メルマガに入れる画像の最適な数は?注意点も解説
- メールマーケティング
メルマガ配信やメールマーケティングでも一般的な手法となっている「ステップメール」。メール配信システムでは起点日を基に一定間隔でメールを段階的に配信する機能を差しますが、LINE公式アカウントでも同様の機能が存在します。こちらもメール配信同様に、販促活動において有効な手法と言われています。
本記事では、この2つの「ステップ配信」についてメリットや活用方法について深堀をしていきたいと思います。
LINE公式アカウントは、元々大企業向けとして展開されていたビジネス用のメッセージ配信サービスでしたが、2020年1月14日をもって、中小企業・店舗向けに提供されていた「LINE@(ラインアット)」と統合しました。以降は、大規模・中小規模問わず、販促や配信効果の分析といったビジネス用途でのメッセージ配信サービスとなりました。このような経緯もあるため、LINE@という旧名称のほうで知られている方もいるようです。
LINE公式アカウントの主な機能は、以下のとおりです。
複数の友だちユーザーに対して、一斉にメッセージ配信を行う機能。
友だちユーザーに個別メッセージを送信する機能。個別の問い合わせ・相談対応ができる。
ユーザーから届いたメッセージに対し予め指定した条件で自動応答する機能。
キャンペーンで利用可能なクーポンを作成して配信できる機能。
来店回数に応じて割引クーポン発行などの特典を配布する機能。
こちらの内容を見て頂いたとおり、実は、LINE公式アカウント単体では、ステップ配信を行うことができません。LINEでステップ配信を行うためには、ステップ配信を可能とするツールとの連携が必須となります。
以前は、LINE株式会社が公式で提供していた「LINESTEP」というサービスが存在しましたが、2020年1月31日をもってサービスが終了となってしまいました。そのため、現時点では、LINE公式アカウントでステップ配信を行うためには、LINE公式アカウントと連携可能なステップ配信機能を持ったツールを別途導入する必要があります。
このLINE公式アカウントとの連携が可能なステップ配信ツールには、株式会社マネクルの「Lステップ」、ソーシャルデータバンク株式会社の「Liny」、株式会社エイジアの「WEBCAS taLk」などがあります。
これらのステップ配信ツールを利用することで、メールマーケティングでの「ステップメール」とほぼ同等のメッセージ配信を行う事ができるようになります。ツールによっては、起点日を軸とした多段階のメッセージ配信が可能になるだけでなく、クリック・HPアクセス・問い合わせ・商品購入といったユーザーのアクションに応じて予め分岐の設定を行ったシナリオに沿った配信も可能となります。
LINE公式アカウントがセグメントやターゲット配信までとなるため、よりユーザーアクションに基づいたメッセージ配信を行いたい場合には、最適な機能といえます。
ステップメールとは、顧客のアクションを起点として、決まった間隔に沿ってあらかじめ準備していたメールを配信していくアプローチ方法です。
ステップメールの活用パターンとしては、資料ダウンロード後(起点)の顧客フォローメールや商品購入後の使い方のレクチャーメールなどが適しています。それに対して、メルマガは、あらかじめ配信する日程を決めておき、そのタイミングで一斉にメールを配信していくアプローチ方法になります。メルマガの活用パターンとしては、新着のお知らせや期間限定のキャンペーンなどの訴求が適しています。
ステップメール配信は、メール配信サービスやMA(マーケティングオートメーション)の機能を用いて配信するのが一般的となっています。起点となる日を設定し、間隔に応じたステップ分のメール本文登録を行うような設定となっています。
関連記事:ステップメールとは?作成手順5ステップとシーン別の注意点をご説明!
関連記事:配配メールでステップメールでシナリオに沿ったフォローメールを配信しよう!
配信媒体がメールかLINEメッセージかの違いはありますが、ステップ配信の仕組はほぼ同じであるため、そのメリットもステップメールと大枠では同様になります。ただ、ステップメールと比べLINE配信だからこそ際立つメリットもいくつか存在します。
LINEは、今や日本最大級の利用数を誇るSNSです。利用者数も幅広い世代の老若男女を問いません。2020年3月末の時点では、月間アクティブユーザー数(MAU)は、8,400万人を超えているとのことです。(”日本人口の約67%! LINEのユーザー数8,400万人がどれだけすごいか、身近なモノと比べてみた”,Web担当者フォーラム,)日々のメッセージのやり取りの場として閲覧する機会も多いことから、LINEの中で直接メッセージ配信を行うことで、届きやすい効果的な配信を行うことができます。
メールは広く老若男女問わず利用されているインフラと化していますが、例えば、若年層のユーザーはメールを使う機会よりもSNSであるLINEをチェックする頻度のほうが高いと思われます。このように、ターゲット層によってはメールよりもLINE配信のほうが効果を見込める場合もあります。
LINEはメールと比較して、リアルタイムで閲覧される可能性である即時性が高いといわれています。そのため、メッセージ配信のタイミング如何では、メール以上にその効果に大きく影響を与えます。その点、ステップ配信の場合は、複数段階にメッセージを分け、最適と思われるタイミングで配信を行うことから、LINEとの相性も良いと言われています。
その利用者数の圧倒的な多さから日本最大級のSNSサービスであるLINEですが、主な利用は個人のプライベートでのメッセージ送受信の場で利用されています。つまりは、ビジネスシーンでの利用よりも、通勤・通学や余暇時間などでのプライベートとしての個人利用が多いと言えます。
そのため、販促目的で利用する場合、必然的に配信メッセージとして相性が良いのはBtoC商材ないしは業界という事になります。
