導入社数9,000社突破!差別化が難しいメール配信ツールにおいて「配配メール」が成長を続けている理由とは

導入社数9,000社突破!差別化が難しいメール配信ツールにおいて「配配メール」が成長を続けている理由とは

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メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第9弾をお届けします!

先日、当メディア「メルラボ」運営元であるメールマーケティングサービス「配配メール」が導入企業9,000社を突破したというニュースが舞い込みました。おめでとうございます!!!しかも2017年以降は毎年+1,000社ペースで伸びているよう……。純粋にめちゃめちゃすごいです(涙)。

ということで今回は少々趣向を変えまして、「配配メール」成長の舞台裏に迫ってみようと思います!お相手はプロダクト総責任者の安藤さん(@comune1128。SaaSに携わるみなさまはとくに必見です!ぜひご覧ください。

「メール配信ツール」からの脱却

まこりーぬ:安藤さん、本日はよろしくお願いいたします!この5年間、配配メールは右肩上がりに売上を伸ばしていますよね。ずばり一番の成長要因はなんでしょうか?

安藤: “ツール売り” をやめて、“サービス売り” へと変わったことが一番大きいと思いますね。

まこりーぬ:サービス売り、ですか……!

安藤:僕が携わるようになった2016年当時、配配メールのキャッチコピーは「中価格・中機能なメール配信ツール」でした。高価格なツールと比べられたら「うちのほうが安いですよ」、低価格なツールと比べられたら「うちのほうが機能が豊富ですよ」という営業トークで売っていたんです。

僕はそこから売上を伸ばすために、競合他社を調べ上げ、競合にはあるけど配配メールにはない機能を開発し、失注理由をつぶしにいくような戦い方をしました。

しかし1年経ったころにはっと気づいたんですよね。メール配信ツール会社はどこも同じように横を見ながら開発を進めていて、機能差はほぼなくなっている。その結果、価格競争に突入していると。ものすごく消耗戦ですし、「そりゃ売上も伸び悩むわ」という感じでした。

配配メールプロダクト責任者 安藤

まこりーぬ:な……なかなかリアルでハードなエピソードですね(涙)。

安藤:最初の1年は本当に失敗ばかりでしたね(苦笑)。じゃあどうやって売上を伸ばそうかと、2017年に改めて「お客様が求めていることはなにか」を見直してみたんです。

お客様が求めていることは、リッチな機能でもなく低価格でもなく、間違いなく「メール配信を通じて成果を出すこと」でした。「あぁ、自分たちはいままでお客様のほうをきちんと向けていなかったんだな」と反省しましたね。

そこからは「僕らはツールだけを提供しているのではなく、メールマーケティングで成果を出すためのサービスを提供しているんだ」とマインドを大きくチェンジしました。

「メール配信ツール」ではなく「メールマーケティングサービス」として、見込み客の購買タイミングを逃さないこと、あるいは購買に一歩近づく態度変容を促すこと、そしてそれらが忙しい担当者であってもラクに実現できることを、配配メールは支援しています。

まこりーぬ:そのような背景から「メールマーケティングサービス」と銘打っていたのですね……!連載9回目にして初めて知りました(涙)。

解約率にダイレクトに影響するカスタマーサクセス

まこりーぬ:ツールではなくサービスを提供するために強化したのは、やはりカスタマーサクセスによるサポート面でしょうか?

安藤:そうですね、注力したことの一つです。「質問がきたら応答する」のではなく、こちらから「最近どうですか?」と聞いて回れるような体制をまず整えました。勉強会やユーザー会といった学習コンテンツも充実させています。

初回セミナーは申込者のほとんどが参加し、種類豊富な勉強会には毎月数百社のお客様が参加しています。

まこりーぬ:毎月数百社!外資系の著名なSaaSにも引けをとらない活発さですね!

安藤:あとはツール導入時に「メール配信を通じて得たい成果」を定義して、それをどうやって実現していくのか、お客様とカスタマーサクセスが一緒になって考える時間を必ず設けるようにしています。

これをやらないと、「売上を伸ばしたい」という漠然とした目的のもと、なんとなくメールを送り、その結果「あまり成果が出ませんでした」とメール配信をやめてしまう企業が多いんですよ。

こうしたカスタマーサクセスによる支援の積み重ねがあって、解約率は飛躍的に下がっています。とくにここ最近は数字がよく、2016年の半分以下の解約率におさえられていますね

まこりーぬ:解約率半分はめちゃくちゃインパクトが大きいですね。すばらしいです!

