メール営業は点でなくて線で考えよう

メール営業は点でなくて線で考えよう

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1通1通のメールはうまいけれど、なかなか成果に結びつかない。そういう人は、多くのケースで打ち手が単発になっています。メール営業は1通1通の点がつながり線になってはじめて成果をあげます。成果があがらないときは、つながりをもっと意識してみましょう。 打ち手が単発になってしまうのは次の一手がイメージできていないから。「そろそろフォローしようかな」と思っても、どんなメールを送ったらいいか分からない。「フォローしなければ」と思いつつ数日が経過。適切なタイミングを逃してしまう。時間が経つほどに連絡がしづらくなる。その結果、フォローせずに終わってしまう。そんな方にオススメしたい方法をご紹介します。

打ち合わせの場で宿題をもらう

営業のシナリオに沿って1通1通をつなげてフォローしていく。それは商談の前から始まっています。 商談の前日に「明日はよろしくお願いいたします。」とリマインダーメールを送る。商談の当日(遅くても翌日の午前中)に「今日はお時間をいただき、ありがとうございます。」とお礼メールを送る。こうやって接点を増やすことで丁寧な印象を与えられます。 リマインダーメールとお礼メールができている人は多いでしょう。ただし、単なるお礼メールでは記憶に残らないばかりか商談は前に進みません。 お礼メールの目的は、お礼の気持ちを伝えるだけでなく商談を前に進めること。とはいえ、商談を前に進めるといっても何を書いたらいいか分からない。そんなときは、打ち合わせの場で自分から宿題を作りましょう。 例えば、分譲住宅を販売している営業担当者であれば、次のようなセリフが想像できます。 「本日、伺った内容をもとにローンシミュレーションを作ります。明日にはお送りしますので、ご確認ください。」 「○○の部分が変更可能か設計部に確認します。明日にはお知らせしますので、よろしくお願いいたします。」 ASPサービスの販売会社であれば、以下のように商談の場で次の一手、次に何を連絡するかを決めて、宣言すればよいのです。 「テスト用のアカウントを発行しますので、ぜひ試してみてください。」 「同業他社の成功事例を探してみます。今日中にメールでお送りしますので、ぜひご覧ください。」 お客さまから「他社の事例は要りません。」と言われたとしても気にする必要はありません。別の一手、別の内容を考えるか「同業他社の成功事例を調べたところ、ご検討材料になりそうな情報が集まったので、参考までにお送りいたします。」のように、あらかじめ決めていたシナリオ通りに進めてもよいでしょう。 営業活動は降りたら負け。お客さまがいつ必要とするか分からないからこそ、継続したアプローチが必要です。手を替え品を替えアプローチを続けることで商機を逃さない。お客さまとの会話の中で宿題を作ってもいいですし、どのような宿題を作るのか事前に決めておいてもいい。いずれにせよ、アプローチを続けることが大切です。

勝手に予告をする

「勝手に予告をする」というのは誰にでもできて、営業する側の心理的負担を軽くします。その例をいくつかご紹介しましょう。 営業担当者がお客さまに電話をかけようと思っても「迷惑をかけているんじゃないか」「いきなり電話をしてビックリされないか」と電話をかけるデメリットを考えてしまうことがあります。そんなときこそ「電話の予告」を使ってください。 例えば、メールの最後に次のような一文を記載します。
後ほど、こちらからお電話いたしますので、よろしくお願いいたします。
このメールを送った後に電話をかけるとしたらどうでしょう。先ほどのようなストレスは軽減されると思いませんか。約束したから電話をかけなくてはいけないという心理も生まれます。電話をかけない理由を探して逃げることはできません。自分に対して強制力にもなるのです。 お客さまもメールを先に読んでいれば「電話がくる」と予測した上で電話に出るので話がスムーズです。 毎月1回メールでコンタクトを取るなら、次のような一言でメールを締めてもよいでしょう。
また来月の頭にご連絡させていただきます。
こうして予告をすることで、月に1回の定期的なフォローがしやすくなります。継続すれば「この人は毎月きちんと連絡をしてきて、まめな人だ」と思ってもらえるでしょう。つながりが切れないので、急に発生した仕事を依頼してもらえるかもしれません。 分譲地を販売している営業担当者なら、次のような予告も有効です。
また同じようなタイプの分譲地の販売が決まりましたら、真っ先にお声がけします。
賃貸物件の営業担当者なら、次のような予告もできます。
またこの路線でさらに条件のよいものが見付かりましたら、お知らせいたします。
展示会に呼び込む仕事をしている方なら、次の一言もオススメです。
次回のフェアの日程が決まりましたら、ご連絡いたします。

約束は守るもの

予告メールを送ったら、必ずその約束を守るようにしてください。「次回のフェアの日程が決まりましたら、ご連絡いたします。」と書いてあるのに、次回のフェアの日程が決まっても連絡がこない。フェアの日程が決まってから1カ月くらい経って知らされた。そのとき、お客さまはどう思うでしょう。お客さまの営業担当者に対する信頼は非常に低くなり、案内が来ても参加する気持ちにはなれないかもしれません。 約束をしたら、しっかり守る。これが鉄則です。
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平野友朗

株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事。実践塾シェアクラブ 主宰。 1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学専攻。広告代理店勤務を経て、2003年、メルマガ専門コンサルタントとして独立。2004年、アイ・コミュニケーション設立。ビジネスメール教育・改善の第一人者として知られ、メールコミュニケーションの専門家。メールに関するメディア掲載1500回以上、著書32冊。メールを活用した営業手法には定評があり、メールやメルマガなどを駆使して1万社以上の顧客を開拓。メールのスキルアップ指導、組織のメールに関するルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などに数多く携わる。官公庁、企業、団体、学校での講演や研修、コンサルティングは年間150回を超える。日本初のビジネスメール教育事業や検定試験を立ち上げるなど、ビジネスメール教育の普及に尽力している。
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