「ほぼ毎日ウェビナー配信中」のBiziblに聞く!告知メールで読者を飽きさせないための工夫とは?
- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
- 事例/インタビュー
メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第24弾をお届けします。
今回のゲストは、BtoBマーケティングや法人営業、新規事業のコンサルティングをおこなっている株式会社才流さん! 同社は「メソッドカンパニー」をビジョンに掲げ、良質なコンテンツを毎日のように発信しています。メルマガ配信量もなんと「平日1日あたり2〜3通」とのこと。
「そんなに送って配信解除されないの?」「どうやって量と質を担保しているの?」などなど、素朴な疑問を担当である森さんにぶつけてきました。BtoBマーケティングに携わるみなさま、ぜひご覧ください!
株式会社才流 メールマーケティング責任者 森 駿介 さん
関西学院大学を卒業後、才流に入社。主にメールマーケティングとイベントマーケティングを担当し、これまで400本以上のメルマガ執筆、100回以上のセミナー運営に従事。共催セミナーの企画も手掛ける。
まこりーぬ:才流さんのメルマガ、もちろん私も購読しています。送信者名でいつもお見かけしていた「森 駿介」さんにこうしてお会いできて嬉しいです!(笑)
森:ありがとうございます。毎日2〜3通私の名前でメルマガを配信しているので、お客さまからも「メールの森さんですよね!」と声をかけていただく機会が増えましたね。
まこりーぬ:こうした認知効果も、メルマガの成果のひとつと言えそうですね。本日はそんな森さんに、才流さんのメルマガの裏側をうかがえればと思います!
早速ですが、開封率やクリック率など、メルマガにおける主要な数値をぜひ教えていただけますか?
▼才流のメルマガ主要数値一覧(2023年11月現在)
森:才流ではおもに開封率とクリック率、配信解除率をKPIとして追っていて、上記の目安をクリアするよう心がけています。また、一部のメールは「月に1回以上開封しているエンゲージメントの高い人」に絞って配信(セグメント配信)していて、このときの開封率は40%を超えます。
なお、当社のメルマガは「メソッドをより多くの方に広めること」が一番の目的なので、お問い合わせ数は追ってはいません。セミナー告知メールのみ、セミナーごとに集客目標を定めたうえで配信しています。
まこりーぬ:特徴的なのはやはり配信頻度の高さですね! 「平日1日あたり2〜3通」はBtoBビジネスにおいては異例の多さだと思います。ここまで積極的に配信するようになったのは、どういった背景があったのでしょうか?
森:きっかけは、2022年夏にコンテンツ部門が立ち上がり、発信数が増えたことでした。コンテンツが増えたことで、コンテンツを皆さまにお届けするために配信頻度を上げる必要がありました。それまではコンサルタントがクライアントワークの合間にコンテンツを作っていましたが、現在は専任者約10名で記事やセミナー、YouTubeなど、あらゆるコンテンツを高頻度で発信しています。
▼才流のインハウスマーケティング体制の変遷
才流のコンテンツマーケティングの裏側【5年間のプロセス全公開】
森:メルマガも以前は月に4〜5回セミナー告知メールを送る程度でしたが、2022年冬から徐々に配信頻度を高めていきました。この1年で、メルマガ経由のサイト訪問者数は月間約200人から2,000〜3000人にまで増えています。より多くの方にメソッドを広められていると感じますね。
まこりーぬ:コンテンツ発信にしっかり投資されているからこそ、配信頻度の向上や成果創出につながっているのですね。
まこりーぬ:いざ配信頻度を高めるとなると「ウザがられて配信解除されるのではないか?」という不安がつきものです。実際のところ、どうなんでしょうか!?
森:それが、配信解除率は全然上がっていないんですよ。いまも0.1%を超えることはほぼありません。
これは、良質なコンテンツにこだわっているからこそ、メルマガ読者のみなさんも読んでくださるのだと思っています。当社では1つひとつ執筆者と編集者が細かくコミュニケーションを取りながら時間をかけて丁寧に作り込んでいます。
また、そのテーマについて詳しいコンサルタントの監修を入れていることもコンテンツの質を高められている一因です。第三者視点からのアドバイスがあることで、より「再現性の高いコンテンツ」を作る体制が生まれています。
こうして質の高いコンテンツを出し続けているからこそ、才流を信頼して熱心にコンテンツをチェックしてくださる方が多い。つまりハウスリストの質が高い状態なんです。
コンテンツの質にこだわることなくただ配信頻度を上げるだけであれば、ここまで配信解除率は抑えられないのではないかと思いますね。
まこりーぬ:たしかに、おっしゃるとおりですね! コンテンツの質を担保したうえで、配信頻度を高めることが重要だと感じました。
まこりーぬ:しかしそれにしても、毎日メルマガの本文を作るのって大変じゃないですか?
