インサイドセールスの立ち上げで重要な5つのステップとは

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在宅勤務の急増により、web会議などオンラインツールの活用が加速しました。これを機に今までの営業スタイルを変えて、効率化したいという企業様も多いのではないでしょうか。そこで注目を集めているのが「インサイドセールス」です。

今回は、営業効率を向上させるインサイドセールスの立ち上げ方について、弊社の事例を交えて具体的に解説いたします。

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インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、電話、メール、Web会議ツールなどを利用して、顧客と非対面で営業活動を行う手法ですが、導入で得られる成果は、非対面営業の促進だけではありません。

今まで営業担当が一人で担っていた役割を分業することで、人手不足の解消や、多様化した顧客のニーズに合わせて営業活動を行うことが可能になり、営業成果の出やすい体制を作ることができます。

ただ、インサイドセールスの導入は営業体制を大きく変えることに繋がるため、立ち上げまでのハードルが高いというデメリットもあります。例えば、導入の承認を得るための社内調整や、円滑に運用するためのツールの導入費用がかかるといったことです。こうしたハードルをクリアできず、検討が長期化してしまうと、慣れ親しんだ営業スタイルにいつの間にか戻ってしまうなんてことも。

弊社では、2019年7月にインサイドセールスの立ち上げを行い、丸3年が経ちました。立ち上げの流れを大きく5つのステップでご紹介いたしますので、ご参考になれば幸いです。

インサイドセールス立ち上げのステップ

ステップ1 課題を把握し、立ち上げの目的を明確にする

インサイドセールスを始めるに当たり、解決したい課題を特定することが最初のステップです。その課題を解決することが導入の目的となるため、課題を特定できていないまま進めてしまうと導入による成果を得ることはできません。

弊社で当時課題となっていたことは、「過去失注案件や展示会で獲得した温度感の低い案件に、営業が注力できていなかった」ということでした。温度感の高い案件は、webからの問い合わせや展示会出展などで断続的に獲得できていましたが、一度営業担当がアプローチをした後はメールの一斉配信での顧客フォローが主軸で、網羅的に追客できていませんでした。そこで、手あたり次第にフォローしていくのではなく、過去に接点はあるが契約に至っていない顧客に絞ってアプローチし始めました。

補足ですが、過去に接点はあったものの契約に至っていない顧客は、これまで接点のない顧客よりもフォローしやすいと言われています。理由としては、過去に一度自社サービスへ興味を持ってもらっていたため、顧客が持っていた課題や興味/関心といったすでに保有している顧客情報をもとにアプローチすることができるからです。

関連記事:プロセスと事例から学ぶ!効果的なリードナーチャリングの方法

ステップ2 プロセスの検討

現在の営業プロセスを洗い出したうえで、どのプロセスでインサイドセールスを導入するのかを検討する必要があります。まずは弊社のように「分業型」で部分的に始めるのも1つの手です。

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さらには、「分業型」・「独立型」のハイブリッド型の「兼務型」もございます。インサイドセールスは主に内勤で営業活動を行うが、必要に応じて外出し、フィールドセールスの役割も担う形態です。

ここで重要なことは、ビジネスモデルやサービス特性に合った「型」を選択することです!

参考までに、弊社の実体験から「分業型」のメリット・デメリットについてご紹介させていただきます。

《メリット》
・アポイント獲得対応を専任化することで、即時対応・丁寧な対応が可能となり、アポイントの量産+質の向上を期待できること。

《デメリット》
・アポイント獲得後、フィールドセールスへの連携にて、訴求内容のズレが生じないよう工夫が必要になること。

ステップ3 目標設定

弊社では、KGIとKPIの2つの観点で目標設定しています。

KGIとはKey Goal Indicatorの略で、日本語では「重要目標達成指標」といい、最終的に目指す目標のことです。成約数や収益が該当する企業が一般的です。

KPIはKey Performance Indicatorの略で、日本語にすると「重要業績評価指標」となります。KGIを達成するための中間目標であり、収益をKGIとする場合、必要な案件数や受注率などをKPIと設定します。

もしKGIのみで目標設定をしてしまうと、達成までに必要なアクションが明確にならない・何を改善すればいいのか分からないといった状態になってしまいます。逆にKPIのみで目標設定をしてしまうと、例えば、収益は上がらない案件の数が増える、といった状態になってしまいます。

以上を踏まえて、弊社の場合、KGIは成約数とし、KPIに有効商談化率とアポ数を設定しました。有効商談化率とは、成約にほど遠いアポばかり取らないよう、アポの質を測る指標です。また、アポ数達成のためのKPIとして、アポ率、接触率、コール数もKPIとして日次・週次・月次で管理しています。

弊社では過去のデータを参考に数値目標を設定しておりますが、もし初めての取り組みとなる場合は、理想の状態から逆算して設定、もしくは一般的なデータを参照して設定し運用をスタートさせ、現実に合ったデータが集まった段階で再度数値を見直すと良いでしょう。

ステップ4 資料やマニュアルの作成・教育

解決したい課題をもとに目標設定ができたら、いよいよ実運用に向けた作業に移ります。細分化すると沢山ありますが、弊社では大きく3つを準備しました。

1つめは、進捗管理表です。前述のKPIの進捗を確認するための資料です。これがないと、KGI(最終目標)に対して進捗はどうなのか、どの指標が目標と乖離しているのかが把握できません。

