BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(1)基本的な用語編

BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(1)基本的な用語編

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BtoBメールマーケティング担当者が知っておきたいメール&コンテンツ制作・基礎中の基礎講座 メルマガをより効果の高いものにしていくためには、その記事やコンテンツをはじめ、リスト管理や発送のタイミング、費用対効果など、様々な側面から常に見直しを図り、改善につなげていくことが求められます。そのためには指標となるKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の設定が重要と紹介しました(「BtoBメルマガは“売上”を考えるべし!―メルマガにKPIを設定する際の基礎知識―」)。今回は、BtoBメルマガに対して設定したいKPIまとめの第1回として、よく使う用語についてご紹介したいと思います。

その1:メルマガを受け取った読者がどのように行動したか

メルマガは配信して終わりではなく、ゴールとなる売上などにつながるよう、効果を測定して売上につなげなければなりません。その前にまず、KPIについておさらいしてみましょう。 例えば、「1か月100万円の売上」をゴール(KGI:Key Goal Indicator)として設定している場合。売上につなげるには、「毎週25万円の売上が必要」であり、「そのためには100人の問い合わせが必要」、「100人の問い合わせのためには、1万件のメール配信が必要」…というように、目的達成までの道のりの途中に「関所」を設けてチェックすることが必要で、その時の数値がKPIということでした。より詳しく復習したい方は、過去記事をご参照ください。 (「BtoBメルマガは“売上”を考えるべし!―メルマガにKPIを設定する際の基礎知識―」) ではまず、メルマガ読者が、自社商材やイベント、キャンペーンにどれだけ興味を持ってくれたのか、その行動を端的に知るための指標をまずご紹介します。

CTR(Click Through Rate:クリック・スルー・レート)

【概要】

CTRとはいわゆるクリック率のこと。メルマガ内に記載されたリンク先のURLを、配信数に対してどれくらいの割合でクリックしてもらえたのか、その割合を指します。「数値が高い=効果が高い」ということなので、この値を軸に、メルマガ内のコンテンツどこが良かったのか(あるいは悪かったのか)を知ることができます。

【例】

メルマガ内のどの位置にURLを記載するのが効果的か、同じ位置だとしたらどのような内容(キャッチ/コンテンツ)だとCTRは上がるのか、また配信時間を変えると同じ内容でもどうCTRが変化するか…など、メルマガ改善を考える場合に欠かせない指標です。

CVR(Conversion Rate:コンバージョン・レート)

【概要】

メルマガあるいはほかの経路からコンテンツサイトに訪れた人が、「問い合わせ」「資料ダウンロード」など、目的とする行動をとってくれた人の割合を指す重要な指標です。

【例】

読者はメルマガのURLから直に「問い合わせ」「資料ダウンロード」といった行動を起こすより、コンテンツサイトに訪れてから行動を起こす方が多いと考えられます。したがってCVRを高めるためにも、メルマガ内では、リンク先に「どのような魅力的な資料があるのか」「自分の業務にとってどのようなメリットがあるのか」を訴えることが必要です。

CTC(Click To Conversion:クリック・トゥ・コンバージョン)

【概要】

CTCは、クリックした人すべてのうち、コンバージョンにつながった割合を指します。

【例】

CVRと似ていますが、メルマガ経由でサイトに訪れた人のコンバージョン率などを指す場合には、CTCが用いられます。例えばメルマガ内に「記事A」と「記事B」という2つのURLが記載されていた場合。 ・記事A(メルマガ)クリック数:100件→(サイト)コンバージョン数:5件…CTC= 5% ・記事B(メルマガ)クリック数: 50件→(サイト)コンバージョン数:5件…CTC=10% 同じコンバージョン数でも「記事B」の方が効果が高く、コンバージョン数を上げるためには、記事Bのメルマガの表現を工夫し、クリック数を増やす…といった打ち手が考えられます。

その2:費用対効果を知るための指標

限りあるリソースで運用されているメルマガ。効率的に運用するため、あるいは上司に報告するためにも、その費用対効果は常に考えなければなりません。それを測定するためのKPIをまとめました。

CPA(Cost Per Acquisition:コスト・パー・アクイジション)

【概要】

CPAとは、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった広告コストを指します。 「メルマガ配信費用÷コンバージョン」で計算します。

【例】

例えば、メルマガが「お問い合わせ」につながるコストを考える場合。 「メルマガ1回配信にかかる費用」÷「お問い合わせした人数」=「お問い合わせ1人を獲得するためにかかる費用(CPA)」 が割り出せるということになります。 ほかの施策とも照らし合わせながら、全体の広告費とCPAのバランスを考えることが、費用対効果を考える上でも重要です。

CPC(Cost Per Click:コスト・パー・クリック)

【概要】

CPCとはクリック単価のこと。メルマガ配信の際の、1クリックあたりの料金を指します。「メルマガ配信費用÷クリック数」で計算します。

【例】

メルマガ全体のクリック数が上がればCPCは下がり、効率的にメルマガ運用ができているということになります。一方、CPCが高い場合や、増加傾向がある場合には見直しが必要となります。また、バナー広告、検索エンジン広告などのCPCと比較することで、どの施策が費用対効果が高いのかを考える際にも役立ちます。

ROI(Return On Investment:リターン・オン・インベストメント)

【概要】

ROIとは、投資した資本に対して得られる利益の割合、つまり「投資対効果」を指します。「ROI(%)=(利益-広告費)÷広告費×100(%)」でその割合を導き出します。

【例】

メルマガ等WEB施策で得られた売上額が100万円、そのコストが50万円の場合。 [(100万円-50万円)÷50万円×100(%)]で[ROI=100%] ということになります。 同じ売上額でコストが25万円で済んだ場合、 [(100万円-25万円)÷25×100(%)]で[ROI=300%] となり、「投資対効果」が高いことがわかります。
――いかがでしたか。 これらの指標を必要に応じて活用することで、適切な効果測定ができるようになり、改善のための施策が打ちやすくなります。PDCAを加速させるためにも、ぜひ活用して、より効果的なメルマガ配信を目指してはいかがでしょうか。 また、今回紹介したKPI指標を上昇させるための話については、次回にご説明したいと思います。ぜひ、ご期待ください。
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鈴木 久仁香

ターゲットメディア株式会社執行役員。創業時よりBtoB企業のマーケティング支援業務に携わり、現在は主にBtoB企業のリード獲得、リードナーチャリング案件を担当しています。
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