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一人ひとりが「メールマーケティングのプロ」になる

まこりーぬ:“サービス売り” に変わる過程で、もっとも大変だったことはなんですか?

ライター まこりーぬ

安藤:一番は営業スタイルを変えることでしたね。それまでは競合他社と比較しながらメリットを訴求する「ツール営業」でした。しかし2017年以降は、お客様の現状の課題をヒアリングして、その解決策として僕らがなにを提供できるのかを提案する「ソリューション営業」を目指したんです。これはなかなか大きい転換ですし、まだ道半ばでもあります。

とくに情報発信を強化するようになってから、「配配メールはメールマーケティングのプロである」という目で一層見られるようになりました。しかし対面している営業担当が適切な提案ができなければ「なんだ、口だけだな」と思われてしまいます。そのため、社内にある知見をしっかり共有するためのインナー広報を強化し、チーム全員の知識を底上げするよう工夫しています。

時間はかかりましたが、2020年頃からはようやく「サービス売り」へ変化していることを感じられるようになってきましたね。営業はもちろんのこと、マーケティングもカスタマーサクセスも、一人ひとりがメールマーケティングのプロとしてお客様を支援したり、情報発信したりできるチームになってきています。

まこりーぬ:営業スタイルから社内のナレッジシェア体制まで、約3年かけて変革していったのですね……!

情報発信でメールマーケティングの第一想起を狙う

まこりーぬ:ちょうど「情報発信」というキーワードが出てきましたが、Twitterにいるマーケティング担当者間では「配配メール」の認知度はかなり高いのではないかと思います。やはり情報発信も売上UPに貢献していますか?

安藤:そうですね、Twitterやnoteでの発信が実際にお問い合わせにつながることもあります。既存のお客様からも「安藤さんのTwitter見てますよ」と声をかけてもらう機会が増えました。

情報発信を強化したのも2017年からなんです。メール配信ツールは山ほどあるのにどの企業もノウハウを公開していなかったので、「いま積極的に情報発信したらメールマーケティングの第一想起をとれるのではないか?」と思いスタートしました。

ただ、当時は情報発信でどれほど反響があるのかわからず目標にも落とし込めなかったので、まずは個人的な活動として始めました。するとありがたいことに「うちで勉強会やってくれませんか?」「メディアに寄稿してくれませんか?」とどんどん声がかかるようになりましたね。

まこりーぬ:私が安藤さんのことを存じ上げたのもTwitter経由でした!……最近はすっかりプロレスのことばかりつぶやいていますよね?(笑)

安藤:メールエバンジェリストの役目はメンバーに引き継いだんです(笑)。今後もチーム全員で情報発信を続けて、どんどん信頼を蓄積していきたいですね。保有しているメール配信データを活かした研究発表なんかも進めていきたいと考えています。

まこりーぬ:WACULさんとの共同研究レポート「「メール送りすぎ?」 という遠慮は不要。メールマーケティングの実態調査」も多くの方に読まれていましたよね。今後も、勉強させてください!!!

「 “ラクに” 成果を出せるサービス」にこだわる理由

まこりーぬ:さいごに、配配メールの今後の展望を教えていただけますか?

安藤:配配メールのプロダクトの最終形態は、リストさえ登録すれば勝手にメールを配信して成果を出してくれるツールです。……ここまでラクに成果が出せたら、最高じゃないですか?

配配メールプロダクト責任者 安藤

まこりーぬ:間違いなく最高ですねぇ……。

安藤:2017年にこのゴールを掲げてから、チームメンバーが判断に迷うことも少なくなりましたね。冒頭にお話ししたとおり、それまではずっと競合他社を見ながら開発を進めてきました。たとえば、「A/Bテスト機能」は「この機能がないと競合他社に負けてしまう」と実装したものです。しかしフタを開けてみれば、実際に活用している企業様は少数でした。

まこりーぬ:た、たしかにA/Bテストって「時間があるときにやろう」と後回しになりがちです(涙)。

安藤:そうですよね。まこりーぬさんのように、大多数のお客様はあれこれ忙しい業務の合間にメールマーケティングに取り組んでいます。そんな状況において「時間をかけて頑張れば成果出せます」とツールを提供するのは違うな、と思うんですよ。

