メールマーケティングラボは、メールを使ったコミュニケーション、メールマーケティングの効果をあげるための様々な情報を発信します。
BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(2)具体例編

BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(2)具体例編

BtoBメールマーケティング担当者が知っておきたいメール&コンテンツ制作・基礎中の基礎講座

BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(1)基本的な用語編」では、主なKPIをまとめて紹介しましたが、今回は第2弾として、その具体例について紹介します。実際の業務に置き換えてイメージしてみることで、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を活用し、自社のメルマガをより効果の高いものにしてください。

その1:KPIを設定し、リードの動きを明確にしよう

BtoBメルマガを送る目的は、最終的に自社商品・サービスの売上を上げるためです。しかし、漠然と運用していたのでは、本当にメルマガが売上につながっているのかどうかわかりません。しかも、メルマガを送るには様々な費用がかかっています。その費用に見合うだけの必要性があるかないかの判断も必要です。そのためにも、KPIを設定し、定期的にチェックする必要があるのです。これをA社の事例を通して見てみましょう。

A社の場合

ある時、メルマガ担当者が上司から「メルマガは売上に対して、どう効果があるのか?」と尋ねられました。来年度も継続するかどうか、する場合は来期の予算はどうするかを判断するために必要とのことです。

A社のメルマガについて整理する

これまでは主にWebサイトのPV率(数)にしか注意を払っていなかったA社のメルマガ担当者。上司に正確に報告するためにも、メルマガの現状について定量的にレポートするためにも、まずメルマガについてまとめました。

・発行数:5000件、毎週1回送信(1か月に4回)

・目的:展示会、イベントなど各種キャンペーンや営業で獲得した見込み客を
    自社Webサイトに誘導し、コンバージョン※(CV)させること
    (CVした見込み客には対し営業が商談に向かうものとする)

・売上目標:メルマガ経由での売上が毎月100万円

※コンバージョンについて:ここでは、話を簡略化するために、メルマガ経由で訪れたWebサイトで「資料のダウンロード」及び「問い合わせ」をCVとします。また、複数資料のダウンロード及び問い合わせたメルマガ読者を見込み客として、営業がアプローチするものとします。(実際には、見込み客の様々な行動ごとに設定した点数を加点=スコアリングして、閾値を超えた見込み客をホットリードとみなして営業に引き渡すことが一般的ですが、これはまた別な機会にご紹介します。)

毎月の売上100万円…達成までの道のりを分解すると?

目標(KGI:Key Goal Indicator)となる数値は、メルマガ経由での売上100万円。一般的に売上は「受注単価×件数」で表せますが、A社の場合には「受注単価25万円」の商品を扱っているものとして考えてみましょう。

[KGI]毎月の売上100万円(単価25万円の商品×4件)
    達成のためには、4件の売上が必要。

▼過去の実績によると…下記のことが分かっています。

 ①メルマガ開封率:メルマガを開封してくれる人は全体の約40
 ②クリック率:メルマガからWebサイトへの流入率は約20
 ③コンバージョン率:Webサイトに訪れる人のうちがコンバージョン
 ④商談率:Webサイトでのコンバージョンのうち25が商談化、
 ⑤受注率:商談のうち20から受注

では、上記をもとに、100万円というKGIに達するために、メルマガ配信の流れに沿ってKPIを設定してみましょう。

【1】メルマガ配信数をもとに「メルマガ開封数」をKPIに設定

メルマガ配信件数は現在5000件。メルマガの開封率は全体の40%(①)。メルマガの開封数を計算すると、

[メルマガ配信件数5000件×開封率40%=メルマガ開封数2000件]

…つまり、メルマガ開封数=2000が目標数値になります。なお、開封率の計測にはHTMLメールである必要がありますので、HTMLメールを配信していると想定します。

【2】メルマガ開封した後の「クリック数」をKPIに設定

メルマガを開封した2000人のうち、何人がWebサイトに訪れるのか。クリック率は20%(②)ですので、Webサイトへの来訪者数を下記の式で割り出します。

[メール開封数2000件×クリック率20%=クリック数400件]

…このKPIの目標値は、クリック数=400となります。つまり、Webサイトに訪れるのは400人ということになります。

【3】Webサイト閲覧者のうち「コンバージョン数」をKPIに設定

Webサイトへの来訪者のコンバージョン(CV)率は5%(③)。CVの件数は、

[Webサイト来訪者数400人×CV率5%×=CV数20件]

…となり、CV数=20が目標値となります。

【4】コンバージョンから商談へ

CV数の25%が受注率(④)ですので、

[CV数20件×25%=商談数5件]

…となります。

【5】商談から受注へ

商談5件のうち20%(⑤)が受注。つまり、毎週1件ずつ受注を獲得できれば、

[(売上単価25万円×受注1件)×4週=100万円]

…となるわけです。

――目標達成のためのKPIを設定することができました。注意点としては、目的達成のために設定するKPIがあまり多すぎると、改善策が見えにくくなるという側面もあります。様々な要素を確認しながらも、見るべき数値を明確にすることがKPI設定のポイントの1つです

その2:メルマガの費用対効果を考える

メルマガの効果を見る基準として費用対効果についても考える必要があります。そこで上記のA社を例に、メルマガの費用対効果とKPIについて考えてみましょう。

毎月の目標売上100万円の費用対効果を分解する

上述した例では、A社のメルマガ配信による売上目標は100万円。そのための、費用対効果についても分解してみましょう。

[KGI]毎月の売上100万円

  ▼

 ①メルマガのコストは?

  ▼

 ②メルマガによる売上は?

  ▼

 ③「②売上‐①コスト」…メルマガによる利益と費用対効果

①メルマガにかけているコスト

A社が毎月メルマガ配信にかけているコストは20万円。その内訳は、システム利用料金、人件費(運用費、コンテンツ制作費)等になります。

②メルマガによる売上

メルマガによる売上を目標値通りの100万円とします。

③メルマガによる利益と費用対効果…ROI(Return On Investment

最後に、メルマガがどれだけ利益を出しているかを見てみましょう。
まず、利益は「100万円(売上)-20万円(コスト)=80万円」ということがわかりました。

次に、費用対効果の割合をROIで見てみましょう。ROIは下記の数式で表せます。

ROI(%)=(100万円[メルマガで得た利益]-20万円[メルマガのコスト])÷20万円[メルマガのコスト]×100=400%

現在、ROI=400%と、メルマガが効率的に運用できていることがわかりました。このROIの数字が大きくなればなるほど投資対効果が高いと言えます。

こうして、メルマガ担当者はこれらのKPIとROIをまとめてレポートを作成。上司に報告したところ、効果的な運用ができていると判断され、来期の予算獲得につながったとのことです。

いかがでしたか?
このように、それぞれのKPIが達成できるように、こまめにチェックして、達成していな場合は何が問題かを検討し改善策を講じる…というように、PDCAのサイクルを回していくことが大切です





The following two tabs change content below.

Kunika Suzuki

ターゲットメディア株式会社執行役員。創業時よりBtoB企業のマーケティング支援業務に携わり、現在は主にBtoB企業のリード獲得、リードナーチャリング案件を担当しています。

Comments are closed.

Scroll To Top