【メルマガ事例】BtoB企業が取り組む、顧客活性化のためのメールマーケティング

【メルマガ事例】BtoB企業が取り組む、顧客活性化のためのメールマーケティング

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BtoBビジネスにおいては、意思決定までのプロセスが長い、検討に必要な情報が多いなどの理由から、定期的な情報提供としてメルマガを用いる企業が7割にものぼるそうです。しかし、具体的にどのように取り組んでいるのか、イメージしづらい方も多いのではないでしょうか。

今回は、省エネ住宅向けの建設材料や設備機器を取り扱うパッシブエネルギージャパン株式会社様に、BtoB企業が取り組むメルマガ施策について取材させていただきました。

ドイティンガー・クリスティアン氏

パッシブエネルギージャパン株式会社
代表取締役社長 ドイティンガー・クリスティアン(Christian Deutinger)氏
(以下、ドイさま)

高品質だからこそ伝えるべき情報が多くなりがちな高額商品には、メルマガが最適

—御社における、メルマガの役割はどのようなものですか?

ドイさま 私たち企業のミッション、商品のコンセプトや導入メリットを、お客様にきちんと理解していただくためのツールとして活用しています。私たちは2009年の創業で、建築業界の中では新興企業になります。省エネ住宅を実現するためのシステムを提供しており、主力商品は、ダクトレス熱交換換気システム「せせらぎ」及び「passiv外付けブラインド」です。品質には自信を持っていますが、そのぶん高額な商品が多く、決して売り易いとはいえません。ただ、社内のリソースが多くないため、業務の効率化が重要です。その点で、多くの情報を効率よく伝えることができるメルマガは、大きな役割を担っています。

積極的なプロモーションでメルマガ読者になる見込み顧客を創出、雑誌広告には資料請求しやすい仕掛けも

—メルマガの読者はどのような方ですか?

ドイさま 私たちのお取引先は、中小の工務店や設計事務所になります。既にお取引のある既存顧客と、見込み顧客の両方が、メルマガの読者になります。

現在、メルマガのお客様は3,000名くらいで、増減の波がありながらも増え続けています。配信停止によって読者が多少減少することは、それほどマイナスにとらえていません。私たちの商品に興味のある方が残っていくので、結果として読者の方の価値が上がっていくと考えています。

見込み顧客の獲得には3つの方法を活用しています。1つ目は専門展示会への出展による名刺の獲得、2つ目は雑誌広告、そして3つ目がホームページからの資料請求です。なかでも雑誌広告からは、月あたり200~300件ほどの資料請求があります。

—雑誌広告からの資料請求数がすごいですね!なにか秘訣がありますか?

ドイさま 雑誌広告のポイントは、資料請求ハガキを付けていることです。ハガキで資料請求いただいたお客様のうち、メールアドレスが記入されているのは60%くらいなので、メールマーケティングのリストとしては120~180件くらいになりますね。

メルマガの主な目標は「商品の認知」、KPIは「開封率」で、配信タイミングと件名のPDCAを実践

—メルマガで設定している目標は、どのようなものですか?やはり購入でしょうか。

ドイさま 確かに、購入は最終的な目標です。ですが、メルマガで設定している目標は、まずは、定期的にお客様に情報を提供して、覚えてもらうことです。先ほどお話しした通り、私たちは新興企業で、かつ商品も高額です。そのため、私たちのビジネスのミッションである「快適と省エネの融合」のコンセプトや、商品の良さをきちんと理解してもらうことが重要だと思っています。理解してもらって、意識してもらって、その上で新しい商品の紹介をしたり、キャンペーンのご案内をしたりしています。

—メルマガの効果測定はされていますか?

ドイさま はい。開封率とクリック率を測定していますが、「覚えてもらう」目標のために、どちらかというと開封率の方を重視しています。効果測定を受けて改善できたものは「配信タイミング」「件名」です。さまざまなタイミングで配信してみた結果、私たちのお客様は、月曜の9:00~9:30、または金曜の午後に配信すると、開封率が高くなる傾向がわかりました。

あとは件名。件名は非常に大切です。件名で読んでもらえるかどうかが大きく変わっているのを実感しています。ちょっとの工夫でも開封率が30%以上になったりします。件名を考えるときは、メルマガで書いていることが端的に伝わるような言葉を選んでいます。

メルマガの中で名前を名乗ったり、写真を付けたりするのも戦略のひとつです。お客様はたくさんのメルマガを受信されていると思うので、読まなきゃと思わせるような工夫ができないか考えています。

パッシブエネルギー様メルマガ_01シンプルな構成ですが、HTMLメールにすることで開封率の測定ができます。
丸く切り抜かれたドイさんもキュート。

メルマガからさらに詳細な情報に遷移させることで、顧客の能動的なアクションを促し、営業コストを削減できる

—メルマガ配信後のアクションとしては、どういったことをされていますか?

ドイさま メルマガ内のURLをクリックした人に対して個別でアプローチする、というのも考えたのですが、営業マンの稼働も限られているので…こちらから積極的なフォローはしておらず、お客様からご連絡いただいた場合のみ対応しています。そのため、資料やパンフレットを積極的にホームページに紹介して、メルマガからホームページの情報をみたお客様が、自発的に連絡してもらえるサイクルを作っています。

—なるほど。リソースが少なくても効果を出せる仕組みになっているんですね。

ドイさま そういったお客様は検討意欲が高まっていることが多いので、その後の商談もスムーズに進むことが多いです。営業案件としての数もまずまずで、月の営業案件のおよそ25%がメルマガをきっかけとしたお客様だったこともあります

他にも、訪問先で「いつもメルマガ読んでます」とかお声をいただくことも多いですね。

—25%は素晴らしい数字ですね!企業イメージのアップにもつながっていますし、システムを提供している私たちとしてもそれだけ反応があると嬉しいです。今後、さらにチャレンジしてみたいことはありますか?

ドイさま お客様の属性に合わせたセグメント配信を行いたいです。現在は、全員に同じメルマガを送っていますが、「既存顧客・見込み顧客などの顧客属性ごと」「展示会・雑誌などの媒体ごと」など、よりニーズにマッチした内容を届けたいと思っています。

まとめ

・情報提供が重要な高額商品は、メールマーケティングと相性◎
・積極的な見込み顧客の創出で、メルマガ読者を増やすことが大切
・メルマガの遷移先には、顧客の能動的なアクションを促すコンテンツを
・シンプルでもHTMLメールにすることで、開封率を取得することが可能

インタビューの中では言葉こそ出ませんでしたが、パッシブエネルギージャパン様の取り組みは、定期的な情報提供によって、見込み顧客の検討意欲を高める「リードナーチャリング」の基本そのものです。ドイさま、ありがとうございました!

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メルラボ編集部

「Mail Marketing Lab(メルラボ)」編集部。メールマーケティングの効果を上げるためのさまざまな情報を発信します。
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