【調査結果】対応済み企業の割合は?Gmailガイドライン変更の影響を調査しました!
- メールマーケティング
- 調査データ
送られてくるはずのメールが届かない、送ったメールが相手に届かない、といったトラブルは珍しくありません。少し前のレポートになりますが、ニューヨークのEメールサービスプロバイダReturn Path社の調査によれば、驚くべきことに4通に1通ものメールが送り先に届けられることなく、茫漠たるインターネット空間に飲み込まれてしまっているそうです。
いったいどうして“メールが届かない”ということが起こってしまうのでしょうか?また、どうすれば適切にメールを届けられるようになるのでしょうか?今回はそんなギモンにお答えし、メールが届かない場合にまず確認すべき6つのチェック項目と、迷惑メールと間違われないようにするための6つの対策をご紹介します。
関連記事:そのメール、もしかすると相手に届いていないかも?最低限知っておくべき“メール配信の仕組み”を教えます!
そもそもなぜ“メールが届かない”ということが起こり得るのでしょうか。この要因は、メールを送る側および受け取る側の双方に潜んでいます。まずは、メールが届かない主な要因を、チェック項目としてご紹介します。
■メールが届かない原因のチェックリスト■ 1. オフラインになっていないか?(受信側) 2. 受信ボックスが満杯になっていないか?(受信側) 3. 送信先メールアドレスが間違っていないか?(送信側) 4. 添付ファイルのサイズが大きすぎないか?(送信側) 5. メールサーバーに障害が発生していないか?(送受信側) 6. メールがブロックされていないか?(送受信側) <補足> 迷惑メールフォルダに振り分けられていないか?(送受信側) |
インターネットに接続されていないことも、メールが届かない原因の一つです。
まずは、インターネットに接続されているか、モバイル端末の場合は、電波状況が不安定だったり機内モードになっていたりしないか、一度確認してみましょう。
Outlookをお使いの方は、意図せず「オフライン作業モード」になっておりメールが受信できていなかった、というケースもあります。その場合は、[送受信]タブの[オフライン作業]ボタンで切り替えてオンラインに戻ることができます。
受信したメールの保存期間の設定には、いくつかの種類があります。
などがあります。
削除せずにずっと残しておく設定だと、メールサーバーの中のメールは増え続けることになるため、いつかは満杯になってしまいます。メールサーバーが満杯になるというのは郵便ポストが満杯になって入らず、郵便配達員が持ち帰らざるを得ない状況と同じで、新たにメールを保存することができずメールが届かないことになってしまいます。
例えば、「受信した後サーバー上には残すが、14日経過したら順に削除していく」という設定にしておけば、無限にメールが溜まってしまうことがなくメールサーバーが満杯でメールが届かないという問題を回避できます。
送信者の場合は、相手のメールボックスが満杯になっていて送信できなかった旨のバウンスメールが返信されますので、メール以外の手段で受信ボックスが満杯になっていることを伝えてあげてください。
送信側が真っ先に確認したいのが、送信先メールアドレスの誤りです。タイプミスやアドレス変更により無効となったメールアドレスにメールを送ってしまうこと、意外とありますよね?
目視で確認したとしても、わかりづらい箇所として「ドットが抜けていないか」「メールアドレスに半角ではなく全角文字が混じっていないか」という点にも注目してみてください。ドットが全角文字になっている場合は肉眼では判別しにくいかも知れませんので、一度半角文字で入力し直してみるのも有効です。
間違っているメールアドレス宛にメールを送信すると、「配信不能」や「User Unknown」といった内容のメール(バウンスメール)が返信されます。送信側の方は、該当するメールが自分の受信フォルダに返ってきていないか、確認してみましょう。
受信側の方は、間違ったメールアドレスを伝えていないか、メールアドレス登録時に入力ミスをしていないかなど、可能であれば確認してみましょう。
メールにはファイル添付ができます。ビジネスシーンではお客様に商品カタログや見積書などの書類を添付して送ることが多いのではないのでしょうか?
