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- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
- 事例/インタビュー
メルラボをご覧のみなさん、こんにちは!ライターのまこりーぬ(@makosaito214)です。連載「まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!」の第17弾をお届けします。
本日は合同会社セールスリクエスト 代表取締役の原さん(@sicgram)のもとに取材にやってきました!セールスリクエストさんは “スタートアップ企業に特化したインサイドセールス(IS)支援会社” として、Reproさんやfreeeさん、Gaiaxさんなど、数多くの企業様をご支援されています。
「試して失敗した施策は数知れず……」と語る原さんより、今回は選りすぐりのIS施策をぎゅぎゅっと教えていただきました。ISのみなさま、ぜひともご覧ください!
合同会社セールスリクエスト 代表取締役 原 秀一 さん
大手人材企業にて求人広告営業に従事。その後、弁護士ドットコム株式会社にてフィールドセールス・インサイドセールス・営業推進に従事、スタートアップ企業を経て2019年に独立。
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まこりーぬ:原さん、本日はよろしくお願いいたします!はじめに、ISにおいてメールはどれほど活用すべきだと思われますか?
原:ISにおいてメールは “最強の施策” と言えるので、必ず活用すべきだと思います。うちがご支援している企業様のなかには、商談獲得経路の60%以上がメールのケースもあります。特定の業種や職種においては電話よりメールのほうが有効であり、活用しない場合の機会損失は計り知れないと感じますね。
まこりーぬ:獲得した商談の過半数以上がメール経由なんですね!とくにメールが有効なのはどのような相手でしょうか?
原:先ほど例に挙げた企業様だと、ターゲットはマーケティング担当者ですね。他のマーケティング支援会社様でも同様の傾向が見受けられたので、“マーケター” にはメールが有効と言えそうです。
あとは、“役職者” も電話よりメールのほうが商談設定率が高い傾向にあります。役職者はそもそも電話がつながりにくく、つながったとしても、1〜2分の口頭説明で相手にメリットを感じてもらうのが難しいんですよ。一方でメールであれば、視覚情報でもっとしっかり訴求できます。
私はこの “情報量の多さ” こそがメールのメリットだと感じています。そのため弊社では、お電話がつながった状態からあえて「昨日メールを送ったのでいまご確認いただいてもよろしいでしょうか?」とメールの画面へ誘導することもありますよ。
まこりーぬ:たしかに、電話よりもメールのほうがちゃんと情報が頭に入ってくる感じがありますね。ちなみに最近はSMSの活用も進んでいるように感じますが、セールスリクエストさんではどのように使い分けていらっしゃいますか?
原:歯科や学習塾、建設業など、接客や現場仕事を伴う業界だと積極活用しています。日中に電話をとったりメールをチェックしたりする機会があまりない方々なので、「メールを送ったので見ておいてください」と一言SMSを送っておくと返信率が上がりますね。
あとは相手を問わず、主要なカンファレンスの案内などどうしても届けたいメッセージがある場合はSMSも送るようにしています。これは僕自身が実際に受けた営業なんですが、ある日「カンファレンスに来てほしい」と留守電が入っていて、折り返さなかったらそのあとメールとSMSもきたんですよ。すごいな、マネしようと思いました。ここまでやるとさすがに情報が届きますよね。
まこりーぬ:なるほど。「なんとしても情報を届けるぞ」という場面にSMSは有効なんですね!
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まこりーぬ:それではここから、具体的な成功施策について伺います。ターゲットとなるリードにはどういったタイミングで連絡するのがオススメですか?
原:「サービスサイト閲覧」「資料URLのクリック」など、そのサービスを検討しているであろう行動をとったときですね。この2つ以外はアプローチしても意味がないといっても過言ではありません。
まこりーぬ:「メール開封」「メールのリンククリック」はトリガーにしないのでしょうか?
原:過去にチャレンジしたことはありますが、まったく成果にはつながりませんでした。「どのメールを開いたか」なんてまずみんな覚えていないんですよ。そもそもiOSの仕様で開封がきちんと計測できていないケースもありますしね。
それに、お役立ち記事やホワイトペーパーダウンロードをクリックしたからといって、サービスに興味があるわけではありません。過去にホワイトペーパーダウンロード者約1,500人に電話して、アポイントが1件だったこともあります。メール開封やリンククリックはホットリードに値しないんですよね。
まこりーぬ:プロが架電してもアポ1件なんて……それはもう本当にニーズがないってことなんですね(涙)。
原:あとは、対応スピードもやはり重要です。サイト訪問や資料クリックを検知したら自動でメールを送り、遅くとも翌日以内には電話しましょう。「どのページを閲覧したか」も、すぐに忘れ去られますからね。
合同会社セールスリクエスト 代表取締役 原 秀一 さん
まこりーぬ:ちなみにその場合、セールスリクエストさんではなんとお電話するのでしょうか?
原:「〇〇のサイトに再度訪問いただいていたので、ご興味があるかと思い個別でご連絡しました!」と正直にお伝えしますよ。とくに怪しまれることもなく、自然とヒアリングにつなげられます。
まこりーぬ:そうなんですね!「サイト訪問を検知しました、と相手に伝えて大丈夫なんだろうか……」と不安がありましたが、気にせず伝えて問題ないようで安心しました。
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まこりーぬ:続いて、アプローチの中身(コンテンツ)について、成果を出すコツをぜひ教えてください!
