メールを営業で活用する

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営業力アップ!メール活用術 第1回

今回から始まりました『営業力アップ!メール活用術』。本コラムでは、営業メールやメールマガジンなど、営業でメールを活用する方法について解説します。BtoB企業のマーケティング担当者や営業支援担当者など、これからメルマガを始める方、すでにメルマガを発行していてブラッシュアップしたい方、営業でメールを使ってお客さまとコミュニケーションを取りたい方など、営業活動でメールを活用したい方には、きっと役に立てていただけることと思います。 私は、株式会社アイ・コミュニケーションというメールに特化したマーケティングの会社を経営しています。2017年で設立15年目を迎えましたが、ウェブマーケティングとメール営業で、ほぼすべての案件を獲得しています。有料セミナー、企業研修、コンサルティング、通信教育サービス、メール配信システムなど、さまざまなサービスや商品を提供しています。 はじめから、このような営業の仕組みだったかというと、そうではありません。私は起業前、営業会社で新卒の採用企画を販売していました。雨の日も風の日も、そして雪の日も飛び込みばかり。苦労して名刺交換をしても、案件にはほとんどつながらない。テレアポをして「挨拶だけでもいいので5分ください」「まずは情報交換をさせてください」といった無駄なアポイントばかり取っていました。毎日のように新規を追い求めますが、空振りばかり。1年間に受注できるのは10社程度。そんな日々を過ごしていました。 私が1年前に訪問したお客さまから別の営業担当が受注してくるということも珍しくありませんでした。「なぜ、1年前に訪問したときは見込みがないと思ったのに、この営業担当は受注できたんだろう?」この問いがメール営業を思いついたきっかけです。

効率重視の落とし穴

営業担当は効率を求めます。「見込みがない」と思ったら見切りをつけて、別の企業にどんどんアプローチすべきだと考えます。「しつこく営業をしてお客さまに迷惑をかけたくない」とも考えます。しかし、ここに落とし穴があるのです。 お客さまから次のように言われたことはないでしょうか? 「今は必要ない」 「導入の予定はない」 「忙しい」 「検討する時間がない」 「うちに営業してもムダだと思う」 「必要なときにはこちらから連絡します」 お客さまの心理としては「強いセールスはされたくない」というものがあります。私は経営者となり営業を受ける立場になってから、さらにその気持ちが分かりました。その結果、営業されたら距離を置こうとします。もしくは、いったん保留にしようとします。営業担当はこれらの言葉を鵜呑みにします。

お客さまへのアプローチを止めない

「用があるときに、こちらから連絡しますね」と言われて、本当に連絡があった経験はどのくらいあるでしょうか。お客さまの周りには選択肢がたくさんあります。用ができたときに、「あのとき連絡をくれたから」「こちらから連絡すると伝えたから」と、わざわざ連絡をくれるケースは稀です。待ちの姿勢でいると、その間に、たまたまタイミングよく声をかけた別の営業担当が受注することになるのです。 このとき「お客さまが嘘をついた」「お客さまに騙された」「お客さまに嫌われた」と思ってはいけません。相手の状況を正しく認識できず、早々に見切りをつけてしまった営業担当に問題があります。 毎週のように電話をかけたり、訪問をしたりして、お客さまに迷惑をかけたくないと思うのはよく分かります。ただ、お客さまに「今は必要ない」と言われても、それが本心かは分かりません。今は必要なくても、いつか必要になるかもしれません。いつか必要になるかもしれない可能性がゼロでない以上は、アプローチを続けるべきなのです。 必要とされていないのにアプローチを続けるのは、営業担当にとってストレスにもなり、モチベーションが維持できないことは多いでしょう。それでも、アプローチを続けなければ、来たるタイミングで選んでもらうことができません。

思い込みを捨てる

見切りをつけ、追わないための体のいい理由。それらは営業担当の思い込みであることが多いのです。そうした思い込みは至る所で生まれます。 例えば、100人に営業メールを送り、1人から激しいクレームがきたとします。そうすると、その瞬間に「送った他の人にも迷惑をかけているんじゃないか」と悲観的に考えてフォローを止めてしまう。しかし、1件でも申し込みがあっても「他の人も申し込んでくれる可能性がある」とは考えません。つまり、人は、マイナスの要素に引きずられて、それを回避する傾向が強いのです。 この状態を打破できるのがメールです。1対1のメールもあれば、1対多のメルマガのような送り方もあります。ここでは『営業メール』とひとくくりにして呼びます。

メールを送ってライバルに差を付ける

営業メールというと、1回のメールでアポイントを取る、1回のメールで受注をするといった即効性を期待されることが多いようです。しかし、それは都合のよい幻想ともいえます。 本来のメールコミュニケーションの目的を考えれば、1回のメールで売り上げを上げるというよりは「関係維持のために送るもの」と捉えた方がよいでしょう。長期的に関わり続け、お客さまが「欲しい」と思ったとき、すぐに声をかけてもらえる距離にいること。忘れられない存在であること。提供しているサービスや商品を記憶してもらう、必要になったときに思い出してもらう。しかも、一番に思い出してもらう。これが重要なのです。 選択肢に囲まれているお客さまに第一想起してもらえることは、ライバルと大きな差を付けることにもなります。 そのためにはお客さまに「案内は不要です(検討の可能性はゼロ)」と言われるまで、ひたすら声をかけ続ける。「しつこくて不快だ」と思わないくらいの距離感を保ちつつ、返事がなくても「無視をされたのではなく、今は必要ないだけだ」と考えるようにします。 必要になったときのために信頼関係を構築する。それがメールの役割です。単純に接触し続ければいいというわけではありません。メールを通じて印象形成をしていく。これもポイントです。 コツコツと築き上げた信頼、好印象が、未来の受注につながります。これが分かると、メール営業は楽しくなりますし、飛躍的に売り上げが上がるようになります。

営業メール6つのポイント

営業メールを送るときに重視すべきことは次のとおりです。
  • 接触頻度は適切か
  • 接触のタイミングは適切か
  • 継続した接触ができているか
  • 接触内容(メールの文章)は適切か
  • 不快感を与えないメールが送れているか
  • BCCで一斉送信などのリスクはないか
本連載では、どのようなメールを送ったらお客さまのマインドシェアを高め、適切に反応してもらえるのか。事例とともに解説していきます。
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平野友朗

株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事。実践塾シェアクラブ 主宰。 1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学専攻。広告代理店勤務を経て、2003年、メルマガ専門コンサルタントとして独立。2004年、アイ・コミュニケーション設立。ビジネスメール教育・改善の第一人者として知られ、メールコミュニケーションの専門家。メールに関するメディア掲載1500回以上、著書32冊。メールを活用した営業手法には定評があり、メールやメルマガなどを駆使して1万社以上の顧客を開拓。メールのスキルアップ指導、組織のメールに関するルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などに数多く携わる。官公庁、企業、団体、学校での講演や研修、コンサルティングは年間150回を超える。日本初のビジネスメール教育事業や検定試験を立ち上げるなど、ビジネスメール教育の普及に尽力している。
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