署名に一工夫していますか?

署名に一工夫していますか?

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メールに自動的に付けられる署名。最初に設定したら、あとは電話番号や住所の変更がない限り手を加えないという人が多いのではないでしょうか。署名は全てのメールに付いているからこそ効果的に扱うべき。署名に手を加えるだけで問い合わせが増えたり、お客さまの安心感が増したり、さまざまな効果が期待できます。そこで今回は、署名の基本から一歩先の活用方法までを解説します。

メールに署名を付ける目的と基本的な記載内容

メールには必ず署名を付けましょう。特に、初めてメールを送るときに署名を付けていないのは致命的です。署名が付いていることで相手は安心します。住所や電話番号などが書いてあると実在する人だと分かり、何かしらの連絡をとろうと思ったらすぐ行動に移せます。

やりとりを重ねるとメールの最後に名前だけを書き、署名を省略する人がいます。これは得策ではありません。しっかりとしている印象を与えたいなら署名を省略しないほうがよいでしょう。電話をかける、郵送するときは、メールの署名を見て電話番号や住所を確認する人もいます。名刺を交換したからといって、きちんと管理しているとは限りません。情報の多さが安心感を与え、チャンスを作るのです。

名刺交換をしてから時間が経てば、情報が変わっている可能性もあります。私の経験上、4~5年もすると2割くらいが移転し、連絡先が変更になっています。移転していなくても部署が変わったり、役職が変わったり、電話番号が変わったりしていることも。このような経験を何度かすると「名刺の情報は古くなる。メールの署名に書いてある情報が最新だ」という感覚を持つため、メールに署名が付いていないとコミュニケーションが止まってしまう可能性があるのです。

メールの署名には名刺に書いてあるのと同じ程度の情報を載せましょう。社外に送るメールの署名には会社名、部署名、フルネーム、よみがな、電話番号、ファクス番号、メールアドレス、住所、ホームページのURLなどが最低限あれば十分です。たまに、住所は書いてあるけど郵便番号が書いていないケースがあります。郵便物を送るときに署名を見ても郵便番号が書いていなければ、インターネットなどで調べるはめになり手間がかかります。「郵便番号が書いてないとは気が利かない人だ」とマイナスな印象を与えるのは避けたいところです。

メールのやり取りだけなら、相手の名前が読めなくてもさほど問題はありません。しかし、メールを読んでから電話をする場合、名前の読み方が分からないと大変です。例えば、私の名前は「平野友朗」です。同じ会社に同姓の人がいたら、電話に出た人間は「どちらの平野でしょうか」と聞くことになります。そこで「とも……ろうさんのほうです」となったら互いにマイナスです。「ともあき」と正しく読んでもらうためにも、メールの署名によみがな(ローマ字の記載でも可)を載せるべきでしょう。

営業会社なら営業時間も入れるべき

署名をさらに活用しようと思ったら、営業時間や定休日も記載するようにしましょう。一般的な感覚の人は「9時から18時は電話をしてもいいけど、それ以外だとつながらない」と考える可能性があります。仮に20時まで営業しているなら「営業時間9:00~20:00」のように記載すべきです。これを見て、仕事帰りに電話で問い合わせをしたり、来店したりする人がいるかもしれません。

営業マン個人の携帯電話番号を「090-XXXX-XXXX(24時間受付中)」のように書いて、やる気をアピールしている人がいます。事故などの緊急時は何時でも電話をするでしょうが、日常のちょっとした問い合わせを24時間受け付けているのは現実的ではありません。営業成績を上げたい気持ちは分かりますが、成果につながらない可能性が高いでしょう。実際に起きている時間で考えるなら「090-XXXX-XXXX(18時~23時まで)※夜型なのでご安心ください」とでも書いたほうがまだマシです。

署名でさりげなくプラスアルファをPR

署名はどのメールにも入っています。そこにあって当然のもの。しかも注目を集めます。だからこそ、署名の上部にちょっとしたPR情報を載せることをオススメしています。新製品の紹介、セミナー・展示会などのイベント情報、キャンペーンのお知らせなど、メールの主題とは関係ないけれどさりげなく伝えたい情報を載せることができます。

例えば、メールの最後に文章で書くと次のようになります。


(本文)

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(署名)

このように書くと読ませることを前提にしているので、相手も「売り込まれた」「誘われた」と考えてしまいます。返信するときに、この部分だけ無視するわけにもいかず、返信をちゅうちょさせる可能性もあります。それを避けるため署名の中に紛れ込ませると、さりげなくPRできます。

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このようにメールの署名にセミナーの情報があれば「この人はセミナーに力を入れているんだ」「営業のセミナーをやっているんだ」という印象を押し付けることなく与えることができます。メールの署名を目にするたびに印象は強化されます。

この例では2行におさめています。PR要素が強いものが署名に5行以上あると逆効果になります。「強い売り込みをされた」と毎回感じさせる可能性があります。本文よりも署名のPRのほうが長いのもNG。署名でのPRは2~3行程度でさりげなく行いましょう。


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署名にPRエリアを設ける場合、会社としてそのようなPR手法に問題がないかも確認しましょう。イベント情報を載せるときは、集客や告知の期限が過ぎたら忘れずに削除します。PR情報は1カ月に1回変更するなど定期的に更新して新鮮さを演出するのもオススメです。 重要なことは一度で伝わるとは限りません。だからこそ、何度も告知して伝え続けましょう。

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平野友朗

株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事。実践塾シェアクラブ 主宰。 1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学専攻。広告代理店勤務を経て、2003年、メルマガ専門コンサルタントとして独立。2004年、アイ・コミュニケーション設立。ビジネスメール教育・改善の第一人者として知られ、メールコミュニケーションの専門家。メールに関するメディア掲載1500回以上、著書32冊。メールを活用した営業手法には定評があり、メールやメルマガなどを駆使して1万社以上の顧客を開拓。メールのスキルアップ指導、組織のメールに関するルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などに数多く携わる。官公庁、企業、団体、学校での講演や研修、コンサルティングは年間150回を超える。日本初のビジネスメール教育事業や検定試験を立ち上げるなど、ビジネスメール教育の普及に尽力している。
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