問い合わせフォームからの営業はOK?フォームから送る正しい内容と例文をご紹介

問い合わせフォームからの営業はOK?フォームから送る正しい内容と例文をご紹介

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営業力アップ!メール活用術 第4回

最近、問い合わせフォームから営業メールが届くことが増えました。

弊社の場合、ホームページに問い合わせ先としてフォームを用意し、メールアドレスも記載しています。フォームからいろいろな営業の問い合わせが入りますが、メールの文面がそのままフォームに貼り付けられているものも多い。それであれば、フォームからではなくメールを送ったほうがいいと思うのですが機械的に操作をしているのでしょう。

そもそも、問い合わせフォームから営業メールを送ってもいいのでしょうか。

本記事では、問い合わせフォーム営業を検討している方に向けて、注意点や例文をご紹介します。

 

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専用窓口のフォームから営業してもいいの?

そもそも、問い合わせフォームから営業メールを送っても問題ないのでしょうか?

結論から言うと、問い合わせフォームはさまざまな問い合わせの窓口なので送ること自体は問題ありません。

ただし、学生向けや顧客向けなど専用窓口のフォームから営業メールを送るのは避けたほうがよいでしょう。そのために設けている窓口に関係のない連絡をするのは失礼だと考えられます。電話も、フリーダイヤルや専用窓口の番号にかけるのは控えたほうがいいでしょう。

避けた方がいい理由は主に2つ。

まず、印象が悪い。悪い印象を持った相手に返信をするというのは気が乗らないものです。無視されるかクレームが入るかのどちらかでしょう。

次に、担当者に届かない可能性がある。例えば、問い合わせへの対応をアウトソーシングしていたら、関係ない問い合わせは無視する可能性があります。弊社が外注先から「営業メールが来たらどうしますか?」と聞かれたら、最初は内容を精査して一定期間が過ぎたら「無視してください」と指示をするでしょう。

 

フォームから送るべき内容と具体的な書き方とは?

では、問い合わせフォームから営業を行う場合にはどのような内容を書くべきか。長いと読み手に負担をかけるのでシンプルな内容を心がけます。

・簡単な自己紹介(何をしている会社か、誰か)
・どんな意図で連絡をしたのか
・求めるアクション

このような情報で十分です。

・簡単な自己紹介(何をしている会社か、誰か)

株式会社アイ・コミュニケーションの平野友朗です。
弊社はビジネスメールの教育研修の専門会社です。
日本一ビジネスメールに関する取材を受け、書籍も20冊以上出しています。
基礎研修だけでなく、営業、時間短縮、英文メールなどさまざまな研修プログラムをご提供しています。

このように、自社のことを簡潔に説明します。ホームページのURLを記載して会社概要やプロフィールページを紹介してもよいでしょう。

初めての連絡は読んでもらえなければ始まりません。長々と書いてあると読み進めるのが苦痛になります。あれやこれやと伝えたい気持ちを抑え、自社の強みや他社との差別化ポイントを簡潔に書きます。

・どんな意図で連絡をしたのか

ウェブサイトを拝見し、お客さま向けのウェブサポートの窓口があることに気付きました。
実は最近、メール対応の質を上げたい、時間を短縮したいというご相談が増えております。
そこで○○社様にお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。

「こちらのことを考えているな」と思えるメールはしっかり読みます。

逆に、「同じような文面で一斉送信しているな」と思うメールには興味がわきません。そのようなメールは何度送っても「○○社は営業メールを送ってくる会社だから無視しよう」と処理され、最悪の場合は「しつこいな。迷惑だ」と思われてしまうかもしれません。

ホームページを見た、同じ業界との取引実績がある、そのソリューションで○○の成果が上げられるなど、相手のことをしっかりと見て、相手が会いたくなる(返信をしたくなる)理由を伝えるべきです。

相手にとってのメリットを提示できないなら営業メールは送らないほうがいい。イメージを悪くするだけです。

・求めるアクション

もしご興味がございましたら、詳しいお話をさせていただきます。
その際は、このメールにご返信いただけますと幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。

今回の例では「興味があれば連絡がほしい」というひと言で締めています。

自社のサービスに強い優位性がある場合、この日でなければどうしても面談ができない場合などは日時の候補を挙げるのもよいでしょう。

私は普段、東京で仕事をしていますが研修などで地方都市に行くこともあります。そのような場合は「出張のため面談できる日程がここしかない」と断りを入れて日時の候補を提示するようにしています。

 

