代理店(パートナー)向けのナーチャリングのシナリオ例【連載第10回】
- 【連載】BtoB企業のための初めてのメールマーケティング講座 <戦略編>
- Tips
こんにちは。株式会社グリーゼの江島です。
第2回で、名刺交換からのナーチャリングシナリオ例
第3回で、無料セミナー参加からのナーチャリングシナリオ例
第4回で、デモンストレーション参加前のナーチャリングシナリオ例
第5回で、上司決裁を手助けするナーチャリングシナリオ例
第6回で、商談が尻すぼみになってしまった場合のナーチャリングのシナリオ例
第7回で、失注してしまった場合のナーチャリングのシナリオ例
第8回で、既存客(取引継続中)向けのナーチャリングのシナリオ例
をご紹介しました。
今回は、既存客のうち、以下の②についてのシナリオを考えてみたいと思います。
①取引(契約)継続中
②取引(契約)終了
「え? 取引が終了したお客様にナーチャリングしても意味ないんじゃないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
いえいえ、そんなことは、ありません。 取引(契約)円満終了のお客様に対しては、以下のようなビジネスの機会が考えられます。
たとえば、弊社の場合ですと、
例)社内でコンテンツを内製できる体制が整ったので、「これからは自分たちでがんばります」ということでご支援が終了したが、 ・やっぱり自分たちではできなかった ・自分たちだけでやっていたけれど、オーバーフローしてきたのでその分をアウトソーシングしたいというニーズが生まれた ・担当者が辞めてしまって、また社内でできる人がいなくなってしまった ・他部署で同様の支援を必要としている などの理由で、戻ってこられるケース |
があります。
このような場合には、「敗者復活戦」のコミュニケーションとほぼ同じシナリオが役立ちます。 下記をご参照ください。
関連記事:失注した場合のナーチャリングのシナリオ例【連載第7回】
たとえば、弊社の場合ですと、
1) ご支援していたサービス以外の既存サービスでご支援できる可能性がある場合 例:調査レポートの制作ができる会社を探しておられたが、弊社とはメールマーケティングを通じたお付き合いだったので、グリーゼが調査レポートの制作も得意としていることはご存知なかった 2) 新しくできたサービスでご支援できる可能性がある場合 例:MA(マーケティングオートメーション)を導入したので支援してくれるパートナーを探しておられたが、お取引が終了したのが数年前なので、弊社がMA導入企業さまへのコンテンツマーケティング支援も始めていることをご存知なかった |
などが考えられます。
今回は、このBのパターンについて、いつものように「Before」と「After」からシナリオを考えてみましょう。
「作戦」(シナリオ)を立てるときに最初に考えるべきは、「どんなBefore」を「どんなAfter」に変えたいのか?でしたね。
では、今回の対象者の「Before」とはどんな状態でしょうか? 例えば、こんな人をイメージしてみましょう。
では、「After」はどうでしょうか?
では、望ましい「After」を手に入れるために、あなたならどんな「シナリオ」を立てますか?
もちろん
1)新しい製品・サービスをリリースしたことを伝える
これは、もちろんとても大切です。
「メールマガジンなどで、何回も伝えているからしつこいと思われるのではないか・・・」という心配は不要です。
お客様は、あなたが思うほど、貴社のメールを読んでいないし、読んでいたとしても覚えていません。
(上記は、すべてのメールコミュニケーションについて言えることです。)
では、これだけの情報提供でよいのでしょうか?
お客様と貴社は信頼関係ができていますから、前向きに検討はしてくれるかもしれませんね。
しかし、「新しい製品・サービス」であるということで、例えば
・先行企業の製品、サービスの二番煎じなのではないか? ・先行企業の製品、サービスに比べて、品質が低いのではないか? ・先行企業の製品、サービスに比べて、実績が少ないのではないか? |
などの不安も、感じるかもしれません。
これらの不安を解消するために、
2)十分な強み・実績などがあることを伝える
ことも大切ですね。
上記のようなコミュニケーションを想定した場合に、つまずく可能性があることについて、以下に解決案を紹介しておきましょう。
まずは、数社にモニターとして使っていただけるようにお声がけしましょう
「導入動機」にフォーカスした導入事例を作成しましょう
※下記の記事もご参照ください。
このときこそ、過去のお取引の経験が活きてきます。過去に円満にお取引を終了しているということは、お客様は貴社に対して「信頼できる会社だ」「いいパートナーだ」という印象を持っているはず。前回のお取引でお客様に評価していただいた点をアピールしましょう!
以上、少しでもご参考になれば幸いです。
次号では、「代理店」向けのナーチャリングシナリオをご紹介します。お楽しみに!