AIによって変わる受信ボックス|変わらず成果を出すためにできることは?
- メールマーケティング

「BtoBメルマガに設定したいKPIまとめ(1)基本的な用語編」では、主なKPIをまとめて紹介しましたが、今回は第2弾として、その具体例について紹介します。実際の業務に置き換えてイメージしてみることで、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を活用し、自社のメルマガをより効果の高いものにしてください。・発行数:5000件、毎週1回送信(1か月に4回)
・目的:展示会、イベントなど各種キャンペーンや営業で獲得した見込み客を 自社Webサイトに誘導し、コンバージョン※(CV)させること (CVした見込み客には対し営業が商談に向かうものとする)
・売上目標:メルマガ経由での売上が毎月100万円
※コンバージョンについて:ここでは、話を簡略化するために、メルマガ経由で訪れたWebサイトで「資料のダウンロード」及び「問い合わせ」をCVとします。また、複数資料のダウンロード及び問い合わせたメルマガ読者を見込み客として、営業がアプローチするものとします。(実際には、見込み客の様々な行動ごとに設定した点数を加点=スコアリングして、閾値を超えた見込み客をホットリードとみなして営業に引き渡すことが一般的ですが、これはまた別な機会にご紹介します。)[KGI]毎月の売上100万円(単価25万円の商品×4件) 達成のためには、4件の売上が必要。
▼過去の実績によると…下記のことが分かっています。
①メルマガ開封率:メルマガを開封してくれる人は全体の約40% ②クリック率:メルマガからWebサイトへの流入率は約20% ③コンバージョン率:Webサイトに訪れる人のうち5%がコンバージョン ④商談率:Webサイトでのコンバージョンのうち25%が商談化、 ⑤受注率:商談のうち20%から受注 では、上記をもとに、100万円というKGIに達するために、メルマガ配信の流れに沿ってKPIを設定してみましょう。
[メルマガ配信件数5000件×開封率40%=メルマガ開封数2000件]
…つまり、メルマガ開封数=2000件が目標数値になります。なお、開封率の計測にはHTMLメールである必要がありますので、HTMLメールを配信していると想定します。[メール開封数2000件×クリック率20%=クリック数400件]
…このKPIの目標値は、クリック数=400件となります。つまり、Webサイトに訪れるのは400人ということになります。[Webサイト来訪者数400人×CV率5%×=CV数20件]
…となり、CV数=20件が目標値となります。[CV数20件×25%=商談数5件]
…となります。[(売上単価25万円×受注1件)×4週=100万円]
…となるわけです。 ――目標達成のためのKPIを設定することができました。注意点としては、目的達成のために設定するKPIがあまり多すぎると、改善策が見えにくくなるという側面もあります。様々な要素を確認しながらも、見るべき数値を明確にすることがKPI設定のポイントの1つです。[KGI]毎月の売上100万円
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①メルマガのコストは?
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②メルマガによる売上は?
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③「②売上‐①コスト」…メルマガによる利益と費用対効果
ROI(%)=(100万円[メルマガで得た利益]-20万円[メルマガのコスト])÷20万円[メルマガのコスト]×100=400%
現在、ROI=400%と、メルマガが効率的に運用できていることがわかりました。このROIの数字が大きくなればなるほど投資対効果が高いと言えます。 こうして、メルマガ担当者はこれらのKPIとROIをまとめてレポートを作成。上司に報告したところ、効果的な運用ができていると判断され、来期の予算獲得につながったとのことです。