【連載第1回】で、「誰に出すのか?」によってメールの「切り口」や「書き方」が違ってくる・・・という話をしました。 メールの「切り口」とは、「ある商品(製品・サービス)に関する情報の中で、特にスポットライトを当てる場所」のことです。 例えば、こちらの薔薇の花をご覧ください。 あなたなら、この薔薇をどんなセールストークで売りますか? 1)相手がディズニー好き、映画好き、あるいはロマンチストな女性なら、「これは、Beauty and the Beast(美女と野獣)と名付けられた薔薇なんですよ」と紹介すれば、「まあ!素敵」と言ってもらえるかもしれませんね。 2)相手がミーハーな女性なら、「こちらは、女優の○○さんが結婚式のときにブーケに使ったのと同じ品種で、なかなか手に入らないものなんですよ」といえば喜ぶかもしれません。 3)相手がウンチク好きな男性なら、「薔薇は3500万年も前から自生していたと言われていますが、このようにくっきりとした黄色い薔薇が作られるようになったのはわずか数十年前のことなんですよ」と歴史を語ってあげると、食いついてくるかもしれません。 4)相手が会社経営をしている男性なら、「いま黄色い薔薇は世界的に人気で、年間通して高い値がついているんですよ」と話すと、面白がってくれるかもしれません。 上記はあくまでも例(一部創作ですので、ご注意ください)ですが、同じ黄色い薔薇でも、相手によって興味を引くであろうと思われるポイントは異なっていましたよね。 商品(製品・サービス)の「エピソード」「第三者の評価」「歴史的背景」「経済的価値」・・・などなど、さまざまな情報の中から、「相手の興味を引くために、どれにスポットライトを当てるかを決めること」を、「切り口を決める」という言い方をします。 では、なぜ「切り口」を決める必要があるのでしょうか? 理由は、簡単です。そうしないと、読んでもらえないからです。 ロマンチストな女性に、「世界的に価格高騰中の薔薇はこちら!」なんて言っても、振り向いてもらえませんよね(笑)逆に、会社経営者に、「これは、Beauty and the Beast(美女と野獣)という名前なんですよ」と言っても、「ふぅ~ん」で終わってしまうかもしれません。ですから、メールを送る前に「切り口」を決めるのは、とても大切なことなのです。 では実際に、BtoBのメールで考えてみましょう。