メーラーやメールサービスでは、送受信1通あたり○MB、メールボックス1つあたり○GBなど容量制限が設けられており、設定されている容量を超えるメールは送受信できません。送信側で1通あたりの容量制限を超えていなくても、受信側のメールボックスに空きが無ければ届かない場合があります。そのため、添付するファイルが数MB以上になる場合には注意が必要です。
まずは送ろうとしているメールに、大きすぎるファイルが添付されていないかどうかを確認し、大きすぎてメールで送れない場合には、以下のような手段を考えてみてください。
関連記事:配配メールでは最大3MBのファイルを添付して一斉配信が可能
関連記事:Gmail容量上限は25MB!?ファイルを送れない時の具体的対処法
ひと昔前に比べれば、こういった機会はだいぶ減りましたが、ゼロではありません。
メールサーバーは24時間、365日稼働しています。しかし、システムメンテナンスで一時的に動作を止めることや、何らかの障害が発生して動作が止まってしまうことがあります。過去には、正月の「明けましておめでとう」メールが急増したことでサーバーの負荷が上がり、メール送受信の遅延が発生するなどしていました。
また、各社対応を行っており近年ではあまり見かけませんが、クラウド上で動くメールサービスなどでは、配信サーバーを共有して利用しているため、自分の会社ではない別の会社にて大規模な配信を行っていたりすると、サーバーに負荷がかかり障害が発生することもあります。
このような場合は、送信側・受信側では対処のしようがありません。お使いのメールサービスを管理している企業のWEBサイトなどで、障害報告やメンテナンスの告知がないかをチェックしてみてください。
これはサーバー管理側の問題なので、ほとんどの場合時間が経てば解決します。
メールが届かない原因の一つとして、受信側で受信拒否されていることが考えられます。
特に、携帯電話でのメール受信で「xxxx@docomo.ne.jp」「xxxx@ezweb.ne.jp」といったように携帯キャリアから提供されているメールアドレスの場合、迷惑メール対策として最初から、許可したメール以外は届かないようにする、携帯キャリア以外からのメールを受け取らない、Gmailなどのフリーメールを全て排除する、などの設定になっている可能性もあります。
受信側の方は、現在どのような受信設定になっているのかを確認してみてください。特定のドメインからメールを受信できるように登録するなど、受信設定を変更することで解決する可能性があります。
設定方法は各社のサイトを参考にしてみてください。
迷惑メールフィルター設定 | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
迷惑メール対策の受信リスト/拒否リスト設定 | NTTドコモ
受信許可リスト設定 | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
メールがブロックされる理由には、受信拒否以外の理由もあります。その場合、送信側でできる対策もありますので、詳細は以下の記事をご参考ください。
関連記事:メールが届かない!メールマーケティングの代表的なKPI「不達(バウンス)率」とは?
これまでメールが届いていない場合に考えられる原因をご紹介してきましたが、サーバーには届いているけれども、受信者には気づかれていないメールも存在します。 それは、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまったメールです。
正規のメールであるにもかかわらず、迷惑メール(スパムメール)だと見なされてしまうことによって迷惑メールフォルダに振り分けられてしまい、受信者がそのメールの存在に気付いていないということがあります。
例えばGmailでは、迷惑メールは「受信トレイ」とは別の「迷惑メール」フォルダへと自動的に振り分けられ、一定期間が過ぎると自動的に削除されます。大変便利な機能ではありますが、まれに、大事なメールまで迷惑メールと見なされて迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうことがあるのです。
届くはずのメールが受信フォルダに届いていないときは、迷惑メールが振り分けられているフォルダの中を探してみてください。また、必要なメールが迷惑メールフォルダに振り分けられてしまっていないか、月に1~2回程度は確認するよう習慣づけるのがおすすめです。
なお、迷惑メールのフィルターには受信者が手動で設定するものの他に、メールサービスプロバイダが自動で検出するものもあります。後述する「迷惑メールと間違われないようにするには」とも密接にかかわる箇所にもなります。
先にも触れましたが、メールが届かない原因としてとても多いのが、迷惑メール(スパムメール)と見なされてしまい、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうことです。
継続的に迷惑メールと判定される状態が続くと、送信者側が迷惑メール業者と疑われ、ブラックリストに登録されてしまう可能性があります。登録されてしまうと受信自体ブロックされてしまうこともあるため、メルマガなどの配信を担当されている方は特に、これからご紹介する対策をチェックしてみてください。
関連記事:【重要】2024年2月Gmailの送信者ガイドラインが変更!必要な対応をわかりやすく解説
迷惑メール(スパムメール)と間違われないために行う対策を学ぶ前に、まずは、なぜ迷惑メールと間違われてしまうのかをしっかりと理解しておく必要があります。
これだけさまざまなサービスで迷惑メールを撃退する技術が開発されているのに、なぜ正規のメールまで迷惑メールと判定されてしまうのでしょうか。よくある要因についてみていきましょう。
受信側の事情としては、迷惑メール撃退の設定を厳しくすればするほど迷惑メールが届きにくくなりますが、その分正規のメールまで誤判定されるリスクが高くなります。
迷惑メールさえなければこのような問題は起きないわけですが、今後も迷惑メールがなくなるとは考えにくいですよね。受信側のチェックや設定の工夫も必要ですが、何より、送信側の「迷惑メールと間違われないための対策」が必要となります。それぞれの対応方法について詳しく説明をしていきます。
関連記事:メルマガの配信が迷惑メールになる!?ユーザーに嫌がられる原因と対策
大半の場合は、見直すまでもなく当たり前に対応がなされているとは思いますが、公序良俗に反する不適切な内容のメールは迷惑メールと判定されやすいです。
不適切な内容とは、アダルト、残虐、差別的内容などが含まれているものを指します。迷惑メール業者は、このような受信者の意向を無視した内容を⼤量に配信しています。
自分の配信するメールの中に、このような表現はもちろん、間違って受け取られてしまうような似たキーワードが入っていないかどうかを確認しましょう。
関連記事:メルマガ初心者必見。迷惑メールと思われないためのメール作成方法
例えばメルマガのように、一度に大量のメールを送信する場合、送信リストに一定以上の割合で無効なアドレス(存在しないアドレス)が含まれると、メールサービスプロバイダによって“迷惑メール”と判定されてしまうことがあります。
また、一度“迷惑メール”と判定されてしまうと、他の有効なアドレスに対するメールまでブロックされてしまう恐れがありますので、細心の注意を払う必要があります。つまりは、送信元のドメインやIPアドレスの評価(IPレピュテーション)までも下げてしまう可能性があります。こういった評価が下がるとドメインやIPアドレスがブラックリストに入ってしまい、メールが届かなくなってしまいます。
対処方法として、宛先不明のエラーメールが返ってきた場合は該当アドレスを速やかに送信リストから除外するなど、定期的なリストのクリーニングを推奨します。
より具体的な配信リストのクリーニング方法を知りたい方は、以下の記事にてまとまっていますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
【参考】メルラボ|メール配信リストのクリーニングと管理は何からはじめるべき? https://mailmarketinglab.jp/2019-07-13/ |
また、定期的な配信リストのクリーニングは、間接的に自社のメッセージをよく読んでくれる人のリストを育てることにもつながります。エラーはもちろんですが、オプトアウトの配信停止も恐れずに定期的に配信することで、配信リストを常に正常かつ有効なもののみに保ち、結果として迷惑メールと間違われないための対策に加え、メール配信効果を高めることに繋がります。このことをリストエイジングとも呼びます。
関連記事: 配配メールのエラー解析機能でカンタンにリストクリーニングができる!