正しい問い合わせフォームの例文をご紹介

それでは、これまでご紹介した内容を踏まえて、好印象を与える問い合わせフォームの例文をご紹介します。

 
株式会社アイ・コミュニケーションの平野友朗と申します。

弊社は、ビジネスメールの教育研修の専門会社です。日本一ビジネスメールに関する取材を受けている他、書籍も20冊以上出しています。

御社のウェブサイトを拝見し、お客様ウェブサポート窓口があることに気がつきました。

弊社では、営業、時間短縮、英文メールなどの研修プログラムを提供しています。

そこで、株式会社○○社様のお力になれるのではないかと思い、ご連絡いたしました。

もし、ご興味がございましたら、詳しいお話をさせて頂きますので、このメールに返信頂けますと幸いです。

最後まで目を通して頂き、ありがとうございました。

以上のように、自己紹介、メールを送った意図、要望が明確に伝わることを意識します。過度な配慮は、かえって主旨が伝わりにくくなる可能性もあるため、簡潔にまとまるように心がけましょう。

 

問い合わせフォームからメールを送るときに気を付けること

問い合わせフォームからメールを送るときに注意すべきことをまとめます。

・一度で内容が伝わるような文章にする
・メールのマナーを守る
・分かりやすい件名にする
・簡潔にまとめる
・最後まで読んでもらったことへのお礼を加える

これらのポイントは、一般的なメールにも言えることです。特に営業メールを問い合わせフォームから送る際は、目を通してもらうことやビジネスの相手として相応しいと感じてもらえるような内容にすることは言うまでもありません。

関連記事:【例文あり】営業メールの書き方を解説!商談獲得できた事例もご紹介

 

営業メールで日時の候補を挙げてもいいの?

送り手の都合で送る営業メールで日時の候補を挙げてもいいのか。気になる方は多いでしょう。日時の候補を挙げると一方的、強引といった印象を与えることがあります。個人的には違和感を覚えます。

例えば、次のようなメールです。実際に送られてきたメールの一部ですが、これを読んでどう感じますか。

【候補日程】
■8/4(金)11:00~11:30、13:00~13:30、15:00~15:30、17:00~17:30
■8/7(月)11:00~11:30、13:00~13:30、15:00~15:30、17:00~17:30
■8/8(火)11:00~11:30、13:00~13:30、15:00~15:30、17:00~17:30
■8/9(水)11:00~11:30、13:00~13:30、15:00~15:30、17:00~17:30
■8/10(木)11:00~11:30、13:00~13:30、15:00~15:30、17:00~17:30
上記日程のうち可能な日程を2、3ご教示いただけましたら幸いでございます。

私がこれを見た第一印象は「うっとうしい」でした。会うという返事をしていないのに候補日が示され、その候補日も送り手の都合が前面に出ていて、しかも読みにくいのが引っ掛かりました。

面会の時間を【11:00~11:30】【13:00~13:30】【15:00~15:30】【17:00~17:30】の4区分にしています。おそらく、アポイントメントをとる人と実際に行く人が異なるのでしょう。とにかく一斉にフォームから連絡をして30分の面会の約束をとる。その間の90分を移動時間に充てている。機械的だと感じました。

「上記日程のうち可能な日程を2、3ご教示いただけましたら」と書いているということは、こちらの希望する日時がとれない可能性もあります。これもイラッとするポイントです。

機械的なオファーを受けても心は全く動きません。このような場合は次のようにまとめた方がまだましです。

【候補日程】
■日程:8/4(金)、7(月)、8(火)、9(水)、10(木)
■時間帯:いずれも11:00~、13:00~、15:00~、17:00~
※面談時間は30分いただけると幸いです

営業メールを送るときには自分の都合(作業のしやすさ)を優先しがちです。しかし、相手にとっては非常に迷惑な話。嫌われるメールにならないように気を付けたいですね。

 

 

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平野友朗

株式会社アイ・コミュニケーション 代表取締役。一般社団法人日本ビジネスメール協会 代表理事。実践塾シェアクラブ 主宰。 1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学専攻。広告代理店勤務を経て、2003年、メルマガ専門コンサルタントとして独立。2004年、アイ・コミュニケーション設立。ビジネスメール教育・改善の第一人者として知られ、メールコミュニケーションの専門家。メールに関するメディア掲載1500回以上、著書32冊。メールを活用した営業手法には定評があり、メールやメルマガなどを駆使して1万社以上の顧客を開拓。メールのスキルアップ指導、組織のメールに関するルール策定、メールの効率化による業務改善や生産性向上などに数多く携わる。官公庁、企業、団体、学校での講演や研修、コンサルティングは年間150回を超える。日本初のビジネスメール教育事業や検定試験を立ち上げるなど、ビジネスメール教育の普及に尽力している。
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