森:本文はすべてテンプレート化しているので、1通あたりの作成時間は10〜15分程度なんです。それに誤字脱字チェックをChatGPTにお願いするようになってからは、社内確認の手間も省けてさらにラクになりましたね。
▼才流のメルマガテンプレート一覧
【BtoB向け】才流で使っている「読まれるメルマガ」配信内容別テンプレート
まこりーぬ:メソッドとしてすでにメールテンプレートが公開されているあたり、才流さんらしいですね(笑)。……ちなみに森さん、これだけ量が多いと、ぶっちゃけ配信業務に飽きたりしませんか!?
森:もう1年以上メルマガを配信し続けていますが、「飽きた」という感覚はまったくないんですよ。細かいA/Bテストも楽しいと感じますしね。淡々と改善していく業務が自分の性格に合っているんだと思います。
まこりーぬ:なるほど。メルマガを継続するためには、効率化ももちろん大切ですが、森さんのような適性のある方をメルマガ担当者に任命することもポイントかもしれませんね。
まこりーぬ:BtoBマーケティングの支援会社の立場としては、どういうBtoB企業様に「メルマガ活用」をオススメしたいですか?
森:当社がお客さまにコンサルティングする際にお伝えしているのは、「粛々と送り続けることが重要」ということです。メルマガは短期的に成果が出るものではないので、中長期的にメルマガ配信に取り組める体制がある企業様にオススメしています。ブログやセミナーなど、すでにコンテンツを積極的に作っている会社にはとくに相性がよいと思います。
また、やはり配信リストにある程度ボリュームがないと成果にはつながりにくい側面があります。ハウスリストが数千件もないうちは、メルマガ配信よりもまずはリード獲得に注力すべきでしょう。
まこりーぬ:ちなみに、才流さんではどのようにリード獲得をおこなっているのでしょうか?
森:もっとも大きなリード獲得源は「セミナー」です。2023年7月に主催した「PMFカンファレンス」も多くのリード獲得につながりました。
▼通常セミナーもラインナップが豊富
森:また、オウンドメディアを運営している企業様であれば記事下にメルマガ登録フォームを露出させることもオススメです。当社ではここから月100件前後のメルマガ登録につながっています。
ただし、これだけのリードを毎月獲得できているのは、ホワイトペーパーでリードを取らずに、「すぐに使える資料テンプレート」など良質なコンテンツを発信し続けることで信頼を得ているからこそだと思っています。
▼大きく目立つメルマガ登録フォーム
まこりーぬ:記事下の導線、そんなに成果につながっているのですね……! 自社に持ち帰り早速マネしたいと思いました!
まこりーぬ:最後に、森さんがこれからチャレンジしたいことをぜひ教えてください。
森:BtoBマーケティング・法人営業・新規事業において、支援が必要なときに「才流」が第一想起されることを実現したいですね。そのためにも、引き続きメルマガ配信を通じて接点を持ち続けていこうと思っています。
あとは、「才流ってクライアントワークだけでなく、インハウスマーケティングも一流だよね」と思っていただけるよう、メルマガ配信ひとつとっても “一流” を目指して取り組んでいきたい、と考えています。
まこりーぬ:若くしてこれだけプロ意識をもっている森さんなら、あっという間に一流になっていそうです! 本日は貴重なお話をありがとうございました!!
才流のメルマガ配信の秘訣
・コンテンツの制作・発信に特化したコンテンツ部門を立ち上げ
・セミナーやオウンドメディア経由で新規リードを獲得
・メールテンプレートやChatGPTを活用して1通あたり10〜15分で作成
・コンテンツの質を担保したうえで1日2〜3通配信
才流さんがコンテンツの量・質をともに担保できるのは、当たり前ながら「コンテンツ発信に相応の投資をしているから」である、と改めて感じた取材でした。
配信頻度だけを表面的にマネするのではなく、自社が出せるコンテンツの量や質を踏まえたうえで、自社に合ったメルマガの戦術を考えていきたいですね。
以上、まこりーぬがお届けしました!
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