ドメインとは、インターネット上でコンピューターを識別するための住所のようなもので、共用と専用(独自)の二種類があります。ちょうどマンションと一戸建てのような関係だと考えてください。
メールアドレスに共用ドメインを利用している場合、同じドメインを共用している他者が迷惑メールを送るなどしてメールサービスプロバイダからブラックリストに登録されると、まったく関係のないこちらのメールまで迷惑メールとして扱われてしまう可能性があります。ですので、事業会社であれば必ず独自ドメインを取得されるよう強くオススメします。
受信者に手動で受信設定をしてもらうことで、メールを迷惑フォルダではなく受信トレイに届くようにします。受信者の協力を得る必要がありますが、その効果は絶大です。フォームの完了ページやFAQ、メルマガのフッターなどで、必要なメールを届けられるよう受信者に設定を促しましょう。
【参考】メールが届かない場合について | ユニクロお客様窓口 http://faqnavi12a.csview.jp/faq2/userqa.do?user=frgroup&faq=uniqloec&id=2627 |
設定方法はメールサービスプロバイダによって異なりますので、詳しくはそれぞれのサポートページをご参照ください。
関連記事:【担当者必見】メルマガの開封率を倍増させるタイトル(件名)の作り方!
送信元メールアドレスの詐称、いわゆる“なりすましメール”を防止する手法として生み出されたのが「送信ドメイン認証」と呼ばれるもので、それを実現するための仕組みがSPFとDKIMです。こういった設定を行うことで、メール送信元の信頼性を高めることができ、“迷惑メール”として判定されにくくなります。
設定にはある程度専門的な知識が必要となりますので、“やり方がよくわからない”という方は無理をせず、社内のシステム担当者や取り引きのあるシステム会社などに相談してみましょう。
なお、最近はGmailの送信者ガイドラインが変更され、迷惑メール対策が強化されています。ガイドラインの要件を満たしていないと迷惑メール判定を受ける可能性が高くなりますので、必ずご確認ください。
関連記事:【重要】2024年2月Gmailの送信者ガイドラインが変更!必要な対応をわかりやすく解説
関連記事:なりすましメールに注意!SPF認証とDKIM認証の違いとは
画像の多用やその他形式のファイル添付は、不審なメールであると誤解されやすい傾向にあります。
先に述べたように容量オーバーでメールが届かないケースもありますので、画像、動画、PDFといったファイルは、添付するよりも別の方法をとった方が無難です。
関連記事:メルマガの作り方を6つのステップで解説
メールが届かないときに確認したい6つのチェック項目と、迷惑メールと間違われないようにするための対策をご紹介しました。送られてくるはずのメールが届かない、相手にメールが送れない、というときにはまず、これらのポイントを確認してみてください。
迷惑メールと間違われないようにするための送信側の対策は、いずれか一つを実施すれば劇的な効果を得られる、という“打出の小槌”ではありませんが、地道に取り組むことで着実にメールの到達率を改善することができます。メールの到達率を改善することは、メールマーケティングの効果を“確実に”上げる数少ない方法の一つです。
また、メール配信システムを導入することも、メールが届かない状況を改善する一つの手でしょう。一斉配信に適していないツールを使用してメルマガなどの大量のメールを送信し、失敗しているケースには特におすすめです。適切なメール配信システムを導入し、きちんとメールが届くようにしてみてはいかがでしょうか。
関連記事:BCCで一斉配信してはいけない7つの理由
関連記事:メールが届かない!メールマーケティングの代表的なKPI「不達(バウンス)率」とは?
関連記事:配配メールでは「なりすましメール対策」を実施しています!