例えば、コール数は目標通りだが接触率が目標より低く、想定していたよりも顧客と話せていない、といった場合、コールしている時間に偏りはないか? 離席と聞いた時に戻り時間は聞けているか? 不在の場合、折り返しなどの反応がもらえるようなトークの工夫ができているか?といった見直すべき点を洗い出すことができます。こういった改善ができるよう、進捗表は毎日更新し、毎日確認を行っています。

また、弊社では、有効商談化率を把握するために、獲得したアポを記録し、どこまで商談が進んだかといったことも、進捗表で併せて管理しています。

2つめは、教育資料や対応マニュアルです。弊社ではインサイドセールスの開始に伴い、増員を行ったため、教育を行う必要がありました。

作成した資料は、

・会社概要
・サービス概要
・インサイドセールスのビジョンとミッション
・インサイドセールスの業務内容
・社内ツールの使用方法
・架電スクリプト

などです。

その後も社内のルール変更に応じて、マニュアルは更新を行っています。また、世の中のニーズや風潮に合わせて、コールスクリプトも更新しております。

3つめは、インサイドセールスで獲得したアポの対応をする営業担当者へのアポ連携ルールの作成です。弊社ではインサイドセールスを立ち上げるまで、ひとりの営業担当がアポ取りから商談まで行っていました。立ち上げに伴って初めての分業体制となりましたので、アポ獲得後スムーズに案件を連携して成果を出せるようルールを決めました。具体的には、どんなヒアリングを行ったのかを営業担当者に伝える際のフォーマットや、アポ獲得ができた後、誰が顧客へweb会議のURLを発行するのかといった内容です。

特に、アポ獲得までにどんなことを事前にヒアリングすべきか、アポ獲得すべきターゲットなどは、営業担当者との共通認識が必要です。例えば、事前情報が少なすぎて商談準備ができず成約率が下がってしまうことや、自社サービスのターゲットではない業種のアポを獲得してしまったということを防ぐためです。また、案件数や営業担当者の稼働状況、さらには世の中の流行などに応じて、供給すべきアポの基準が変わることから、こうしたルールを設定した後も、更新をかけたりパターンを使い分けることが必要です。

ステップ5 ツールの選定

最後のステップとしては、運用においてのデータの管理や、見込み客へのメール配信などを行うツールを選定します。

インサイドセールスでは日々の活動ログや見込み顧客のデータの記録と管理が特に重要です。なぜなら、見込み客とコミュニケーションを取る中でヒアリングした情報を蓄積し、データとして管理・分析することで、その後のアプローチ方法や戦略を計画していくことができるためです。

また、業務を分業化しているため、活動ログをオープンな状態で記録して各部門との連携を図る必要があるためです。ツールを活用して各部門がスムーズに情報連携できる環境を整えることで、営業プロセス一連の流れにおける見込み顧客のデータを横串で把握できます。

例えば弊社では、架電の記録のためのツール『CTI』を活用しております。
※CTI(Computer Telephony Integration)の略で顧客情報や電話番号をデータベースに保存できるため、記録・蓄積したデータから顧客情報を検索して、コンピューターの画面上に表示することができるもの

こちらを活用して、架電対応者へのフィードバックや、アポ化しやすいワードの分析など、日々データを管理して知見を深めております。また、フィールドセールスへの連携にも活用することで、アポ連携時の提案軸のズレを防ぐなどしています。

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実際に顧客へアプローチする

以上の5つのステップを経て、インサイドセールスの活動をスタートしました。

過去に接点がある顧客リストを社内の顧客管理システムから抽出してコールをすることが主軸でしたが、メールの一斉配信による架電リストの抽出も行っておりました。

顧客管理システムから抽出する場合、過去にアポが取りやすかった業種や案件発生日などの項目で絞り込みをかけて抽出していましたが、「今まさに検討している」かどうかはわかりません。そこで、メールの一斉配信で本文のURLをクリックした顧客を抽出することで、「今まさに興味がある」顧客に接触することができたのです。すると、メール配信と関係なくコールを行った場合と比較して5倍のアポ率が出ました。

インサイドセールス立ち上げまでにもメール配信は行っていましたが、メールへの反応に応じて後追いをすることはできていませんでしたので、メールは送りっぱなしにしないという点が営業を効率化させるポイントだと体感しました。

現在の配配メールの取り組み

こうした活動で徐々に成約件数を増やし、成果が見込める状態になったため、インサイドセールスの対応領域は今や過去接点があった顧客に留まりません。Webからのお問い合わせがあった顧客の一次対応や、セミナー申込者の対応、展示会で名刺交換した顧客の対応にも取り組んでいます。

インサイドセールスメンバーのアポ獲得スキルが向上したことから、日に日にアポ率が向上しています。今後はさらに貢献度を上げるべく、少ないメンバーでの生産性向上や、成約率の向上といった点に取り組んでいきます。

まとめ

インサイドセールスの立ち上げについて、弊社の事例を交えてご紹介いたしました。

ご紹介内容以外にも、弊社で実施した結果の失敗事例や成功事例がたくさんございます。セミナーにてご案内も定期的に行っておりますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください!

今後もインサイドセールスに関する記事を執筆予定ですので、ご参考になれば幸いです。

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野田 実華子

新卒で製造業特化型の求人広告の営業に従事、新規領域の顧客開拓チームで18ヶ月連続で個人営業目標達成。 ​2019年2月にラクスに入社し、累計300社以上の多様な業種・規模の企業へ電話・Web商談のみでメールマーケティング運用の提案を行う。 2020年10月よりインサイドセールスで受注率を上げるコンテンツ企画をスタートする。
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