商談率2.5倍!配配メールが推す「IS×メール」成功施策
- 【連載】まこりーぬが行く!メールマーケティングの現場に潜入取材!
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営業活動の代表的な手法の一つであるテレアポ営業は、企業や個人に電話をかけてアポイントを獲得するという、従来から存在する営業手法です。これまで接点のなかった未接触の顧客や、接点を持ったことがあるが契約に至っていない休眠顧客へのアプローチに用いられ、多数の企業で実践されています。
今回は、そんなテレアポ営業の効率を上げることができた事例をご紹介いたします。
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事例に入る前に、まずはテレアポ営業の特徴を、メリットとデメリットの観点で挙げていきます。
メリットは、コストが低く始めやすいことです。例えば、WEB広告を出稿する場合、一定量の広告露出とクリックを獲得して成果を出すためには、まとまった費用を投じる必要がありますし、チラシやハガキなどを送る営業手法では郵送物の作成と郵送の費用が必要です。それに比べてテレアポ営業は、電話と顧客の電話番号があればすぐに始めることができます。また、電話をかけるという誰でもできるシンプルな手法であるため、新人でもできます。
一方、デメリットは、非効率になりやすい営業手法だということです。テレワークが普及したことで、会社に電話しても接触出来ないケースが増えています。さらに、接触ができた場合も、相手は自社のことをよく知らず関係性もできていない状態のため、お断りをされるケースが多く、営業担当者は疲弊してしまい、テレアポ営業に対するモチベーションの維持が難しくなることもしばしばあります。また、お断りされないようトークを組み立てるスキルに個人差が出て、成果に差が出るといったこともよくある課題です。
このような理由から、リストの上から一件ずつ電話する従来型のテレアポ営業は、非効率になりやすいということがデメリットとして挙げられます。
以上のようなデメリットのあるテレアポ営業ですが、メール配信施策と組み合わせることで効率を上げることができます。
実際に、弊社配配メール事業部では未接触の顧客や休眠顧客へのアプローチの活動でテレアポ営業を行っていますので、どのように効率化したのか事例をご紹介いたします。
電話をする顧客リストは、過去に様々な経緯で収集したリストです。例えば、WEBから問い合わせをいただいた、展示会で名刺交換をした、弊社のセミナーにお申込いただいたなどです。2-3年以内に収集したものを対象としてリスト化しています。
直近で営業担当とのやり取りがない顧客リストを作成し、「もしかしたら検討を再開しているかもしれない…!」という淡い期待を抱いて上から順に電話をしたところ、アポ率は平均で1%程度。100件電話をして1件アポ獲得できるかどうか、といった実績でした。時間軸で見ると、弊社の場合1時間でおよそ15件電話できるので、6~7時間かけて1件アポ獲得という状況でした。
前述のように、リストの上から順に電話をした場合では非効率で成果にもつながりにくかったため、メール配信の結果をもとに電話をするようにしました。
メールは前述のBeforeと同じ条件のリストに一斉配信し、メール内容は、オウンドメディアのコラムを紹介する内容だったので、本文にはコラムURLなどを記載しました。メール一斉配信サービスを利用すると、誰がいつどのURLをクリックしたかが分かるので、クリックしてくださった顧客のみ抽出して、順に電話をしました。
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どのくらいクリックされるのかは業界やメール内容によっても異なりますが、配信成功数(メールがお客様のメールボックスに届いた数)に対して、クリック率の平均は1.5%程度です。
クリックをしてくださったということは、その内容に興味があり、何もしなかった顧客よりは検討意欲が高い可能性があることが想定されるため、電話する対象をクリック者のみに絞り込むことで、効率的に電話をかけることができます。
クリック者へのテレアポ営業で、実際のアポ率は平均2.9%となり、メール配信をしなかった場合よりも1.9ポイント上がりました。
「え?メールを組み合わせて効率化!と言っているのにそれだけ?」と思われた方、もう少しお付き合いください…!
