわけですね。

小林:そうですね。あとは開発者目線というより個人の思いではありますが、あくまで重要なのは「お客様がメールを配信する目的を達成するために支援してくれるかどうか」だと考えます。機能だけ比較するのではなく、サービス面も含めてぜひ検討してもらいたいですね。

まこりーぬ:ありがとうございます!配配メールがサービス面=CSに力を入れている理由もきっとそこにあるんですね。

関連記事:メールで売上を伸ばす企業の特徴はたった2つ。のべ数百社を支援してきた配配メールCS担当に聞きました!

3ヶ月に1回のバージョンアップにこだわる理由

まこりーぬ:配配メールはCSだけでなく、開発体制も手厚いイメージがあります。かなり高頻度でバージョンアップをおこなっていますよね?

小林:2019年後半からバージョンアップに注力しています。それ以前はまちまちで、1年近くなにもリリースされない時期もあったんですけどね。現在は開発体制をガラリと変えて、3ヶ月に1回は必ず新しいバージョンをリリースしています。

まこりーぬ:な、なぜこのような大変な取り組みを……!?

小林:このままではプロダクトの魅力が減ってしまう、という危機感があったんです。定期的にバージョンアップがおこなわれていると、「このプロダクトはなにか価値を提供しようとしてくれている」「万が一問題があったときもすぐに見直ししてくれる」という期待感が得られるじゃないですか。また、「次はこんな機能をリリース予定なんですよ」という提案は営業の武器にもなりますよね。

まこりーぬ:なるほど。機能が増えることそのものよりも、「バージョンアップしている姿勢」がプロダクトの魅力につながるということですね。実装する機能はどのように決めているのでしょうか?

小林:もちろんお客様の声はCSから吸い上げて細かな改善を続けていますが、現在は「お客様に価値を届けるためにはどういう機能があるべきか」を我々主導で考えて提供することを重視しています。また、そうやってリリースした機能がちゃんと使われているのかをきちんと把握し、価値提供ができていない機能であれば削ぎ落すことも視野にいれつつ、さらに改善していこうと考えていますね。

まこりーぬ:お客様の要望に応えようとバージョンアップをし続けていると機能マシマシで逆に使いにくくなるのでは……!?なんて素人ながらに懸念していましたが、プロダクトのあるべき姿から逆算したバージョンアップであれば、その心配もなさそうですね!

エンジニアが営業同行!?顧客視点を追求するチームへ

まこりーぬ:さいごに、配配メールの開発チームが大事にしていることをぜひ教えてください!

小林:開発側って、事業側から「これ作ってください」と言われた機能を「はいわかりました」とただ作る……なんて状態に陥りがちです。そこで配配メールの開発チームでは、「この機能を作ることでお客様にどういう状態になってほしいのかをしっかりイメージすること」を大事にしています。

2020年以降はとくに顧客視点を養うための取り組みを積極的におこなってきました。自分たちがユーザーとなり実際に配配メールを使ってみて課題を抽出したり、営業・CSに同行して実際のお客様の声を直接聞いたりしていますね。

まこりーぬ:エンジニアのみなさんが営業同行……!?すばらしいですね!

配配メール  プロダクトエンジニア 小林

小林:優れた技術でイケてる機能を作ることももちろん大事なんですけど、結局はそれを使うお客様に喜ばれる機能を作ることが一番大事だよね……という価値観は、若手メンバーも含めてみんなに広まっていると感じます。

また、開発側が顧客理解を深めるだけでなく、事業側のメンバーもまたプロダクトの技術をある程度知るべきだとも思っています。僕はプロダクトマネジメント職として、まさにいま開発側⇔事業側の架け橋となる役割も担っているんですよ。配配メールに携わってもう10年経ち、それぞれのメンバーとの面識も深いですからね。

お互いの思いを一つのプロダクトに集約して、「みんなで一緒に配配メールを作っていくんだ」という意識を醸成していくことにやりがいを感じます。それに機能とサービスが一体となってお客様へ価値提供できることこそ、配配メールのなによりの魅力だと思っています。

まこりーぬ:配配メールのみなさんにはかれこれ10名近くお会いしてきましたが、なんだか本当に素敵なチームですよね。うらやましいです!小林さん、本日はありがとうございました!

まとめ

相手にきちんとメールを届けるために配信側が最低限やっておくべきこと

  • 配信元の証明をきちんとおこなうこと
  • 許諾をとった正しいメールアドレスに配信すること
  • エラーアドレスは除外してきれいな配信リストを保つこと

また、無料のメール配信システムを使ってしまうと「気づかない間にメールが届いていなかった!」なんてリスクもあるため、十分注意しましょう。

……後半は配配メール・開発チームのアツい思いに触れましたが、まさに信頼できるメール配信システムだと感じました!

以上、まこりーぬがお届けしました!

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まこりーぬ

しばしばマーケティング関係の取材記事を書きます。本業は株式会社LIGのマーケター、ご縁あって複数の会社で副業中。ファンシーなあだ名ですが当の本人は真面目です。どうぞお気軽に。
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