だからこそ配配メールは「成果が出るかどうかはお客様の頑張り次第」ではなく、「誰もが “ラクに” 成果を出せること」にこだわります。時間をかければ成果が出せるような複雑な機能は開発しません。

まこりーぬ:プロダクトに対する確固たる意志が伝わってきます……!最近リリースされた「メモリー配信」は、かなりゴールに直結する機能ですね。

※メモリー配信:顧客の前回の開封時間に合わせて自動でメールを配信できる機能

安藤:そうです!僕自身も1ユーザーとして価値を感じている、おすすめの機能です。配信時間ってある程度勝ちパターンがあるのでそれに則って設定すればいいわけですが、メモリー配信があれば、わざわざその勝ちパターンを調べて設定する手間すら省いてくれます。ボタン1つで最適な開封時間に届けられるので、ぜひみなさんに使ってほしいですね。

同時期にリリースした「ガイド機能」や、2022年リリース予定の「ランキング機能(仮)」も、ラクに成果を出すための新機能です。ランキング機能では、いままで配信したメールのなかで成果がよかったものを一覧で表示させます。

※ガイド機能:メール作成画面などに開封率やクリック率向上に寄与するポイントをガイドとして表示する機能

まこりーぬ:ゴールに向かってますますパワーアップしていくんですね!

メルマガは迷惑?イメージを底上げする取り組みを

安藤:あ、あともう一つやりたいことがあります。「迷惑メールの撲滅」です。

まこりーぬ:迷惑メールの、撲滅……!!!

安藤:特定電子メール法が施行されて以降だいぶ減りましたが、迷惑メールはまだまだ根強く残っています。先日弊社の小林が話したとおり、迷惑メール配信業者と同じサーバーを使ってしまうと、プロバイダからブロックされてメールが届かなくなってしまいます。つまり迷惑メールは、メールマーケティングで売上を伸ばそうと努力する企業の敵なんです。

※参考:そのメール、もしかすると相手に届いていないかも?最低限知っておくべき“メール配信の仕組み”を教えます!

配配メールではご契約時に法人審査をおこなっていますが、その審査を巧妙にすり抜け、悪事を働こうとする迷惑メール配信業者はいまだに存在します。 たとえば、特定電子メール法ではメール配信時にオプトイン(承諾)を取ることがマストですが、「きちんと承諾が取れているリストかどうか」を我々ベンダー側は判断できません。

そのため内容が怪しいメールであっても、いままでは注意しかできませんでした。しかし今後はグレーな迷惑メール配信業者にも厳しく「NO」と言えるよう、先日利用約款の改定をおこないました。

クラウドサービス利用約款の改定について~迷惑メール対策を強化します~]

このような取り組みを通じて、ただ自社のサービスだけを強化するのではなく、メールに対する悪いイメージを払しょくすること、メール配信市場の安全性や健全性を担保することに少しでも貢献していきたいですね。

まこりーぬ:すっかり業界を牽引するリーダーですね……!カッコいいです!安藤さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!!!

まとめ

差別化が難しいメール配信ツールにおいて「配配メール」が頭一つ飛び抜けた理由とは

  • ・「メール配信ツール」ではなく「メールマーケティングサービス」として、お客様が成果を出すことを支援するサービスへとシフトしたこと
  • ・手厚いカスタマーサクセスでお客様とアクティブにコミュニケーションをとり、解約率低下に寄与したこと
  • ・情報発信を続けて「メールマーケティングといえば配配メール」という認知を獲得したこと
  • ・ゴールに向かって本当に必要な機能だけを開発し、ブレずに前進していること

当連載を通じて配配メールの方々には何度も取材させてもらいましたが、みなさんびっくりするほど「お客様の成果を出すこと」を大事にされているんですよね。どのようにしてそのカルチャーが根付いたのか、今回の取材を通じてようやく知ることができました。

また、安藤さんは取材当日に大好きなプロレスTシャツをお召しになるほど陽気な方なんですが(笑)、事業責任者としてたくましくハードな一面を垣間見れた取材でした!

裏側のストーリーを覗いてみると、身近なプロダクトもまたちょっと色づいて見えるものですね。

以上、まこりーぬがお届けしました!

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まこりーぬ

しばしばマーケティング関係の取材記事を書きます。本業は株式会社LIGのマーケター、ご縁あって複数の会社で副業中。ファンシーなあだ名ですが当の本人は真面目です。どうぞお気軽に。
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