事例①でアポ率に改善が見られましたが、もっと成果につなげたい!ということで、メールをもう1通組み合わせました。
最初のメールでコラムのURLをクリックした顧客だけに、さらにメールを配信したのです。2通目のメールの内容は、無料トライアルのご案内や事例資料のご案内など、1通目よりも少し営業要素を追加しています。
そして、2通目のメールにも反応していただけた顧客を抽出し、電話をしたところ、アポ率は4.0%となり、メール配信をしなかった場合よりも3ポイント上がりました。
3ポイントの上昇となると、100件電話をして1件アポが取れていたところが、4件になったというイメージです。時間軸でみると1件取るのに6~7時間かかっていたところが、2時間で1件以上アポが取れることになります。
このくらい数値に変化があると、みなさんも効果を少し感じていただけたのではないでしょうか。
アポ率が上がった要因は、検討意欲の高いお客様の絞り込みに成功したことです。1通目のコラムに反応しただけのお客様よりも、その後に配信されたより営業要素のあるメールにも反応していただけたお客様のほうが検討意欲は高いと想定されます。だからと言って、最初から全体に無料トライアルのご案内を送ってしまうと、興味のないお客様にも営業要素のあるメールを送ってしまうことになり、購読解除を招く原因になります。最初にコラムを送り、反応者だけに営業要素のあるメールを送るようにしたことで段階的に検討確度を高められました。
クリックしたことを確認して1通ずつメールを送るのは手間がかかってしまいますが、配配メールでは、クリックと同時に予め指定しておいたメールが自動で配信されるシナリオメール機能があり、上述した施策はそのシナリオメール機能を活用して配信しております。
最後の事例をご紹介します。事例②の施策で3ポイントのアポ率上昇を達成できましたが、さらに工程を追加することでアポ率が上がりました。
直近で配信したメールの反応回数でお客様をグループ分けし、それぞれのグループごとに内容の異なるメールを配信しました。
具体的にどのような基準でグループ分けをしたかというと、直近5回配信した「メール配信」に関するメールの開封数が3回以上のグループと3回未満のグループに分けました。反応回数の多いグループのほうが、配配メール事業部から配信する「メール配信」に関する情報に興味が高いということですので、反応回数の多いグループには「メール配信」に関するコラムを配信し、反応回数が少ないグループには、メール配信の目的となる「営業活動」に関するコラムを配信しました。
さらに、事例②の施策同様、コラムの反応者には2通目のメールを自動で配信し、そのメールの反応者に電話をしたところ、アポ率は7.1%となり、メール配信をしなかった場合よりも6.1ポイント上昇、実に7倍のアポ率を達成することができました。
グループ分けを行ったことで成果を出すことができた要因は、お客様の興味に合わせた配信内容にすることで、検討意欲を高めることができたということです。1回のメール配信の反応を基準にするよりも、複数回のメールを横断して反応回数を基準にグループ分けをしたことで、グループ分けの精度を高めることができました。
ここで注意が必要なのは、「開封する」という行動自体は同じでも、「どんな内容のメールを」開封したのかによって、お客様がただ情報収集したいのか、サービスを検討しているのか、といった状態が異なるということです。直近の反応を調査する際は、「そもそもどんな内容のメールを送っていたか」という点を踏まえることで、分析の精度を高めることができます。
今回の事例では、予めテーマを絞って配信を継続し、同テーマの直近5回の配信を対象に反応者を抽出しました。複数回のメールに反応しているお客様を手動で抽出するのは手間がかかってしまいますが、配配メールでは、複数回のメールを横断して指定した回数の開封やクリックがあったお客様をリスト化するホットリード抽出機能があり、この機能を活用することで、上述した事例も簡単に実行することができました。
配配メール事業部インサイドセールスチームの事例をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
結果的に、何も優先順位を付けていないリストの上から順に電話していた従来の営業スタイルと比較して、メール配信と組み合わせて行ったテレアポ営業で、アポ率が7倍になりました。当事例のように、営業手法としてテレアポは継続しつつ、より効率を上げる目的でメールを活用できます。
「メール配信が出来るか不安!」という方もいらっしゃると思いますが、弊社は手厚いサポート体制も整えていますので、運用も不安なく行っていただけます。効率的なテレアポ営業を実現したい方はぜひサービスの詳細をご覧ください。
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