原:大前提、ISからアプローチする人たちってニーズが顕在化しているわけではありませんよね。だから「サービスを紹介します」と言ってもまるで興味を持たれないので、「あなたにとって有益な情報を提供します」というオファーを出さなければなりません。
具体的には、このようなオファーが成果につながっています。
さらに重要なのは、端的に伝えること。メールの場合、長いとまず読まれません。以下の5つがパッと見ただけで伝わるメール本文になっているかどうか、ぜひ意識していただきたいですね。
まこりーぬ:5つの要素がわかりやすく盛り込まれているかどうか、改めて見直してみると反省点が多々ありそうです(涙)。しっかり修正します!!!
原:ちなみに、アウトバウンドセールスにおいてもメールってめちゃくちゃ有効なんですよ。
電話口でいきなりアポイントを打診するのではなく「情報をお送りするのでメールアドレスを教えてください」と伝えるんです。そうするとまずオファーの承諾率が上がります。そのあとアポイント日程調整用URLをつけてメールをお送りすると、25%くらいアポイントがとれるんですよ。
まこりーぬ:それはめちゃくちゃ有効ですね!……営業のプロである原さんから見て、どういうケースだと「アウトバウンドセールスをやるべき」だと思われますか?
ライター まこりーぬ
原:大きく3パターンあります。1つめは、ターゲットとなるリードが広告やウェビナーといったマーケティング施策で獲得できない場合。2つめは、営業にコストをかけても十分に回収できる収益性の高いビジネスの場合。3つめは、取引拡大のため既存顧客の別部門に導入してもらいたい場合です。
まこりーぬ:既存顧客にアウトバウンドセールスをおこなうのですか!?
原:そうです。お客様に「別の部署もぜひご紹介ください」とお願いしても、ぶっちゃけめちゃめちゃ後回しにされるじゃないですか。こちらからお手紙を出して電話をかけちゃったほうがはやいんですよね。
まこりーぬ:なるほど……。たしかにお客様にご紹介をお願いしてもなかなか話が進みませんもんね。具体的な施策のお話、とても参考になりました!
まこりーぬ:残りのお時間は、インサイドセールスの “チーム作り” について伺います。原さんがインサイドセールスチームを運営する上で心がけていることをぜひ教えていただけますか?
原:大前提、弊社への発注要因の3〜5割は「離職による欠員」です。つまりISは離職率がめちゃめちゃ高い。そのため弊社では、 “疲弊しない組織” を作ることにもっとも注力しています。
たとえば、闇雲な架電は一切NGで、Why Now, Why You が明確なアプローチを徹底しています。また、「○○タイプの相手はこういう対応をしてくる」と社内で言語化することによって、仮に冷たく断られたとしても「そういう相手だったから仕方ない」と落ち込まなくて済むようなマインドを育てています。
さらには、1案件に対し必ずマネージャー・スタッフの2名体制で担当するようにしています。これはナレッジの共有促進だけではなく、互いに励まし合える環境を作ることを目的とした仕組みです。正直なところ1人で対応したほうが絶対に収益性は高いわけですが、収益性を落としてでも、この体制をとるべきだと考えています。
まこりーぬ:すばらしい取り組みですね。セールスリクエストさんなら気持ちよく働けそうです!(涙)
原:いえいえ、まだまだです。あと組織作りで注力しているのは、地方在住者のフルリモート採用です。現にスタッフの8割は関東圏外で元々営業経験のある主婦の方々なんですよ。
みな優秀にもかかわらず、営業職だとフルリモートが受け入れられなかったり、家の近所だと自分の経験が活きる仕事がなかったりして、キャリアの選択肢が非常に限られています。インサイドセールスであれば、地方在住のまま時短フルリモートで得意を活かしてもらえるので、今後もっとこの地方採用を加速させていきたいですね。
まこりーぬ:社会的に意義のある採用ですね。こちらもすばらしいです!
まこりーぬ:最後に、原さんにとってのISの醍醐味をぜひ教えていただけますか?
原:僕は昔から「なぜかよくわからないけど売れているトップセールス」が嫌いだったんですよ。彼らには再現性がないじゃないですか。
一方でインサイドセールスは、リスト・架電数・コネクト数・接続数・有効会話数・商談数……と業務プロセスを分解し、ボトルネックを見つけ、改善策を打っていけば、センスに頼らずとも安定的に成果を出せる仕事です。それにMAやSFA/CRMを活用すれば業務パフォーマンスをさらに向上できる。
このように、再現性を高めたり業務効率を追求できたりするところが、個人的にはとてもおもしろいと感じていますね。
まこりーぬ:再現性好きにはもってこいのお仕事ですね。原さん、本日は貴重な時間をありがとうございました!
セールスリクエスト原さん直伝!選りすぐりのIS×メール施策
・「サービスサイト閲覧」「資料URLのクリック」を検知したら自動メール配信&即架電
・逆に「メール開封」「メールのリンククリック」は架電しても成果につながらない
・アポイント打診メールは端的に以下を伝える、長ったらしい文面はNG
ーWhy Now(なぜ今なのか)
ーWhy You(なぜあなたなのか)
ー自分が何者なのか
ー会うことによるメリット
ーオファー内容
・アウトバウンド時も電話口でメールアドレスを聞くとその後アポにつなげやすい
本日ご紹介したものは、圧倒的なPDCAを回しているセールスリクエスト社にて認められた “選りすぐりの成功施策” です。組織作りのポイントも含め、ぜひ取り入れてみてくださいね!
以上、まこりーぬがお届けしました!