当然、メールの利用数はSNSと比べるまでもなく多くありますが、人によってSNSとメールの比重の置き方が異なっていたり、やり取りするメッセ―ジ内容によって使い分けていたり、閲覧するタイミングが異なっています。どちらのメディアが優れている・どちらで配信するべきか?といった対立構造で考えるのではなく、面を広げるという考えの下、うまく両者を使い分けていくことで、相乗効果を生み出せる可能性もあります。
BtoCの場合、不動産や車などの購入単価が高く検討期間が長いような商材を除き、消費財のような商材の場合ですと情報収集段階にてメールやLINEでアプローチできることはほとんどありません。そのため、ステップ配信で適しているアプローチは、購入後の満足度を向上させるための商品利用案内だったり、お試しセットを購入した顧客へ本商品の購入を段階的に促すようなアプローチが主になっていきます。
<LINEステップ配信の活用例>
・お試し商品の購入日を起点に、まずはサンクスメッセージを配信
・商品発送予定日に消費者をワクワクさせるメッセージを配信
・商品到着予定日に活用方法についての情報を配信
・商品の利用想定日の数日後に、他の利用者の声や本商品のキャンペーン案内を配信
続いてステップメールのメリットについて見ていきましょう。
ステップメールも顧客のアクションを起点として、決まった間隔に沿ってあらかじめ準備していたメールを配信していくアプローチという点ではLINE公式アカウントのステップ配信と同じものとなります。しかしながら、メールとLINEという媒体の特性上、メリット部分については合致する部分もありますが、異なる点もいくつか見られます。
マーケティングオートメーション(MA)ツールの登場により、販促活動における「リードナーチャリング」の重要性が高まっています。リードナーチャリングは、メールやSNS、電話などのコミュニケーションを定期的に行うことで、見込み客の検討意欲が高まるタイミング…つまり商談や購入など態度変容を伺う活動のことです。
そんな見込み客の態度変容にはステップメールが効果的です。例えば、メルマガのノウハウ資料をダウンロードした顧客に対して、メルマガを簡単に配信できる製品やメルマガの成功事例集の紹介、さらには読者限定のキャンペーン情報をステップメールによって配信し、継続して顧客フォローすることで、顧客の検討意欲が高まり、態度変容を起こすことにつながっていきます。
顧客のフォローをすべて手動で行うのは、非常に手間がかかるだけでなく、フォローする数が多ければ多くなるほど、対応漏れが発生しがちになってしまいます。
このようなことが起こると、フォローすることによって検討意欲が高まった顧客の購買機会を逃す結果にもなりかねず、成果をあげることができません。また、忙しさのあまり振り返りが出来ずに効果的だったフォロー内容がどのようなものか分からず、分析や改善を行うこともできなかったりします。
その点、ステップメールは事前に作成したメールを見込み客のアクションに合わせて自動で配信できるので、対応漏れがなく、適切にフォローが行える仕組みをつくれます。また、ステップメールは必然的にツールの機能を利用して配信することになるため、どのステップのメールでどれだけの人が開封/クリックしたかについての分析も容易に行えます。そのため、行ったフォローが効果的だったかどうかの振り返り分析や改善もしていけます。
手動でのフォロー対応の場合、どうしてもメールを送るタイミングがバラバラになってしまいます。送るタイミングが違うことで、効果的な日程間隔や時間帯が分からず、メールの改善活動ができなくなります。
ステップメールでは定められたスケジュールによって、事前に作成したメールを自動で配信するので、フォローするタイミングは一定になります。こうすることで配信した日程間隔や時間帯の分析や改善ができ、自社にとって見込み客の態度変容をもたらす適切なタイミングを知ることができるようになります。
関連記事:ステップメールで重要な「シナリオ設計」を4つの手順で解説
ステップメールは、コミュニケーションを継続的に行うことで、見込み客の検討意欲が高まるタイミングを伺いつつ、態度変容を促すといったリードナーチャリングの活動と相性が良い関係にあります。
そのため、BtoBやBtoCといった区切りではなく購入単価が高く検討期間が長い商材にて効果を発揮しやすくあります。
ただ、購入単価が高く検討期間が長い商材は、BtoCよりもBtoB商材に多く存在することから、よりBtoB領域で効果を発揮しやすいと言われています。もちろん、BtoCにも不動産や車、パッケージツアーなどの高単価・長期検討の商材が存在するため、同じくステップメールが有効です。また、BtoBのほうがBtoCよりも、メールでの連絡が一般的という事情があります。これらを総合して、ステップメールはBtoB領域にてより効果を発揮しやすいと言えます。
<ステップメールの活用例>
・Webサイトで資料請求を行った日を起点に、サンクスメールを配信
・翌日ないしは数日後に、自社の経営理念や関連資料を配信
・1週間後に、商材を活用した成功事例集を配信
・1週間ないしは2週間おきにセミナーやイベントなどの案内を配信
関連記事:BtoCとBtoBはマーケティングが違う?メルマガ配信が効果的な理由
関連記事:ステップメールでシナリオに沿ったフォローメールを配信
本記事では、ステップメールとLINE公式アカウントのステップ配信について見てきました。
この両者は、機能としてはほぼ同じ内容ではあるものの、メールとLINEという媒体の特性から、それぞれの特徴やメリットが少しばかり異なってくることがお分かりいただけたと思います。
また、同じく媒体の特性上、得意とする領域もBtoC/BtoB、若年層向け、全世代向けなどと異なってきます。どちらが優れているか?どちらを利用するべきか?ではなく、ステップメールとLINE公式アカウントのステップ配信両者の特性を理解したうえで、より効果が見込める場面で活用し、場合によっては相互補完的に活用することで、成果に結びつくことと思います。