よくある質問特集【連載第13回】
- 【連載】BtoB企業のための初めてのメールマーケティング講座 <書き方編>
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前回までに、メールの件名・導入文・目次・本文の書き方について、お話ししました。
今回は、「編集後記」の書き方について、お話しします。・・・と言うと、「えっ?BtoBメールに編集後記なんて要るの!?」とびっくりされる方も多いと思います。
もちろん、一般的なメールには必要ありませんが、「メルマガスタイル」のものには、BtoBだからこそ「編集後記」を入れるべきだと私は考えています。
それはなぜなのか?
まずは「編集後記」とは何なのか、というところから、私が「編集後記」をお勧めする理由、そして実際に何を書けばいいのかということをご紹介します。
関連記事:メルマガに編集後記は必要? 掲載しなくてもよい理由・掲載するメリットを解説
では、そもそも「編集後記」とは何でしょうか?
「編集後記」とは、主に雑誌や社内誌、PTA広報誌や書籍などで、編集者が記すあとがきのことです。
「編集後記」では、その記事のメイントピックが触れられていたり、編集時には書くことが出来なかった編集者の正直な感想や裏話などが書かれていることが多いです。
そのため「編集後記」によって、普段はわからない編集者の人柄を読者に伝えることが可能となっています。読者に親近感を抱いてもらうことができる貴重な機会となります。
BtoBのメルマガは、とかく「硬く」「つまらなく」なりがちです。あまりくだけて楽しく書くわけにもいかないし、内容的にも展示会やセミナーのご案内などワンパターンになってしまいがち。
そんな中で、唯一「人間らしさ」「書き手の顔」を見せることが許されているのが、「編集後記」なのです。ですから、BtoBメルマガには「編集後記」はとても有効。
「○○社のメルマガは、編集後記が面白いからいつも読んでいるよ!」と言われるようになったら、しめたものです。
では、具体的には、「編集後記」に何を書けばいいのでしょうか?
「ぜひ展示会にお越しください」
「セミナー会場でお待ちしています」
・・・等は、NG。
なぜなら、「編集後記」の目的は、「人間らしさ」「書き手の顔」を見せて、毎号楽しみにしていただくことだからです。
ですから、以下のようなものがお勧めです。
➀クスッと笑えるような話
例:
新しいスタッフが増えたので、先日歓迎会を開きました。
そのスタッフが、自己紹介のときに「物真似が得意」だというのでやらせてみたところ、 それ以来、彼女は、「キクカワ」と呼ばれています 。 |
このように社内の話を書くときは、「楽しそうな会社だな」「みんな仲がいいんだな」と、読者に好印象を持ってもらえるように心がけましょう。
②トホホな話(自虐ネタ)
例:
皆さん、クリスマスはいかが過ごされましたか?
私は、友人主催の「ぼっちの会」に参加しました。 「ぼっち」というのは「ひとりぼっち」、つまり一緒に過ごすカレシ・カノジョがいない人のことです。 トホホ。 |
このように自虐ネタを書くときは、「楽しい人だな」「親しみやすい人だな」と、読者に親近感を持ってもらえるように心がけましょう。
③共感できる話
例:
先日は、娘の小学校最後の運動会でした。
3年生までは、クラスで一番のチビ。身体も弱く、体育はいつも見学だった娘。 休み時間には、一人で本を読んだり絵を描いたりしていることが多かったようです。 それが、バスケを始めた頃から急に背が伸び始め、友だちも少しずつできてきました。 そして、運動会では、なんとリレーの選手に。 |
このように自分の家族の話などを書くときは、押しつけがましい印象になってしまったり、自慢に受け取られてしまったりしないように心がけましょう。
「うんうん、わかる わかる」と、読者に共感していただけたら大成功です。
上記①②③の例文にもありますが、編集後記は季節の話題で始めるとリアルタイム感がでます。そこで、読まれる時期に合わせて季節を感じさせるを使ってみてはいかがでしょうか。季節ごとの例文をご紹介します。
・サクラの季節ですね。皆さんはもうお花見に出かけられましたか?
・卒業・入学・異動など、新生活に入られた方も多いのではないでしょうか。
・いよいよ新入社員が入ってくる時期ですね。もう準備は万端ですか?
・もうすぐ夏休みという方も多いと思います。ご予定は立てられましたか?
・このところ、毎朝、高らかなセミの声で目が覚める日が続いています。
・外は猛暑、室内はキンキンの冷房、体調管理が難しいですよね。
・秋といえば食欲、スポーツ、芸術、読書…あなたは何派ですか?
・青く広がる秋晴れの空を見ると清々しい気分になります。
・今年のシルバーウィークは例年より長く、遠出された方も多かったようです。
・あちこちで赤や黄色に染まった紅葉が見受けられるようになりました。
・寒さが本格的になり、インフルエンザが猛威を奮っているようです。
・温かいお鍋が美味しい時期ですよね。今年は、〇〇鍋がマイブームです。
・師走も終盤、今年も残すところ◯日となりましたね。
これまで、「編集後記」に書く内容についてお伝えしてきましたが、ここからは実際に書く際の注意点について説明していきたいと思います。
最も重要なのは、伝えたいことを明確にして簡潔に書く、ということです。
特にメールの編集後記ともなると、他の媒体に比べて短くなるケースが多いと思いますので、読者に対して伝えたいことを明確にして、簡潔さを意識するようにしましょう。
編集者として様々な苦労や感想があると思うので、その中でも一番読者に伝えたいことをピックアップして、記事に起こせばいいのです。
正直な気持ちを綴る事によって、あなたの人柄が読者に伝わって、親近感を抱いてもらうことができるでしょう。
BtoBのメルマガの場合、くだけすぎた表現は避けたいですが、読者が親しみを感じることができるように、ある程度フランクな文体を意識すると良いでしょう。
実は、「編集後記」には、BtoBならではの上級技が存在します。
以前、BtoBでは「差出人名(From)」に、担当営業の名前を差し込めると効果的と書きました。もし、「差出人名(From)」を担当営業の名前で出せるのであれば、「編集後記」も各担当営業のエピソードにできればベストです。
関連ページ:「配配メール」の差し込み機能
このようなことを実現するためには高機能なメール配信システムが必要ですが、「メールでここまで出し分けすることもできる」ということは、覚えておくとよいでしょう。
>>「配配メール」では、一斉配信でも宛先毎に個別の情報の差し込みが可能!
次回は、BtoBメールでも最近増えてきたHTML形式についてお話しする予定です。お楽しみに!
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